ドラッグストアのポイント表示に対する警告(景品表示法)
消費者庁が設置されて、景品表示法の所管が、それまでの公正取引委員会から消費者庁に移り、また、法律の性格も、独占禁止法(競争法)の特例法から消費者保護法へと変わってきました。
しかし残念ながら、移管後の状況を見る限り、今までのところは以前のほうが良かったと言わざるを得ません。これについては、また書くとして・・・・
8月26日に、消費者庁が久しぶりに景品表示法違反のおそれがあるとして、業者(ドラッグストア)に対し警告を出しました。
→ 消費者庁サイト「株式会社ザグザグに対する警告について」(PDF)
これは、ドラッグストアチェーン「ザグザグ」を経営する(株)ザグザグ(岡山市中区)が、商品販売の際に付与するポイントに係る表示について、景品表示法4条1項2号(有利誤認)に違反するおそれのある表示行為を行ったものとして、警告が出されたものです。
本件は、公正取引委員会による調査の結果を踏まえて消費者庁が警告を行う初めての事案である、とのことです。
【警告の概要】
ザグザグは、平成12年8月ころ以降、店内に掲示したポップ、新聞折り込みチラシ等において、同社が購入者に対して付与するポイントについて、「105円で1ポイント換算 通常3倍 土日6倍」等と表示していた。
しかし、実際には、通常販売している商品については、105円の販売に対して、平日は3ポイント、土曜日及び日曜日は6ポイントを付与しており、105円の販売に対して1ポイントを付与しているものではなく、「通常3倍」、「土日6倍」の表示は、実態のない「105円で1ポイント換算」を基準とするものであった。
本件表示は、商品の取引条件について、一般消費者に、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示である疑いがあり、景品表示法4条1項2号に違反するおそれのあるものであると認められた。
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北海道のぴょんたさんからコメントいただきました。
ありがとうございます。
ただ、コメント先記事ではありませんので、ここでは削除させていただきました。
悪しからず、ご了承ください。
お気を悪くされず、また見に来てください。
投稿: 川村 | 2010年9月 1日 (水) 09時15分