きたやまおさむ講演会行ってきました。
今日は、きたやまおさむ講演会(主催:NPO 国際ビフレンダーズ 大阪自殺防止協会)に行ってきました。タイトルは「人生物語の紡ぎ方 潔く生きないように」でした。
きたやまおさむ(北山修)さんといえば、言わずとしれたフォーククルセダーズのメンバーで、「戦争を知らない子供たち」「あの素晴らしい愛をもう一度」「花嫁」「さらば恋人」などのヒット曲の作詞でも知られるミュージシャンですが、もちろん、精神科医、精神分析家としても最近退官されるまで九州大学教授を務めておられた大家でもあります。
私としては、小学校低学年時代の「帰って来たヨッパライ」以降、高石ともやなどと並んで、関西フォークの中心であり、フォークル解散以後、自切俳人(じきるはいど)時代を含めて、高校、大学時代まで、ずっと、その音楽やラジオパーソナリティとしての活動を追いかけてきた方です。もちろん、京都の宵々山コンサートなどでのライブも何度か拝見してきました。
今日の講演でも、ミュージシャン時代の話を含めて軽妙なお話で会場を沸かせながら、日本人がこれまで潔い人生を求めすぎてきたのではないか、ダラダラした人生も肯定されるべきではないか、との話を、夕鶴などの異類婚姻譚や古事記などの説話を材料としてお話され、考えさせられました。加藤和彦が、かっこよく去ってしまったことについても、そうでなくて良かったのではないのか、というくだりは、北山氏の痛恨の思いから来るところなのでしょう。
また、精神分析家としてクライアントとのパーソナルコミュニケーションのお話もされていましたが、作詞家の仕事とも通ずるというお話や、クライアントとの通訳として1人ひとりで違った辞書を持つ必要があるというお話は、我々弁護士の仕事とも相通ずるもので、面白く聴いていました。奥さんとの会話も何度か入れておられましたが、私も同感でした(いろいろ支障があるので詳細は省きます。)
深層心理のお話も本題の中でされていました。それに関しては、一般向け新書として、最近このような本を出されています。
この本は、半年前に、タイトルを見て、フォークルセダーズ時代などについてエッセイ的な軽く読める新書かと思って、旅行前に買ったものの、読み出すと結構重い内容で、途中で止まったままになっていました。
今日もお話されていましたが、借金して300枚作ったレコードがほとんど売れなかったのが、突然数ヶ月で300万枚売れてしまったという事件が自身に与えた影響あたりから書き起こされているものですので、今回の講演をきっかけに、ちゃんと読み直そうと思っています。
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