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2020年9月 2日 (水)

コンビニ本部と加盟店との取引に関する実態調査報告書(公取委)

本日、公正取引委員会が、「コンビニエンスストア本部と加盟店との取引等に関する実態調査」の報告書を公表しています。

 → 公取委方法発表資料

 コンビニエンスストア本部と加盟店との取引につき、24時間営業をはじめ、従来の本部と加盟店との在り方を見直すような動きが生じており、前回の調査(平成23年)からも期間が経過していることから、大手コンビニエンスストアチェーンの全ての加盟店(57,5244店)を対象とした初めての大規模実態調査を行ったものです。

 調査(令和元年10月~令和2年8月)は、書面による加盟店へのアンケート調査(回答率21.0%)と、大手コンビニエンスストア8社、オーナー、コンビニエンスストア以外のフランチャイズ本部等及び業界団体に対する聞取り調査の形式で実施されたとのことです。全体で200ページを超える報告書になっています。

 詳しくは、上記リンク先にある、報告書本体、ポイント、概要などをご覧いただきたいですが、

 加盟店オーナーの勤務実態として、
 ①1週間当たりの平均店頭業務⽇数は6.3⽇
 ②年間の平均休暇⽇数は21.3⽇(⽉に約1.8⽇)
 ③1週間当たりの平均店頭業務時間は44.4時間
 ④年間の平均深夜勤務⽇数は84.7⽇
 ⑤現在の業務時間については,「どちらかといえば⾟い」と「⾮常に⾟い」で62.7%

(注)業務⽇数は,3時間以上働いている場合に1⽇とカウント。深夜勤務⽇数は,22時から翌5時までの間に1時間以上働いている場合に1⽇とカウント。

と出ており、平均して厳しい勤務環境にあるといえますね。

 報告書では、本部による加盟店募集時の説明状況、本部の加盟者に対する取引上の地位、仕⼊数量の強制・無断発注、⾒切り販売の制限、年中無休・24時間営業、ドミナント出店などについて、調査結果と独占禁止法上の問題点をあげています。

 そして、公正取引委員会の対応としては、以下の通りとなっています。

  1. 本部に対する改善要請
     各本部に対し,本部ごとのアンケート結果を伝えるとともに,仕⼊数量の強制をはじめとした独占禁⽌法上の問題となり得
    る点等を指摘し,本報告書に基づき,直ちに⾃主的に点検及び改善を⾏い,点検結果と改善内容を公正取引委員会に報告す
    ることを要請した。また,点検結果と改善内容については公表することが望ましい旨を伝えた。

  2. 業界団体に対する要請
     ⼤⼿8チェーンのほか,多くのフランチャイズ本部が加盟する⼀般社団法⼈⽇本フランチャイズチェーン協会に対して、会員各社に本報告書の内容を周知するよう要請した。

  3. フランチャイズ・ガイドラインの改正
     独占禁⽌法上の考え⽅の明確化と問題⾏為の未然防⽌を図る観点から、今回の調査結果を踏まえ、無断発注の問題、年中無休・24時間営業及びドミナント出店等についてフランチャイズ・ガイドラインの改正を⾏う。
  4. 報告書等の周知
     今回の調査により様々な問題が明らかとなったことから、本報告書等の内容について広く周知を⾏う。
  5. 違反⾏為に対する厳正な対処
    今後ともコンビニエンスストア本部と加盟店との取引を対象とした独占禁⽌法上の問題について情報収集に努めるとともに、違反⾏為に対しては厳正に対処する。

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