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2020年8月 8日 (土)

「定期購入」商法への業務停止命令(特商法)および措置命令(景表法)のご紹介

 昨日(8/7)、消費者庁は、いわゆる「定期購入」商法を行っていた通信販売業者wonder(ワンダー)(栃木県宇都宮市)および主導的な役割を果たしている個人に対し、特定商取引法違反であるとして業務停止命令(6か月)などを出しました。

 → 消費者庁公表資料

 この商法の問題点は、「初回無料」とか「お試し価格」などといったうたい文句で消費者に注文をさせて、実は、それが定期購入、つまりその後も購入を継続しなければならない契約になっているのですが、そういった条件が分かりにくい表示になっていて、消費者は1回だけの購入と誤認して契約をしてしまうというものです。

 このような定期購入については数年前から大きな問題となっており、令和2年版消費者白書(消費者庁)によれば、いわゆる定期購入に関する相談は2018年の2万1977件から2019年には4万4370件と倍増しており、若い女性からのダイエットサプリなどの健康食品や化粧品を「お試し価格」で注文したが定期購入と気付かず申し込んでしまったというような相談が多いようです。

 今回、処分対象となったのは、契約の最終段階の画面上において、購入者から解約通知がない限り契約が継続する無期限の契約である旨を明記しなかったり、解約条件をわかりやすく表示しなかったりなどの行為が、顧客の意に反して通信販売に係る売買契約の申込みをさせようとする行為(特商法14条1項2号に基づく施行規則16条1項2号)に該当するとされたものです。

 なお、このような苦情が急増しているため、消費者庁では特定商取引法を改正して定期購入であることを明示しない行為については刑罰化するという規制強化などを検討しています。

 ところで、定期購入の案件について、昨年、埼玉県から景品表示法に基づく措置命令が出された事案(2019/8/20)がありました。

 → 「女性向け育毛剤の通信販売事業者に対する措置命令について」

 この事案では、育毛剤の効果についての表示が優良誤認表示であることとあわせて、「いつでも好きな時に1ステップで解約できます」などと表示して、あたかも、契約を容易に解約できるかのように表示していたけれども、実際には、解約の手段は電話に限られ、平日午前10~午後5時までに申出しなければならず、その電話もつながりにくく、契約を容易に解約できないものであったことが、有利誤認表示にあたるとされたものです。定期購入事案に限らず、解約容易性についての表示が有利誤認表示とされたのは初めてだと思われますし、注目される措置命令ですね。



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