ブログのステマ記事と米FTCガイドライン
ペニーオークションの業者が逮捕されたことを契機として、芸能人ブログの「ステマ」記事の問題が再燃していることは先日も当ブログで紹介した通りです。私もいろいろ聞かれる機会がありますので、ちょっと整理していきたいので、メモ書きを兼ねて書いておきます。
→ 「ペニーオークション運営者が逮捕。やっぱりサクラの入札。」(12/8)
この芸能人らの責任については、いろいろあちこちで書かれているようですね。当ブログではこういった広告の責任について結構取り上げていますが、外見上広告の形式をとっていない「ステマ」については、テレビ・ラジオの番組中に怪しい「ステマ」はあると思われますので、個々の芸能人をマスコミが叩いて非難するという図式は感心しません。自らのステマ番組について検証してほしいものです。
なお、今回のペニオクの件では、①「詐欺商法を宣伝したこと」と「ステマ自体の問題」、また、②「業者が詐欺をしたこと」と「芸能人が落札してないのにしたかのように嘘を書いたこと」が、それぞれごっちゃに論じられている場合も多いようですので、そこらはご注意です。
この問題では、アメリカ連邦取引委員会(FTC)のガイドラインでの推奨記事規制が紹介されることも多いですね。これは2009年秋に改訂されたときに話題になったもので、FTCサイトは以下のところです。
「Guides Concerning the Use of Endorsements and Testimonials in Advertising」(PDF)
当ブログでも、このFTCガイドライン改訂や、同様の韓国に動きについても取り上げていますので、ご紹介します。
→ 「米「広告ガイドライン」改訂と「隠された広告」」(09/10/18)
→ 「ブロガーの商品推奨記事に関する韓国の動き(韓国公取委)」(11/7/14)
※記事中の朝鮮日報記事は既にリンク切れになっています。
このあたりのところについては、今後の日本での規制を考える前提として、もう少し勉強していきたいと思っています。
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コメント
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ペニオクのようなステマは問題ですよね。
ネット社会は難しいと思ってしまいました。
投稿: starfield | 2012年12月26日 (水) 22時44分