KJ党の「新・日本国憲法試案」などなど(16条憲法??)
〔※末尾【追記】あり〕
今回の総選挙では、いくつか新しい政党が出てきて、その中の「みんなの党」のマニフェストについて、池田信夫先生は、雇用対策など部分的には批判しながらも他と比べて「一番まとも」とおっしゃってます。
で、私は、幸福実現党のマニフェストを見てみました。
まず、ポスターに大きく書かれている北朝鮮のミサイル阻止の方法ですが、お祈りするだけというような非科学的なものではなく、「北朝鮮が核ミサイルを日本に撃ち込む姿勢を明確にした場合、自衛隊に即応態勢を命じ、正当防衛の範囲で、ミサイル基地を攻撃します。」という具体的な対応のようです。さらに突っ込んで「核ミサイル危機の際は、金正日総書記に対するピンポイント攻撃も検討します。」と。ん、これも正当防衛の範囲ということでしょうか。「検討する」だけかな。
なお、ミサイル問題だけではなく、もちろん拉致問題にも心が配られていて、「拉致問題で進展が見られない場合、北朝鮮に自衛隊レンジャー部隊を派遣し、金正日総書記を拘束し、日本に連行する「軍事演習」も、選択肢から排除しません。」だそうです。「演習」??
もう一つの売りの消費税、相続税、贈与税の全廃ですが、これに代わる財源は何かとみれば、長期的には景気が良くなって税収が増えるという期待です。まあ、これはいいとして、「当座は、不足分に関しては国債を発行して補いますが、不況の戦犯である日本銀行や、海外の投資家に保有してもらうようにします。」とのこと。国債を発行して、日銀に抱かせるということは・・・・・
そして、「新・日本国憲法試案」です。短いですが、ワクワクします。お盆休みに、コーヒーでも飲みながら、ココロして味わってみてください。
〈前文〉
われら日本国国民は、神仏の心を心とし、日本と地球すべての平和と発展・繁栄を目指し、神の子、仏の子としての本質を人間の尊厳の根拠と定め、ここに新・日本国憲法を制定する。
〈第1条〉
国民は、和を以って尊しとなし、争うことなきを旨とせよ。また、世界平和実現のため、積極的にその建設に努力せよ。
〈第2条〉
信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。
〈第3条〉
行政は、国民投票による大統領制により執行される。大統領の選出法及び任期は、法律によってこれを定める。
〈第4条〉
大統領は国家の元首であり、国家防衛の最高責任者でもある。大統領は大臣を任免できる。
〈第5条〉
国民の生命・安全・財産を護るため、陸軍・海軍・空軍よりなる防衛軍を組織する。また、国内の治安は警察がこれにあたる。
〈第6条〉
大統領令以外の法律は、国民によって選ばれた国会議員によって構成される国会が制定する。国会の定員及び任期、構成は、法律に委ねられる。
〈第7条〉
大統領令と国会による法律が矛盾した場合は、最高裁長官がこれを仲介する。二週間以内に結論が出ない場合は、大統領令が優先する。
〈第8条〉
裁判所は三審制により成立するが、最高裁長官は、法律の専門知識を有する者の中から、徳望のある者を国民が選出する。
〈第9条〉
公務員は能力に応じて登用し、実績に応じてその報酬を定める。公務員は、国家を支える使命を有し、国民への奉仕をその旨とする。
〈第10条〉
国民には機会の平等と、法律に反しない範囲でのあらゆる自由を保障する。
〈第11条〉
国家は常に、小さな政府、安い税金を目指し、国民の政治参加の自由を保障しなくてはならない。
〈第12条〉
マスコミはその権力を濫用してはならず、常に良心と国民に対して、責任を負う。
〈第13条〉
地方自治は尊重するが、国家への責務を忘れてはならない。
〈第14条〉
天皇制その他の文化的伝統は尊重する。しかし、その権能、及び内容は、行政、立法、司法の三権の独立をそこなわない範囲で、法律でこれを定める。
〈第15条〉
本憲法により、旧憲法を廃止する。本憲法は大統領の同意のもと、国会の総議員の過半数以上の提案を経て、国民投票で改正される。
〈第16条〉
本憲法に規定なきことは、大統領令もしくは、国会による法律により定められる。
以上
実に香ばしい。。。
【追記】(8/13)
毎日がネットで、幸福実現党が衆院選から全面撤退する方針を固め、明日発表するとの報道をしています。う~む。
【追記の追記】(8/13)
さっき産経が、今日午後の記者会見で、幸福実現党が選挙活動続行を発表した、と報じました。う~む。
【追記の追記の追記】(8/14)
13日付の幸福実現党の発表です。
→ 同党サイト・ニュースリリース「衆院選の方針について」(PDF)
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