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2007年5月14日 (月)

混り物の「純粋蜂蜜」を許した「公正取引協議会」

 これも消費者を馬鹿にしたニュース。
 「純粋はちみつ」と表示された商品について、社団法人「全国はちみつ公正取引協議会」が、人工甘味料などが混ぜられた商品を見つけたにもかかわらず、再調査や公取委への報告など「公正競争規約」に基づく措置を怠っていたということです。
 → はちみつの公正競争規約 http://www.jfftc.org/cgi-bin/data/bunsyo/A-6.pdf

 調査や報告が不十分だったというだけでなく、加盟業者への遠慮もあるということを認めたようで、要するに仲間内のかばい合いです。

  「公正競争規約」というのは、景品表示法(景表法)12条で、公取委の認定を受けて、事業者又は事業者団体が景品類又は表示に関する事項について自主的に設定する業界のルール
 単に自主ルールというだけではなく、法律に基づいた公取委の認定を受けたという「お墨付き」をもらっているのです。それだけに、公正競争規約に基づいてする事業者又は事業者団体の行為には、独占禁止法の手続規定は適用されない(景表法12条5項という規定があるくらいで、その自主ルールによる運用について、業界の団体を信頼して、それぞれの業界の実情にあった具体的で、明確な規制が可能となるということが法律上の制度として期待されているものです。(※最初、この記事で、改正前の10条と表記していました。お詫びして訂正いたします。)

 そして、この制度によって、これを守る事業者に対する消費者の信頼を高め、公正競争規約を作った業界全体に対する消費者の信頼も高めることができるとされています。別の面から言えば、いろいろな業界があり充分に公取委の監視が行き届かない中で、業界の自主的な監視活動に信頼を置いて、消費者に対する表示の適正をチェックさせ、景表法の実効性を高めるためのものです。

 にもかかわらず、それを担っている業界の公正取引協議会が、表示の適正よりも加盟業者のかばい合いを優先したというのが今回の事件です。決して単なる一企業の不当表示事案とは意味合いが違う。公正競争規約の制度の根幹に関わるものなので、公取委の厳正な処分が必要であると思います。

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