アフィリエイト、ドロップシッピングの危険性(東京都)
ちょうど2年前になりますが、当ブログが始まった頃の記事「アフィリエイトとドロップシッピング」(07/2/12)で、問題を指摘したことがあります。
しかし、その後も、ますますアフィリエイトを目的とする専門(?)ブログが目立ち、そこへ誘引するために、迷惑なトラックバックを大量に送ったり、中身のない無意味な記事をアップしたりするものが大変多くなってきたように思います。
さて、今月5日に東京都は、「緊急消費者被害情報」として、「ネットショップ運営やネット広告で初心者でも簡単に高収入が得られる? ドロップシッピングやアフィリエイトによる儲け話にご注意!!」という告知をしています。
→ 東京都サイト報道発表資料
内職・副業相談の中で、自宅で副収入が得られるドロップシッピングやアフィリエイトの相談が多くなっており、「初心者でも高収入が得られるとの宣伝文句に惑わされ、高い初期費用を投入したが利益がない」、「毎月高収入が得られると思ったが、僅かな収入にしかならない」といった相談が寄せられているとのことで、簡単に高収入が得られると謳って、高額なパッケージを斡旋する業者には注意しましょう、と呼びかけています。
そして、消費者へのアドバイスとして、
「ドロップシッピングやアフィリエイトは、素人が短時間の作業で高収入が得られるほど簡単なものではなく、高額な初期費用を取り戻すのは至難の業です。ドロップシッピングの場合は、売主として取り扱う商品の責任を負わなければなりません。」としています。
この東京都の啓発情報は、利益があがるはずだったのに話が違ったという側面からのもので、アフィリエイトなどを始める人の被害者的立場に注意を促したものです。
しかし、逆に、加害者になるという側面も忘れては困ります。冒頭に挙げた以前のブログ記事は、その点について書いたものです。
金儲けを目的とした安易な広告、宣伝への加担は、それなりの責任が生ずる可能性があります。ちょっと事案は異なりますが、強制捜査となった円天のL&G事件でもいわれるように、その広告塔となった有名人や広告媒体の責任も十分考えられます。いい加減な商品や不当な表示による販売で消費者に被害が出た場合には、単にアフィリエイトで顧客を誘引した人であっても、事情によっては、顧客に対する法的責任、つまり損害賠償責任なども生ずるリスクがあるのだということを良く考えて参加してください。物を売ったり、宣伝する、ということは、その物について責任を持つのだ、という当たり前のことを認識してほしいと思います。
なお、このことに関連して、アフィリエイト・ブログで、このところ、私が大変問題と考えているものに、自動文章作成ソフトを利用したブログがあります。これについての法的問題点については、近く別記事でまとめたいと思っています。
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