消費者団体訴訟の和解条項に違反した英会話学校に対する違約金請求(KC's)
やっと藤崎慎吾「ハイドゥナン 2」(ハヤカワ文庫)を読み終えました。全4巻ですので、やっと半分(笑)。大変面白いSF小説なのに、最近は読書時間がなかなか取れません。Twitterのせい、というのもありますが・・・・。そういえば、今週の週刊ダイヤモンドはツイッター特集です。その表紙はアイコン集ですが、実は私のアイコンもしっかりと載っています。
さて、適格消費者団体「消費者支援機構関西」(KC's)が、不当な勧誘行為を行っていた英会話学校業者に対して、消費者契約法にもとづく消費者団体訴訟を提起し、昨年3月に勝訴的内容の和解をしたことについては、当ブログでもご紹介いたしました。
→ 「英会話教室に対する消費者団体訴訟で和解成立(消費者支援機構関西)」
(09/3/4)
しかし、この英会話学校事業者である(株)フォートレスジャパンが、上記和解後も不当な勧誘を続けているという情報が寄せられたため、KC’s は昨年11月、裁判上の和解条項を守っていないことを理由として、同社に対して和解条項に基づく違約金を請求する文書を発送しました。和解条項の中に違約金の約束が入っていて、不当な勧誘を行った消費者1人につき50万円となっています。
そして、この請求文書に対して、フォートレスジャパンは、2週間の猶予を求める要請を行いましたが、その後も支払わなかったため、KC'sは、和解条項に基づいて、昨年12月25日、大阪地方裁判所に執行文付与の訴訟を提起するに至っています。和解条項の文章表現上、このような訴訟によって、強制執行できる金額を確定することが必要となるためです。
なお、このような英会話学校の不当な勧誘行為については、昨年11月、消費者庁からも報道発表がなされています。
→ 消費者庁サイト
「就職活動中の学生を対象とした強引な英会話等の
勧誘を巡る消費者トラブルへの対応について」(09/11/4)
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