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2020年8月の記事

2020年8月28日 (金)

首から吊り下げるウイルス除去商品の広告に対する措置命令(不当表示)

本日、消費者庁は、株式会社東亜産業(東京都千代田区)に対して、同社の販売するの広告・表示について、景品表示法違反行為(優良誤認)であるとして、措置命令を行っています。

→ 消費者庁公表資料(PDF)

 なお、今年5月15日に、消費者庁は、同様の商品に関して、「携帯型の空間除菌用品の販売事業者5社に対する行政指導について」を公表しています。

 → 消費者庁公表資料

 今回は、東亜産業が「楽天市場」に開設した自社webサイトに、商品及びその周囲に浮遊するウイルス・菌のイメージ画像や、商品の容器包装の画像と共に、「緊急ウイルス対策!!」、「流行性ウィルスからあなたを守ります!」、「二酸化塩素配合の除去・除菌成分が周囲に浮遊するウイルスや菌を除去します。」、「この時期・この季節に必携!ウイルスの気になる場所でご使用ください。」、「首にかけるだけで空間のウイルスを除去!」等と、表示することにより、あたかも、本件商品を身につければ、身の回りの空間におけるウイルスや菌を除去又は除菌する効果が得られるかのように示す表示をしていたものです。

 この表示について、消費者庁が、景品表示法7条2項(不実証広告)に基づいて、同社に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、同社から資料が提出されたものの、当該資料は、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないものであったため、優良誤認表示とみなされたものです。

 なお、この表示に、「※使用環境によって効果が異なります。」と表示はありましたが、消費者庁は、当該表示は、一般消費者が上記の表示から受ける本件商品の効果に関する認識を打ち消すものではないとしています。

2020年8月13日 (木)

ステマ規制の厳格化(韓国公取委)

 ステルス・マーケティング(ステマ)の問題については、当ブログで何度も取り上げてきておりますが、スポーツソウル日本語版本日付ニュース「多発する有名インフルエンサーの“裏広告”問題…韓国では最大5億ウォンの課徴金に」や、情報サイトもっとコリ8月7日付「SANDBOX、裏広告を謝罪「有料広告表記が欠落、管理不足に責任」」などで、韓国でステマ(裏広告と表現しているようですね)問題が炎上しているとのことです。


 これらの記事によれば、韓国では、9月1日からステマの規制を厳しくした「推薦・保証などに関する表示・広告審査指針」の改正が施行されるとされています。ちょっと検索してみましたが、これのようです(ハングルですので、機械翻訳等でご覧下さい)。

 → 韓国公正取引委員会サイト

 上の記事などを見ると、要するに、経済的な対価を得ているのに、それを明記せずに自分の体験談などとして宣伝行為を行うことは禁止され、そういった不当な広告の刑罰などが重罰化されるようです。

 実は、今回改正されたこの「推薦・保証などに関する表示・広告審査指針」に関しては、今回と同じくステマに関して2011年に改正された時に取り上げたことがあります。

 → ブロガーの商品推奨記事に関する韓国の動き(韓国公取委)」(2011/7/14)

 日本では、この同じ年に、消費者庁が「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」を策定しました。ステマ行為についても触れられているものですが、詳しくは以下をご覧下さい。

 → 「「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の 問題点及び留意事項」の公表(消費者庁)」 (2011/10/28)

 ただ、これ以後、日本では法律やガイドラインなどについて特段の整備はされていません(2012年に上記「留意事項」の改定が少しありましたが)。ブログやSNSなどにおいて、ステマ自体がなくなっているとも思えませんので、実効性のある対策が必要かと思います。

【追記】
 ちょっと、勘違いをして当初以前のブログについて誤った紹介をしてしまいました。修正しましたが、ご了承ください。

2020年8月 8日 (土)

「定期購入」商法への業務停止命令(特商法)および措置命令(景表法)のご紹介

 昨日(8/7)、消費者庁は、いわゆる「定期購入」商法を行っていた通信販売業者wonder(ワンダー)(栃木県宇都宮市)および主導的な役割を果たしている個人に対し、特定商取引法違反であるとして業務停止命令(6か月)などを出しました。

 → 消費者庁公表資料

 この商法の問題点は、「初回無料」とか「お試し価格」などといったうたい文句で消費者に注文をさせて、実は、それが定期購入、つまりその後も購入を継続しなければならない契約になっているのですが、そういった条件が分かりにくい表示になっていて、消費者は1回だけの購入と誤認して契約をしてしまうというものです。

 このような定期購入については数年前から大きな問題となっており、令和2年版消費者白書(消費者庁)によれば、いわゆる定期購入に関する相談は2018年の2万1977件から2019年には4万4370件と倍増しており、若い女性からのダイエットサプリなどの健康食品や化粧品を「お試し価格」で注文したが定期購入と気付かず申し込んでしまったというような相談が多いようです。

 今回、処分対象となったのは、契約の最終段階の画面上において、購入者から解約通知がない限り契約が継続する無期限の契約である旨を明記しなかったり、解約条件をわかりやすく表示しなかったりなどの行為が、顧客の意に反して通信販売に係る売買契約の申込みをさせようとする行為(特商法14条1項2号に基づく施行規則16条1項2号)に該当するとされたものです。

 なお、このような苦情が急増しているため、消費者庁では特定商取引法を改正して定期購入であることを明示しない行為については刑罰化するという規制強化などを検討しています。

 ところで、定期購入の案件について、昨年、埼玉県から景品表示法に基づく措置命令が出された事案(2019/8/20)がありました。

 → 「女性向け育毛剤の通信販売事業者に対する措置命令について」

 この事案では、育毛剤の効果についての表示が優良誤認表示であることとあわせて、「いつでも好きな時に1ステップで解約できます」などと表示して、あたかも、契約を容易に解約できるかのように表示していたけれども、実際には、解約の手段は電話に限られ、平日午前10~午後5時までに申出しなければならず、その電話もつながりにくく、契約を容易に解約できないものであったことが、有利誤認表示にあたるとされたものです。定期購入事案に限らず、解約容易性についての表示が有利誤認表示とされたのは初めてだと思われますし、注目される措置命令ですね。



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