「塚田農場」の地鶏メニューがブロイラーだった事案
本日、消費者庁は、株式会社エー・ピーカンパニー(東京都港区)に対して、同社の店舗「塚田農場」、「じとっこ組合」などで提供する料理「チキン南蛮」、「月見つくね」、「塩つくね」、「椎茸つくね南蛮」の表示について、不当表示(優良誤認)であるとして、景品表示法に基づき措置命令を行っています。
→ 消費者庁公表資料 (PDF)
これは、同社が、メニューの表紙に、「地鶏一筋」を記載された印影を掲載し、メニューに「地鶏は野生の旨味」、「在来種の血統『地鶏』はほんの一部」、「限られた農家しか生産が許されないみやざき地頭鶏(じどっこ)」等と記載し、「みやざき地頭鶏」の写真や流通過程の図を掲載するなどしていたものでしたが、実際には、「チキン南蛮」にはブロイラーを、「月見つくね」、「塩つくね」にはほとんどブロイラーを、「椎茸つくね南蛮」には地鶏ではない親鶏等を使用していたものです。
偽装表示メニューは数年前に大きな社会問題になり、景品表示法などに違反するものとして行政処分もされ、また、景品表示法に課徴金が導入される1つの契機ともなったのですが、全国的にチェーン展開している「塚田農場」がこのように明らかに不当な表示をして営業をしているというのは、全く反省がないと思わざるを得ないところです。宮崎の地鶏だと思っていた料理がブロイラーだったというのでは、顧客から「詐欺」だと言われてもいたしかたないと思います。
※写真はいずれも消費者庁公表資料より
なお、同社サイトには、お詫び記事とお客様への払い戻しの記事が掲載されていました。
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