ミツバチのエサは、人工甘味料入り???
このブログでも5月に取り上げた、はちみつ(蜂蜜)の公正取引協議会の事件の続報です。
→ 混り物の「純粋蜂蜜」を許した「公正取引協議会」(5/14)
今日の朝日の「人工甘味料の原因は『ハチのエサ』 公取協が調査結果」という記事は、全国はちみつ公正取引協議会の加盟社が販売していた「純粋はちみつ」から、人工甘味料の成分が検出された問題で、再検査と追加調査をしていた同協議会は調査結果をまとめ、1社を除き「ハチのエサに含まれていたものだった」と断定し、会員業者がはちみつの中に後から甘味料を加えた事実は認められなかったとした、という内容です。 1社については、(中国からの輸入のため)原因の特定ができなかったということ。
今の時点でネットで確認した他社の報道は、中国から輸入されていた原料に甘味料が混入していた1社に同協議会が警告をした、という内容のみで、他の12社の商品については全く触れていませんね。朝日の記事(本日13時21分asahi.com配信分)の文章は、13社全部が警告を受けたようにも読めるので、表現がまずいのではないでしょうか(ご参考までに、朝日のここの所の記事抜粋はこの記事最下段に)。
ということで、正確な公表内容を確認しようと思って探したら、同協議会のサイトで報告書が詳しく公表されてました。関心のある方はお読み下さい。
これをよく読んでみると、「ハチのエサ」と断定してるわけでもなさそうで、この点でもちょっと朝日の記事の表現はどうかな、と思いましたけども。
→ 全国はちみつ公正取引協議会のサイト
5月に問題となったのは、この全国はちみつ公正取引協議会が実施した定期検査で、加盟社の製品に人工甘味料などはちみつとは違うものが混じっているのがわかったのに、再調査や公正取引委員会への報告を怠っていたことです。
つまり、仮に「ハチのエサ」の成分が原因だったことが判明したのだとしても、「純粋はちみつ」の表示入りのはちみつの中に人工甘味料が混ざっていたという結果が出たのに、再調査も報告もしなかった、という問題の言い訳にはならず、公正取引協議会が機能していなかったことの責任には変わりがありません。
(朝日の記事の一部)
その結果、13社中12社の混入原因は「ハチのエサとして使われた糖が残り、検出された」と説明。残る1社は原料を中国から輸入していたこともあり「原因を特定できなかった」としている。
その上で、「自ら混入したものではないが、はちみつの定義に合致しない製品を『はちみつ』として販売した」として、加盟業者に警告をした。
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