『情報ネットワーク・ローレビュー』第10巻届きました(情報ネットワーク法学会)
世間はお盆休みに入ってきたようで、大阪市内西天満にある私の事務所の周辺では、人も車もずいぶん少なくなっています。
今日午前に裁判の関係で打ち合わせに来られた人と、仕事関連の雑談をしていたら、こんな話をしておられました。原発事故の関係で、西日本でも原発が再稼働できないので、水力発電にも頼らざるを得ず、本来であれば、水力発電所のメンテナンス関連の仕事があるはずなのに、水力発電所を止められないので仕事が来ないので大変だというような内容です。原発事故がいろんなところへ影響を与えているのですね。
さて、先日、情報ネットワーク法学会の「情報ネットワーク・ローレビュー」第10巻(商事法務)が届きました。昨年12月の成城大学での研究大会の内容が中心で、クラウド・コンピューティングが一つのテーマとなっています。他のテーマも含めて内容が盛り沢山で、とても全部目を通し切れてはいません。
届いたのは会員向けの送本でしたが、一般販売開始はお盆明けで、現時点では、Amazonでも予約受付段階のようですね。
「クラウド」といっても種々ありますが、一般企業もかなり利用してきており、今後これをめぐる法律的・実務的な問題も惹起してくることは確実です。例えば、クラウド事業者の廃業、倒産の場合のデータの問題、刑事上の捜索差押えの問題など、すぐにでも生じかねない問題をはらんでいることになります。
その中で、弁護士としての眼から見た法的リスクの問題を、吉井和明弁護士(大分弁護士会)がコンパクトにまとめておられる「クラウド・サービスにおける法的リスク分析-利用者の視点から」は、我々法律実務家にとって有用な報告ですし、同じような意味で、パネルディスカッション「クラウド・コンピューティングの法的課題」(パネリスト:夏井高人明大教授・町村泰貴北大教授・森亮司弁護士)の記録も大変参考になります。
なお、今年の情報ネットワーク法学会の総会・研究大会は、10月15日に北海道大学とのことですね。
→ 開催案内はこちら
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