総選挙が始まりました。
昨日(18日)は、昼間に某被害対策弁護団会議、夜はNPOの某消費者団体の理事会への出席と、消費者問題に関わることの多い一日でした。夜の理事会では、消費者庁に関しての濃い情報交換もでき有意義でした。
でも、世間は総選挙。ネットでの選挙活動に関しては、当ブログでも先日触れました。
→ 「公職選挙法とBlog、Twitter」(8/4)
これまでtwitterなどで意見を述べておられた議員さんたちも公示日からすっかりネットでは沈黙されました。直接、選挙と関係のない参議院議員の方々はまだ語られていますが、やはり少し慎重気味。これは自民の山本一太、民主の藤末健三などの議員さんです。
今回の選挙はいろいろな意味で日本にとって重要な意味を持つものですが、ネットでの選挙活動、政治活動のあり方を多くの国民が考えることができるという点でも初めてといっていい選挙かと思います。当事者の候補者が慎重になるのは仕方ないことかもしれませんが、それぞれできる範囲で総務省見解に挑戦していってほしいと思います。総務省も全くブログやTwitterで語ってはいけないというわけではないのですから、せめて「ここまでは大丈夫だ」と思える安全圏内では登場していただいて前例を積み重ねていってほしいと思います。
あなたたちがやらなきゃ、誰がやる。
ここからは蛇足です。
候補者が、ブログなどで、「おはようございます、朝からいい天気ですね。みなさん」というのは大丈夫だと思います。「今日の昼食は天丼。」もいいのでしょう。これすらも自粛する人がほとんどのようですが。ただ、この場合でも、そのブログのタイトルとしてでかでかと「総選挙よろしくお願いします」と書いている下に記事がある場合など、とか考えていくと、やっぱり全体的に検討しなければならないのでしょうね。
そんな極端な場合は度外視するとして、「おはようございます。今日のような気持ちいい朝が、恵まれない人たちにも訪れることを祈ります。」はよいでしょうか。「今日の天丼はうまかった。でも、お客さんはずいぶん減ったなぁ。前のように活気のある店に戻ってもらえるようがんばります。」はどうでしょうか。
「おはよう、これから暑い中、選挙事務所行って、一日、県内回りますけど、だいじょうぶですよぉ。」は?
「この天丼は安くてうまいけど、消費税が増えたら、また高くなるなぁ。」では?
これまでの公職選挙法の規定、解釈を前提にして、細かいこというと、かなり微妙になることは法律家としてわかるのですが、今の時代、ネットによる政治活動、選挙運動は大幅に認めるべきです。車で回るより安上がりだし、省エネでもあるのだから。
それに、ネットで語るというのは、記録も残るし、日本中からの反論が来るので、語る側からも結構大変で、駅前の街頭演説より余程神経使わなければならないと思います。ある程度の規制は必要かもしれませんが、開放すべきでしょう。
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