「判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編vol.1」(中里和伸弁護士著)
新型コロナ自粛で、かえってバタバタしているような感じで、ブログ更新も途切れております。
私が担当している法科大学院の講義も今年はZOOMによる遠隔web授業となり、教室でのリアルな講義とは違った難しさやら面白さがありますが、試行錯誤で学生さんたちに助けられながら進めております(昨日、第3回をやりました)。また、弁護士会関係の会議や消費者団体の理事会などもweb会議の利用が当たり前になり、先日の某研究会でも、大阪の研究会なのに九州など遠隔地の皆さんが地元から参加され、終了後にはweb呑み会に移行するという「新しい生活様式」が始まっていたりもします。
さて、先日発行されました「判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編vol.1」(中里和伸弁護士著・LABO刊)を編集者からご恵贈いただきました。
この本は、同著者による「判例による不貞慰謝料請求の実務」、「判例による不定慰謝料請求の実務 主張・立証編」の2冊の続編です。この以前の本についても、当ブログでご紹介しています。
→ 「書籍の紹介:「判例による不貞慰謝料請求の実務」(中里和伸著)」 (2015/8/5)
→ 「「判例による不貞慰謝料請求の実務〔主張・立証編〕」(LABO刊)」 (2017/3/ 3)
今回の3冊目は、上記の本の出版からそれぞれ5年、3年を経過し、その後も多くの裁判例が出ているため、その続編として、最新裁判例を集積し、分類して、解説を加えたものということになります。本の帯によれば、「平成28.1.29.から令和元9.18までの最新判例全290例を新規に掲載」とのことで、不貞に関する慰謝料請求という狭い範囲のテーマで争われた裁判で、しかも、(和解などで終わらずに)判決にまで至っているものが、これだけの数があるのだ、ということに、一般の方は驚かれるかもしれません(おそらく公表されず、著者が入手できなかった判決も相当数存在すると思いますが)。
ということで、前2書より分厚くなっていて、ちょっとお高いですが、実務家、研究者、マニアの方には重要な資料かと思います。是非。
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