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2020年5月の記事

2020年5月22日 (金)

「Winny 天才プログラマー金子勇との7年半」(壇俊光著)

 前回に引き続き本の紹介です。

 大阪の壇俊光弁護士による「Winny 天才プログラマー金子勇との7年半」(インプレスR&D刊)。

 

 弁護士とは、Yahoo! BB個人情報流出事件ドロップシッピング被害事件の弁護団などや大阪弁護士会消費者保護委員会の電子商取引関係の部会でも長らくご一緒してきました。

 Winnyの開発者金子勇さんは、2004京都府警に逮捕され、「著作権法違反の幇助罪」という罪で起訴されて刑事裁判となりましたが、その金子さんの刑事弁護を担当する弁護団にさんが関与され、その中心メンバーとして活躍されました。

 なお、この事件の裁判については、当ブログでも取り上げています。

 → 「ブログ「あたーにーあっとろー」完結(winny金子博士と壇弁護士)」 2016/1/8)

 → 「Winny開発者に対する著作権法違反幇助事件で無罪確定(最高裁)」2011/12/21)

 ここで紹介している弁護士の「アターニーアットロー」は、この事件に関するスピンアウトブログとして書かれているもので(主ブログは「壇弁護士の事務室」)、これを基に、今回の本を出されました。

 技術的に難しいところも出てきますが、全体的には読むのに困難な内容ではありませんので、分からない人はすっ飛ばして読んでみてください。本書では、警察や検察の捜査や裁判での対応が紹介されています。詳しくは書きませんが、あれは、誇張ではなく実際に起こったことであり、我々のように刑事裁判に携わる者(私自身はほとんど刑事裁判はやりませんが)の目から見れば、極めて問題のあると言わざるを得ない現実が書かれています。

 kindle版も出ています。Winnyに興味のある方、刑事裁判に興味のある方は是非お読みください。

 金子さんは、この事件の無罪が最高裁判所で確定した201112月(逮捕から7年経過)から1年半後の20137月に42歳という若さで亡くなりました。
   合 掌

2020年5月19日 (火)

「判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編vol.1」(中里和伸弁護士著)

 新型コロナ自粛で、かえってバタバタしているような感じで、ブログ更新も途切れております。

 私が担当している法科大学院の講義も今年はZOOMによる遠隔web授業となり、教室でのリアルな講義とは違った難しさやら面白さがありますが、試行錯誤で学生さんたちに助けられながら進めております(昨日、第3回をやりました)。また、弁護士会関係の会議や消費者団体の理事会などもweb会議の利用が当たり前になり、先日の某研究会でも、大阪の研究会なのに九州など遠隔地の皆さんが地元から参加され、終了後にはweb呑み会に移行するという「新しい生活様式」が始まっていたりもします。


 さて、先日発行されました「判例による不貞慰謝料請求の実務 最新判例編vol.1」(中里和伸弁護士著・LABO刊)を編集者からご恵贈いただきました。

この本は、同著者による「判例による不貞慰謝料請求の実務」「判例による不定慰謝料請求の実務 主張・立証編」2冊の続編です。この以前の本についても、当ブログでご紹介しています。

 → 「書籍の紹介:「判例による不貞慰謝料請求の実務」(中里和伸著)」 2015/8/5)

 → 「「判例による不貞慰謝料請求の実務〔主張・立証編〕」(LABO刊)」2017/3/ 3)

今回の3冊目は、上記の本の出版からそれぞれ5年、3年を経過し、その後も多くの裁判例が出ているため、その続編として、最新裁判例を集積し、分類して、解説を加えたものということになります。本の帯によれば、「平成28129.から令和元918までの最新判例全290例を新規に掲載」とのことで、不貞に関する慰謝料請求という狭い範囲のテーマで争われた裁判で、しかも、(和解などで終わらずに)判決にまで至っているものが、これだけの数があるのだ、ということに、一般の方は驚かれるかもしれません(おそらく公表されず、著者が入手できなかった判決も相当数存在すると思いますが)。

ということで、前2書より分厚くなっていて、ちょっとお高いですが、実務家、研究者、マニアの方には重要な資料かと思います。是非。

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