ICTサービスに係る研究会提言(案)でのストリートビュー検討(総務省)
ここのところ、公正取引委員会関連の記事が続いていて、実は、今日も、国交省の公用車管理業務の入札談合事件、不二工機の下請法違反勧告、昨年度の相談事例集の公表と、メモしておきたい公表事例が3件もありました。
でも、あまり公取委の関連ばかりというのも何なので・・・・
実は、昨日、総務省がGoogleのストリートビューは合法であるとの見解を示した、というような内容の報道がされていました。これは、以前に当ブログでも紹介しました総務省の「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会」の第2回会合での議論に関する報道です。6月22日の第2回会合での配布資料に「第一次提言」の案があり、この内容についての検討についてですね。
この研究会に関して以前の当ブログ記事は
→ 「Googleストリートビュー対策に対する
東京都個人情報保護審議会会長コメント」(5/26)
今回の上記研究会の提言(案)の内容は総務省サイトに出ています。
→ 総務省サイト研究会ページ
→ 提言(案)本文(PDF)
もちろん、この提言(案)はストリートビューのことだけを書いているわけではないのですが、この問題に関する記述(全部で22ページ)では、他社のサービスや外国での状況、日本国内の反応(地方議会の意見書採択状況を含む)などの報告を踏まえて、法的問題点を検討していて、単純に「合法」とお墨付きを与えているわけでもなく、結構面白い内容になっています。
なお、他には、「違法音楽配信」と「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドラインの改正」がテーマとなっています。興味のある方はご覧ください。
【追記】(6/24)
マスコミが総務省が見解をまとめたかのように書いているのは、(よくあるパターンですが)上に書いたように、単なる研究会の提言であり、しかも、まだ提言(案)であって、これからパブリックコメント募集したうえで、正式に提言として公表されるわけですね。正式な提言といっても、総務省の見解ではなく、あくまでも、この研究会の提言です。この点については、大マスコミの記事よりは、INTERNET Watchの記事のほうが正確なようですね。
【追記の追記】(6/30)
総務省から、上記の第一次提言(案)についての意見募集が公表されました。
締め切りは7月28日
→ 総務省サイト報道資料
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