音楽情報サイトiTunes社に対する文書照会(消費者庁)
今朝は國井先生の告別式に出席しました。哀しい場ではありますが、何人かの懐かしい顔にも会うことができました。
さて、本日、消費者庁が、iTunes社に対して照会書面を出したことを公表しています。
実は、2月12日に、消費者庁は、「インターネットをめぐる消費者トラブルについて」の第4弾として、「音楽情報サイトの利用者が心当たりのない利用代金の請求を受ける事例の発生について」という広報を行っています。
ここでは、会社名は出さずに、「インターネットを介して、有料で音楽を配信するサービスを提供する音楽情報サイトの利用者が心当たりのない代金の請求を受けた事例に関する情報が、消費者庁の消費者情報ダイヤルや各地の消費生活センターに寄せられています。」「これらの事例の多くは、利用者がクレジットカードの利用履歴や請求書の明細等を確認した際、心当たりのないクレジットカードの利用履歴等が記載されていることに気付いたというもので、中には高額の代金が請求された事例も含まれています。」として、情報提供、注意喚起が行われています。
→ 消費者庁
「インターネットをめぐる消費者トラブルについて」(#4「音楽情報サイト」)
そして、今日は、この問題に関連して、iTunes社に対して、消費者庁消費者情報課長名で、照会文書を発したことを公表したものです。
→ 消費者庁 「音楽情報サイト運営事業者に対する照会について」
いわば公開質問状ですが、対象会社を特定して、この段階で迅速に公表しているというのは、それだけこの問題の被害について、消費者庁が深刻に考えているからだろうと思われます。今後のiTunes社の回答、対応が注目されるところですが、今見たところでは、iTunes社のサイト上でのニュースリリースはありませんでした。
今回の消費者庁による照会事項の概要は以下の通りです。
- iTunes Storeでは、心当たりのない利用料金が請求された事例をどの程度把握しているか、その詳細は?
- iTunes Storeでは、その原因は何と考えているか、原因究明の方針、予定は?
- iTunes Storeでは、ID・パスワード情報、クレジット情報等の保護にどのような努力が払われているか?
- 心当たりのない利用料金請求に、どのような対応をしているのか?
(1)相談窓口等のサポート
(2)ID使用停止等の措置は迅速に講じられているか?
(3)クレジット会社、利用者に対し、利用状況の確認等に必要な情
報は提供されているか?
(4)利用事実がない場合、請求を中止するなどの措置が講じられる
余地はあるか? - iTunes Store利用者からの電子メールによる質問等の回答にどの程度の時間がかかっているか?電子メール以外に電話等の受付窓口を設ける予定はないか?
【追記】(2/22)
追加情報を別記事にしました。
→ 「音楽情報サイト問題について続報(消費者庁)」(2/22)
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