電子商取引等準則の改訂パブコメ(経産省)
3月24日、経済産業省が、「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」の改訂案に対する意見公募(パブコメ)を公表しています。意見受付の締切は4月23日。
なお、現行の準則は、平成27年4月改訂版です。
今回の改訂案の内容ですが、概要は後掲の表の通りです(経産省の概要より)。用語や字句の細かな修正や条文番号の変更が多いですが、Ⅲー13「データ消失時の顧客に対する法的責任」が新たに追加されました。
また、未成年者が詐術を用いた場合の記述の見直し、ネットオークションの項に、フリマサービス等の新たなサービス類型を追加するなど、の修正がなされています。
番 号 |
項 目 名 |
主 な 改 訂 趣 旨 |
Ⅰ-1-4 | ワンクリック請求と契約の履行義務 | ・Ⅰ-4 改訂に伴う修正 |
Ⅰ-4 | 未成年者による意思表示 | ・未成年者が「詐術を用いた」とされる場合に関する記述の見直し |
Ⅰ-6 | インターネットショッピングモール運営者の責任 | ・用語の現代化 ・引用条文の正確化 |
Ⅰ-7 | ユーザー間取引(インターネット・オークション、フリマサービス等) | ・フリマサービス等の新たなユーザー間取引の形態への対応 |
Ⅰ-8 | インターネット上で行われる懸賞企画の取扱い | ・景品表示法改正に伴う条番号修正 |
Ⅰ-9 | 共同購入クーポンをめぐる法律問題について | ・景品表示法改正に伴う条番号修正 |
Ⅱ-1 | ソーシャルメディア事業者の違法情報媒介責任 | ・用語の現代化 ・裁判例の追記 |
Ⅱ-4-1 | 景品表示法による規制 | ・事例の現代化 |
Ⅱ-9-1 | インターネット上の著作物の利用 | ・スクリーン投影の取扱いの追記 ・記述の整理簡素化 |
Ⅱ-9-2 | サムネイル画像と著作権 | ・Ⅱ-9-1 改訂に伴う修正 |
Ⅲ-11 | データ集合の利用行為に関する法的取扱い | ・データ集合を対象とした新たな取引形態への対応 |
Ⅲ-13 (新規) |
データ消失時の顧客に対する法的責任 | ・クラウドサービスの進展への対応 |
Ⅳ | 国境を越えた取引等に関する論点(国際裁判管轄及び適用される法規に関して) | ・各項目が想定する取引当事者の明確化 ・以前の民事訴訟法改正等に関する記述の整理簡素化 |
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