拘置所での医療問題と「牢屋でやせるダイエット」(中島らも著)
結局、お盆3日間とも事務所に出て仕事をしておりました。自宅の自治会の仕事などもあって、バタバタとしています。
さて、ツイッターも登録して1年以上経過しました。ツイッター登録者もこの1年で大変増えましたし、いろいろな場所で普通にツイッターが語られるようになりましたね。
そのツイッターの私のTL(タイムライン)上では、昨晩、拘置所内での被疑者、被告人の医療問題が一つの話題になっていました。逮捕されて留置場や拘置所に入れられた人たちの中には、当然、病気を持った人もおり、普段から医薬品を使用している人もたくさんいます。もちろん、相当の高齢者もいます。また、例えば、不眠症の人は、そのような状態ではますます不眠が進むのは当然です。こういった人たちが、必要な治療や投薬が受けられていない事態が問題とされていたのです。
私自身は刑事事件を専門としているわけではないので、こういった問題に直面することは必ずしも多くはないのですが、大きな問題であることには違いありません。もちろん、刑務所の受刑者についても同じ問題が考えられますが、刑罰を受けている受刑者とは異なり、まだ無罪推定を受けるべき立場の被疑者、被告人の健康に関するものですから、より大きな問題といえます。
このツイッターでの皆さんの意見を見ていて、ふと思い出したのが、亡くなった中島らもさんの書かれた「牢屋でやせるダイエット」です。亡くなる1年ほどまえ、クスリの関係で逮捕されて拘置所を経験した中島らもさんが、その経験を彼らしい筆致で大変面白く(?)書いています。今は文庫版も出ているようですね。
この本の中で、彼自身が精神安定剤や睡眠薬が必要となった場面などについて書いています。もちろんエンターテイメント作品ですので、正確な資料というわけにはいきませんが、そういった場所での実情の一端をみることができます。笑って読みながらも、少しこういった問題を考えていただくのもいいかもしれません。なお、この事件では私の事務所が刑事弁護を担当したのですが、弁護人に関する記述には若干誤解がある部分もありますが、故人に文句を言っても仕方ないので、ひとまず良いことにしましょう(苦笑)。
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