トクホ健康食品の不当表示に対する課徴金納付命令(景表法)
日本サプリメント株式会社(大阪市北区)の特定保健用食品(トクホ)の表示について、不当表示(優良誤認表示)であるとして措置命令(本年2月14日付)が出されたことは、当ブログでも紹介しましたが( 記事はこちら )、この件について、本日、消費者庁は、課徴金納付命令を出しました。
この不当表示は、同社の「ペプチドエースつぶタイプ」および「豆鼓エキスつぶタイプ」と称する錠剤状食品の容器包装や広告において、あたかも、商品が特定保健用食品として消費者庁長官の許可の要件を満たしたものであるかのように示す表示をしていたが、 実際には、品質管理として、包装後の製品における関与成分についての試験検査が行われておらず、また、関与成分の特定ができないことが判明していて、健康増進法に基づく特定保健用食品の許可等の要件を満たしていないものであったというものです。
→ 消費者庁公表資料(PDF)
今回の課徴金納付命令による課徴金金額は、合計で5471万円(各商品別で3073万円と2398万円)となっています。
景品表示法に課徴金制度が導入されて以来、三菱自動車の燃費不正の事案に続いて、2件目の課徴金納付命令ということになりますね。
なお、本件に関しては、昨年9月に、特定保健用食品の許可が取り消されています。
これとは別に、本日は、国会で医療法の改正が成立し、医療機関がホームページで治療効果に関する誇大な表現をすることを規制されることとなりました。
これは、主に美容医療の誇大広告の規制を目的としたものですが、昨年度はエステなどの小顔施術の広告に対して景品表示法違反とする措置命令が数件出されるなど、健康や美容の効果をうたった不当表示に対して、行政当局も重大な関心を持っているところですので、関係者の方々は、十分に注意して、不当表示、誇大広告とならないような広告・表示を心がけていただきたいものです。逆にいえば、そのような不当な広告・表示をしなければ売れないような商品、サービスなのであれば、市場に出してはいけないことはもちろんかと思います。
« 本日は個人情報保護法改正法の全面施行 | トップページ | 住宅リフォーム会社の不当二重価格表示に対する措置命令(景表法) »
「法律」カテゴリの記事
- トロビカーナ「メロン テイスト」に対する措置命令(消費者庁)(2022.09.06)
- 「食べログ」東京地裁判決と公取委実態調査報告書(2022.06.16)
- ドライヤーの広告に関する差止訴訟(ダイソンvsパナソニック)(2022.06.12)
- スシロー「おとり広告」で措置命令(景表法)(2022.06.09)
- 台風被害によるマラソン大会の中止と参加費の返金(2022.05.13)
« 本日は個人情報保護法改正法の全面施行 | トップページ | 住宅リフォーム会社の不当二重価格表示に対する措置命令(景表法) »
コメント