20年度旧司法試験論文式試験問題の公表(法務省)
昨日、平成20年度旧司法試験(第2次試験)の論文式試験問題が、法務省サイトで公表されています。
→ 法務省サイト公表ページ
憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法の論文式試験問題です。それぞれの科目で2問ずつになっています。
参考のため、民法の問題をコピーしておきましょう。頭の体操にどうぞ。
ちゃんと検討したわけではありませんが、比較的単純な事案で、基本的な問題となっていますね。でも、生半可な法律知識では書けませんよ。当たり前ですが。
【民 法】
第1問
Aは,工作機械(以下「本件機械」という。)をBに代金3000万円で売却して,引き渡した。この契約において,代金は後日支払われることとされていた。本件機械の引渡しを受けたBは,Cに対して,本件機械を期間1年,賃料月額100万円で賃貸し,引き渡した。この事案について,以下の問いに答えよ。
1 その後,Bが代金を支払わないので,Aは,債務不履行を理由にBとの契約を解除した。この場合における,AC間の法律関係について論ぜよ。
2 AがBとの契約を解除する前に,Bは,Cに対する契約当初から1年分の賃料債権をDに譲渡し,BはCに対し,確定日付ある証書によってその旨を通知していた。この場合において,AがBとの契約を解除したときの,AC間,CD間の各法律関係について論ぜよ。
第2問
Aは,Bに対して,100万円の売買代金債権(以下「甲債権」という。)を有している。Bは,Cに対して,自己所有の絵画を80万円で売却する契約を締結した。その際,Bは,Cに対して,売買代金を甲債権の弁済のためAに支払うよう求め,Cもこれに同意した。これに基づき,CはAに対して80万円を支払い,Aはこれを受領した。この事案について,以下の問いに答えよ。なお,各問いは,独立した問いである。
1 甲債権を発生させたAB間の売買契約がBの錯誤により無効であったとき,Cは,Aに対して80万円の支払を求めることができるか。Bに対してはどうか。
2 甲債権を発生させたAB間の売買契約は有効であったが,BC間の絵画の売買契約がBの詐欺を理由としてCによって取り消されたとき,Cは,Aに対して80万円の支払を求めることができるか。Bに対してはどうか。
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コメント
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うーーん。
私には難しかったです・・・
投稿: 民事 再生法 | 2008年7月24日 (木) 00時59分