パズル雑誌の懸賞企画の商品発送遅れについての不当表示(景品表示法)
消費者庁は、本日、株式会社晋遊舎(秋田県大仙市)に対して、同社の懸賞付きパズル雑誌「特盛!まちがいさがしフレンズ」などの懸賞企画についての表示に関して、景品表示法に違反する不当表示(優良誤認、有利誤認)であるとして、措置命令を出しました。
→ 消費者庁公表資料
これは対象雑誌の表紙や誌面において、賞品や賞金、当選者数、応募締め切り日などを表示していて、あたかも、懸賞企画に応募して当せんすれば、応募締切日から相当の期間内に誌面上に表示された数の当せん者に賞品等が提供されるかのように示す表示をしていたところ、実際には、当選者に賞品等を発送したのは、応募締め切り日から8カ月弱~3年10カ月後であったというものです。賞品等は7~8000点ということですね。新聞報道などによれば、社内調査の結果、商品等が送られていないことが発覚した後に発送したようです。
本件では、この表示を、優良誤認および有利誤認の両方と認定しています。それぞれ対象商品表示を分けて認定していますが、どういう区別をしているかまでは、現時点で確認できてませんので、わかれば、付け加え(あるいは修正)いたします。
これまでにも、雑誌等で表示されていた懸賞企画において、表示通りに実施されなかったというケース(表示されていた内容を下回る商品提供を行っていたもの)で、景品表示法違反の措置命令が出たものがあります。平成25年8月20日の秋田書店に対する措置命令、平成27年3月13日の竹書房に対する措置命令、平成27年12月8日のアイアに対する措置命令ですが、これらは、有利誤認単独の認定でした。
« 「大崎事件と私 アヤ子と祐美の40年」(鴨志田祐美 LABO刊) | トップページ | 新型コロナ検査キットの販売事業者5社に対する行政指導(消費者庁) »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 「判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編vol.2」(中里和伸弁護士著・LABO)(2023.07.07)
- 「ピークパフォーマンス」(野上麻理著)のご紹介(2022.02.27)
- 「判例による離婚原因の実務」中里和伸著(LABO)」(2022.01.08)
- 「消費者法ニュース」7月号・消費者法白書(2021.08.02)
- 「悲劇の世界遺産 ダークツーリズムから見た世界」(井出明著 文春新書)(2021.06.08)
「法律」カテゴリの記事
- 「判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編vol.2」(中里和伸弁護士著・LABO)(2023.07.07)
- トロビカーナ「メロン テイスト」に対する措置命令(消費者庁)(2022.09.06)
- 「食べログ」東京地裁判決と公取委実態調査報告書(2022.06.16)
- ドライヤーの広告に関する差止訴訟(ダイソンvsパナソニック)(2022.06.12)
- スシロー「おとり広告」で措置命令(景表法)(2022.06.09)
« 「大崎事件と私 アヤ子と祐美の40年」(鴨志田祐美 LABO刊) | トップページ | 新型コロナ検査キットの販売事業者5社に対する行政指導(消費者庁) »
コメント