「エロスと『わいせつ』のあいだ 表現と規制の戦後攻防史」(園田寿・臺宏士 著・朝日新書)
甲南大法科大学院の園田寿教授とフリージャーナリストの臺宏士さんの共著による新書が出ましたので早速買ってきて読みました。
エロスと「わいせつ」のあいだ 表現と規制の戦後攻防史 (朝日新書)
↑ Amazonサイト〔タイトルの関係上、本屋で買うのが恥ずかしい人用です(笑)〕
写真の本の帯を見ていただいたら、本の内容はおわかりいただけるかと思いますが、古くて新しい問題の「わいせつ」について、ジャーナリストと刑法学者の目から見た最新の議論が詰まっています。
最近の「春画展」(今ちょうど京都・細見美術館で開催されていますね。)の問題および東京地裁の一審判決待ちのろくでなしこさんの女性器作品刑事裁判の問題など、最近の「わいせつ」問題を詳しく紹介するとともに、私が学生時代に勉強していたようなチャタレイ裁判、悪徳の栄え裁判、四畳半襖の下張裁判といった過去の代表的な「わいせつ」の議論を踏まえて、新しい時代の「わいせつ」を児童ポルノやサイバーポルノなどを題材にして展望しています。
内容的には大変真面目な本ですので、男女問わず、法律を勉強している人から一般の方まで広く読んでいただきたい本ですね。「わいせつ」というのは法律上どのように考えられているのか、ということに興味ある方は是非。
今年5月9日に予定されている東京地裁での、ろくでなし子さんの判決が待たれます。
【追記】(2/28)
毎日新聞の書評にもとりあげられましたね。
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