2021年8月 8日 (日)

「Web相談始めました」

 今回は、昨今の弁護士業務でのWeb会議システムの利用状況など(あくまでも私の周囲の話ですが)。

 新型コロナ感染問題もあって、いろいろな研修だとか学会だとかがZOOMなどのWeb会議システムを利用することがここ1年ちょっとで一気に一般化して、リアル講演だとかリアルセミナーというこれまで当たり前だったものが、ほとんど消えてしまった感があります。

 弁護士会のいろいろな委員会などもWeb会議が原則になり、裁判の期日もWebが珍しいものではなくなりました。

 私の場合は、法科大学院(ロースクール)の非常勤講師を務めており、昨年、今年と全部の授業がWebになり、学生さんとは一度も顔を合わせることなく終わるというような状態になっています。また、顧問先の企業も東京と大阪の拠点での会合がテレビ会議が原則となって、私も参加することが増えています。

 リアルに顔を合わせてコミュニケーションを行ったり、会合の後の懇親会での雑談を含めた情報交換などの交流はとても重要なものだと思いますが、そういうものが無くなってしまったことは残念であり、早く新型コロナ禍が去ってほしいものです。

 ただ、離れた人とお互いに移動することなく話ができるのは、移動時間が不要ですし、お互いの日程の都合を合わせやすくなります。また、以前のような高価なテレビ会議システムを導入しなくても、一般の個人や小さな会社であっても、それぞれパソコン(又はスマホでも)と通信環境があれば特段の費用もかからずにコミュニケーションができるようになったことは素晴らしいことだと思います。可能な状況であれば、出張先とか休暇旅行先からでもコンタクトできるわけです(あまり追いかけられるのも困ってしまいますけどね。)。

 各地の弁護士会でも、一般向けの法律相談をZOOMなどで始めたところもあるようですし、各弁護士、法律事務所もネット相談を始めているようです。

 私も、リアルの対面を原則とはしていますが、もちろん、これまでもメールでの打合せや相談のやりとりは普通のことになっていました。しかし、メール交換では時間がかかりますし、書面資料などの確認が十分にできない、ということがありました。また、文章での表現が苦手な相談者の方もおられます。そんな中、最近は、依頼者との打合せや相談をZOOMで行うことも増えてきました。今までのところは、従来の依頼者が中心ですが、今後は新規の相談者の法律相談でも取り入れていこうと思っております(本人確認の必要がありますので、住所、氏名の明示および免許証等の身分証明書の提示はお願いすることになります。)。

 既に各種の講演などでの講師の仕事もWeb化してきているのは冒頭に書いたとおりで、私も何度か経験していますが、今後は顧問先企業などに対する社員向け研修とか法律相談なども同様の形になっていくと思いますので、対応するつもりです。

 我々の業務に限らず、どの分野でもそうだと思いますが、従来のやり方がそのまま通用しない時代になったことは間違いなく、変えていかねば、ということですね。Web講演、相談のご要望がありましたら、ご連絡ください。

2021年8月 3日 (火)

個人情報保護法(令和2年改正法)新ガイドラインの公表

 8月2日に、個人情報保護法の令和2年改正に関し、個人情報保護法ガイドラインの改正についての、意見募集結果および新ガイドラインが公表されました。この個人情報保護法の令和2年改正法については、一部(刑罰など)を除き、令和4年4月1日が施行日となっています。

→ 令和2年 改正個人情報保護法について

→ 意見募集結果

→ 新ガイドライン

 なお、この令和2年改正とは別に、令和3年改正というのもあって、こちらも、いわゆる2000個問題の解消などを図る個人情報保護法一本化を中心とする重要な改正ですが、今回は、それには触れません。興味のある方は次のリンク先をご覧下さい。

→ 令和3年 改正個人情報保護法について

 さて、今回、ガイドラインが改定された令和2年改正では、

  • 利用停止・消去等の個人の請求権についての要件の緩和
  • 短期保存データを開示、利用停止等の対象に追加 
  • 再度のオプトアウトによる第三者提供の禁止
  • 「仮名加工情報」の創設
  • 法定刑の引き上げ

 などが内容となっています。ここで、これらを概説することはできませんが、かなり重要な改正となっていますので、個人情報を含むデータを取り扱う事業者は、新ガイドラインだけではなく、今回の意見募集結果に記載されている個人情報保護委員会の意見についても、十分な検討をしておく必要があります。かなりの分量ですけども。

 例えば、企業データベース事業者などは、法人の情報だけでなく、そこに個人経営企業の情報や法人の役員個人の情報などもデータベースに含まれていることも多いですので、これまで、オプトアウト制度を利用することによって本人の同意をとらずにデータベースの利用や販売が可能であったものでも、場合によっては、上記の「再度のオプトアウト」による第三者提供が禁止されたことにより、今後同様の事業活動の継続が難しくなることも考えられます。

 今後も施行までにいろいろと動きがあろうかと思いますので、注目です。


2021年8月 2日 (月)

「消費者法ニュース」7月号・消費者法白書

 大阪でも、またまた緊急事態宣言(8月末までの予定)が出されました。

 私自身はモデルナ・ワクチンの2回目接種を済ませたものの、安心できるわけでもなく、早く収まってほしいものです。夜に仕事してると、すぐに夕食難民状態になってしまいます。幸い、事務所近くにはスーパーやコンビニもあるのですが、毎回ではね。


  消費者法実務雑誌の「消費者法ニュース」(№218・2021/7)が届きました。「消費者法ニュース」のWebサイトはこちらなんですが、ブログ執筆時点では、7月号の発行の更新はされてないみたいですね(【追記】更新されました。№216のページ)。

 7月号の恒例は「消費者法白書」で、消費者法の各分野の昨年度の裁判例や動きなどを紹介するものです。

 私も長らく「消費者法白書」の「独占禁止法・景品表示法」の部分を担当してきており、今年も執筆しております。興味のある方はご覧ください。大きな図書館なら置いているところも多いかと思います。

 なお、今号の「特集」は、「特商法・書面交付義務の電子化に反対する」と「若者・未成年者の消費者被害への取組み」と、どちらもタイムリーな内容になっています。




2021年7月30日 (金)

新型コロナワクチンの副反応メモ(モデルナ)

 新型コロナについては、陽性判定者が先日から急増して、大阪もまた緊急事態宣言が出ることになり、8月は禁酒令の世界に逆戻りで残念です。

 先日(6月28日)に2回目のワクチン接種を終えました。モデルナ社のワクチン。非常勤講師に行っている神戸大学の職域接種に参加できました。ありがとうございました。

 ということで、第1回と第2回の接種後の状況をメモとして残しておきたいと思います。歳のせいか、大した副反応はなく、皆さんの参考になるかどうかは?ですね。私の聴く範囲では、特に2回目は、人によっては、発熱などの副反応が強く出ている方も多いようですが、どなたも数日すれば、復調されています。私としては、若干の副反応はあるにせよ、多くの皆さんにワクチンの接種を受けていただきたいと思います。大学の接種会場でもたくさんの若い学生さんたちが来られていましたよ。

 以下、私のメモです。今回は、法律とか、裁判とか、全然関係ございません。

第1回接種(6月30日 10:58)

 6月30日

11:47 第1回ワクチン接種終了後約1時間経過したが、異状なし。

15:05 4時間経過。異常なし。腕を肩の上まで挙げたときに接種部位の痛みをちょっとだけ感じる程度。

19:01 8時間経過。特に異常なし。接種部位が少し腫れてるかな?という程度。

 7月1日

9:43 接種部位の軽い痛みはちょっと強くなり、少し腫れてるかな。発熱、倦怠感などの全身症状などはない。

11:06 昨日とあまり変わらず。腕を動かしたときの接種部位付近の痛みが若干強くなったかなぁ、と接種部位が少し腫れ、熱を持っているようだが、特段の支障はなく、その他の全身症状などはなし。

17:28 30時間経過。変わりなし。

21:23  ワクチン接種の跡も触ると少し熱があるが、発赤はなく、もちろんモデルナアームにはなってない。

 7月2日

12:51 50時間経過。接種部位の痛みが少し残っている程度。

15:36 痛みもほとんど消えた。

16:46 接種部位の痛みもかなり少なくなり、他の症状は全くなし。

 7月3日

11:16 まる3日経過。接種部位を触ると、痛みというほどではない感じが残っているだけ。


第2回接種(7月28日 13:44)

 7月28日

14:56 痛みを含めて何もなし。

18:59 全く異常なし。

20:47 接種部位を触らない限りは痛みもなし。今のところは1回目より緩い感じ。

22:00 腕を上げると接種部位に違和感程度の痛みがあるくらい。測ってないが、熱もないと思う。

23:29 腕を上げた時の接種部位の軽い痛みだけ。発熱なし。今のところ前回以上に反応なし。

 7月29日

8:18 昨日より接種部位の痛みが強いが大したことなく、前回と同じ感じ。熱は37度2分、シャワー浴びた後だけど。

13:26 腕を上げた時の痛みは朝よりちょっと増えたか? (この後、体温測ると35度8分の平熱。)

13:46 腕を上げた時の接種部位の痛みは少し強くなった。第1回と同程度か。

17:24 腕を上げると接種部位が痛い程度。発熱もなし。

20:33 帰宅して体温測ると36.6度、平熱。接種部位の痛みは変化なし。

20:41 腕を上げた時の痛みは変化なし、大したことなし。平熱。1回目とほぼ一緒という感じ。

 7月30日

9:26 接種部位の腕の痛みもかなり軽くなった。他には特になし。

11:22 腕の接種部位の痛みもかなり消えてきた。平熱。

22:36 腕を上げるとまだ少し痛み(というか違和感)が残るが、明日には消えそう。

 

【追記】7月31日

11:22 腕を上げた時の痛みは少しだけ。接種部位を触ると少し腫れてる感じ。平熱。ここまで概ね前回通り。

2021年7月22日 (木)

「特定なんたら」の話

 オリンピックは、明日の開会式を前にしながらバタバタしていますが、それでもソフトボールやサッカーはゲームが始まりました。いろんな事情はともかく、各国の選手の皆さんは新型コロナの感染と熱中症には気をつけて実力を発揮していただきたい、と思います。


さて、消費者法の中心主力選手である「特定商取引法」(正式名称は「特定商取引に関する法律」)ですが、昭和51年(1976年)にできたベテラン選手でもあります。ただし、できた時には「訪問販売法」(正式名称は「訪問販売等に関する法律」)で、この法律が、平成12年(2000年)の改正で「特定商取引法」という名称に変わったものです。

 当初の「訪問販売法」は、「訪問販売」、「通信販売」、「連鎖販売取引」を対象としていたところ、その後、「電話勧誘販売」、「特定継続的役務取引」が加わり、平成12年改正で、「業務提供誘引販売」が追加されるにあたり、対象取引類型も広範囲となることから、もはや、「訪問販売等」でもあるまいというようなことで、「特定商取引法」と改称されたものです。

 したがって、この時に、「特定商取引」とは、「訪問販売」、「通信販売」、「電話勧誘販売」、「連鎖販売取引」、「特定継続的役務取引」、「業務提供誘引販売」の6つを指すこととなったものです。なお、最近の改正で、これに「訪問購入」が加わって、現在7つになっています。

 ここでは、一般的な用語である「商取引」「特定」を加えて、ある一部の狭い範囲の「商取引」に限定した特別な用語にしているわけです。

 このように、法律上、「特定」を加えて限定する例は、最近よく目立ちます。

 e-Gov 法令検索で「特定」の付く法律名を検索すると、74件出ました。いろんな分野の法律にわたりますが、私の主な観測範囲で絞っても、上記の「特定商取引法」のほかに、「特定商品等の預託等取引契約に関する法律」(預託法)、「特定非営利活動促進法」(NPO法)、「特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律」(特定調停法)、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(プロバイダ責任制限法)、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(迷惑メール防止法)、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(マイナンバー法)、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」(巨大IT規制法)などなどとたくさんあります。

 法律名以外にも、各法律の中で、対象を限定するために「特定」を頭に付ける場合もあります。例えば、上記の「特定商取引法」の中の「特定継続的役務提供」であるとか、「マイナンバー法」の中の「特定個人情報」などです。消費者関連では、集団的な消費者被害を救済する手続を定めた「消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律」では、この手続の担い手となる消費者団体を、「特定適格消費者団体」という名称にしています。消費者契約法上の「適格消費者団体」をさらに限定する名称として作られた用語ですね。

 そうなると、今後、「特定・・・・・」をさらに限定して法規制などの対象にする必要がある場合、どういう言葉を持ち出すのかな、と思ったりしますね。まさか、「シン・特定・・・・・」というようなことはないでしょうが。

2021年6月29日 (火)

ファイナルファンタジーのガチャの不当表示(消費者庁)

 昨日(6/28)、消費者庁は、株式会社gumi(東京都新宿区)と株式会社スクウェア・エニックス(東京都新宿区)に対して、両社の供給するオンラインゲーム「WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争」のガチャの表示に関して、景品表示法違反の不当表示(優良誤認)が認められたとして、措置命令を行っています。

→ 消費者庁公表資料

私は、この手のゲームはしないので、そこらの点は突っ込みませんが、両社とも消費者庁の指摘を認めて謝罪しています。
→ 消費者庁による措置命令に関するお詫び

 ガチャに関する景品表示法違反の問題については、いわゆるコンプガチャの問題があり、以前に書いています。ただ、このコンプガチャ問題は、ガチャ一般の問題ではありませんのでご注意ください。

 → 「「コンプガチャ」景品表示法違反を消費者庁が判断との報」201255)

 → 「すみません。またコンプガチャ関連です。」 2012521)

 また、景品表示法とガチャというと、不当な景品の問題と勘違いする人が多いのですが、景品表示法(正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」です)は、不当な景品と不当な表示の両方を規制する法律で、ガチャが問題になるのは、不当な景品ではなくて、不当な表示です。今回も、優良誤認表示という不当表示にあたるとして措置命令が出されたものです。

 以前書いた祭りくじとかクレーンゲームと同じことです。

 → 「祭りくじと景品表示法」201745)

 なお、景品表示法違反の措置命令が出されたことと、そのガチャに参加した人が損害賠償を請求できるかは一応別問題です。ここらは、長くなるので省略です。請求を考える人は、それなりのコストを支払って専門家にご相談ください(笑)

【追記】(6/30)

 ガチャと表示の関係で、過去にも消費者庁景品表示法違反の不当表示と認定した事案があります。面白いのは、こっちでは、上のFF(優良誤認)とは違い、有利誤認表示での措置命令となっています。なお、この件では、今年になって、アワ・パーム社は、609万円の課徴金納付命令(2021年3月29日)を受けています。

 → 「オンラインゲームの「ガチャ」におけるアイテム出現確率に関する不当表示(消費者庁)」(2018/1/26)

 また、「星のドラゴンクエスト」のガチャに関して損害賠償を求める民事訴訟が提起されましたが、一審では請求が認容されなかったという事案もありました。この判決に対しては原告らが控訴しましたが、控訴審でも棄却となっています(2019/2/21)。

 → 「「星ドラ」ガチャの表示に関する判決」 (2018/9/21)



 

2021年6月 8日 (火)

「悲劇の世界遺産 ダークツーリズムから見た世界」(井出明著 文春新書)

 大阪、関西も、新型コロナ感染者公表数はかなり減ってきました。規制は緩めてほしいですが、どこで緩めるべきか、というのは難しいところですよね。

 さて、知人の金沢大学准教授の井出明先生が、文春新書から新著を出されました。
 「悲劇の世界遺産 ダークツーリズムから見た世界」です。

 井出明先生の新書については、以前、当ブログで、「ダークツーリズム 悲しみの記憶を巡る旅」(幻冬舎文庫)を紹介させていただいたことがあります。

 → 「「ダークツーリズム」(井出明著)を読んで」 (2018/8/4)

 今回は、同じくダークツーリズムの観点から、世界遺産に焦点を当てて一般読者向けに書かれた本になります。

 構成としては、

第1章 世界遺産の本来の趣旨とダークツーリズム
第2章 アウシュビッツとクラクフから考える
第3章 産業遺産の光と影
第4章 ダークツーリズムで巡る島
第5章 潜伏キリシタン関連遺産を観る眼
第6章 復興のデザイン
第7章 コロナ禍で考える世界遺産
付章  カリブの旅

 というものですが、単に世界遺産として登録された各所それぞれをダークツーリズム的に案内するだけではなくて、「世界遺産」のシステムそのものや日本の観光というものに対して、ダークツーリズム的観点から興味深く、いわば多層的な解説になっていて、いろいろと考えさせるものとなっています。その他、アウシュビッツ、軍艦島、ハンセン病、広島長崎、東日本大震災、流刑などなど新書の限られたスペースに多くの情報を展開されているところは、上記の前著と同様に感心するところです。
 特に、第5章の潜伏(隠れ)キリシタンについては、個人的には今までには思ってみなかった切り口から述べられており、大変面白かったですね。また、第7章の新型コロナ禍の現在から見た観光については、観光関連の自治体、事業者の皆さんには参考になるのではないか、と思いました。

 ダークツーリズムという視点にこだわらず、一般の旅行好きの方にとっても、旅行の楽しみ方を一層深めることのできる内容ですので、お勧めです。

 

2021年6月 4日 (金)

財産分野における消費者安全法の令和2年度運用状況(消費者庁)

 本日(6/4)、消費者庁から「令和2年度における消費者安全法(財産分野)の運用状況について」が公表されました。

→ 消費者庁公表資料


 消費者安全法の財産分野については、マンションの管理組合の「消費者」性の問題に絡めて、当ブログでも何度か書いています。
 例えば、

→ 「マンション管理組合と消費者安全法についてのメモ」 (2020/7/8)

→ 「消費生活センター、マンション管理組合など昨日記事の補足」 (2019/10/6)

などです。

 今回の公表資料は、この消費者安全法の財産分野の昨年の運用状況をまとめたものです。

 消費者「安全」法といっても、身体的被害に結びつくような製品安全や食品安全だけでなく、財産的被害についてもその対象となっています。そこのところの詳細は上に挙げた以前のブログ記事に書いていますので、興味のある方はクリックして読んでみてください。

 令和2年度は、消費者安全法に基づく注意喚起を単独で実施した事案として、化粧品や医薬部外品のアフィリエイト広告に関する事案、偽の通信販売サイトに関する事案、インターネット接続サービスの勧誘に関する事案などについて、15件の注意喚起が行われています。
ました。

 また、特定商取引法に基づく行政処分と併せて注意喚起を実施した事案は19件とかなり多くありました。

2021年6月 1日 (火)

「洗たくマグちゃん」の効果についての左巻健男先生の記事

 約1ヶ月前の4月27日に、「洗たくマグちゃん」の容器包装やwebサイトの表示について、消費者庁景品表示法違反の優良誤認表示であるとして措置命令を出したことに関連して、以下のようなブログ記事を書きました。

→ 「「洗たくマグちゃん」への措置命令に関連して「根拠資料」と「特許」について」(2021/5/2)

 この記事は、私は科学者ではありませんので、「マグちゃん」の効果の有無とは関係なく、景品表示法違反として措置命令が出される場合の「不実証広告制度」で要求される「根拠資料」のことと、「特許」として認められても特許申請内容の効果が本当にあるかどうかは無関係で特許庁のお墨付きではないですよ、ということを、法律家の立場で書いたものです。

 そして、今般、理科教育の大家であられる左巻健男先生がプレジデントオンラインで、この「マグちゃん」の効果について科学的な立場から詳細な記事を書かれました。
 「「実質的にはただの水洗い」洗たくマグちゃんは無意味だと言える"科学的な理由" 「アルカリで洗う」はウソだった」と、なかなか刺激的なタイトルです(リンクは末尾)。




 左巻健男先生は私も何回かお会いしていますが、ニセ科学問題に鋭く切り込んでおられる先生で、理科教育や一般向け科学啓発の本をたくさん書かれておられます。私も何冊か持っています。また、先生が編集出版されている雑誌「リカタン」に拙文を載せていただいたこともあり、それについては、当ブログ「「RikaTan」2018年4月号(ニセ科学特集)に寄稿しました。」(2018/2/24)に書いています。

今回書かれた記事は以下から読むことができます。同じ記事が、Yahoo!ニュースにも転載されていますので、是非ご一読ください。

→ プレジデントオンライン

→ Yahoo!ニュース

 私も家庭では洗濯担当ですが、子供がドロドロに汚したり、油まみれになっているとかではない、普通に生活して着替える程度の衣服の汚れなら、洗剤もほとんど要らないと思っていますので、洗剤メーカーのド派手な宣伝もどうかとは思っておるのですが(※個人の感想です※)。

2021年5月31日 (月)

独占禁止法・下請法関係の書籍2題

 大阪は、医療従事者や飲食業関係者をはじめとして、多くの方々が大変な状況を強いられ続けている緊急事態宣言が明けない状態が続いていますが、ワクチン接種が拡大して、少しでも良い方向に進むことを祈るばかりです。


 さて、独占禁止法など経済法実務がご専門の大江橋法律事務所長澤哲也弁護士から、立て続けに、編著書のご恵贈を賜りました。

Dsc_4630-2 

 ひとつが、「Q&Aでわかる 業種別 下請法の実務」(学陽書房)、もうひとつが、「類型別 独禁民事訴訟の実務」(有斐閣)です。

 「Q&Aでわかる 業種別 下請法の実務」のほうは、最初に、独占禁止法の特別法である下請法の全体像(総論)の説明がなされ、その後に、繊維産業、金属産業から、アニメーション産業、広告産業までの17業種に分けて、それぞれの業種の実態に即してQ&A方式で解説されています。

 「類型別 独禁民事訴訟の実務」は、第1章において、独禁法に基づく差止請求(24条訴訟)、民法709条に基づく損害賠償請求、独禁法に基づく損害賠償請求(25条訴訟)、不当利得返還請求、という訴訟類型の解説があり、続いて、反競争的行為の私法上の効力、独禁民事訴訟特有の証拠収集方法についてと訴訟上重要な点について書き進められています。第2章以降は、独禁法違反行為類型に分けて、違反の要件や民事上の請求についての解説や裁判例の紹介がなされています。

 「下請法の実務」は、法律専門家以外にも、各業界の経営者など関係者(下請事業者に限らず、親事業者側も)が自分の事業分野における下請法関係の問題を理解し、活用するために理解しやすいものとなっています。一方、「独禁民事訴訟の実務」は、独占禁止法関係の訴訟を行う弁護士(これまで、独占禁止法事件をあまり担当したことのない弁護士は特に)など法律実務家向けの書籍です。

 昔は、独占禁止法下請法の書籍というと、理論的な体系書か公正取引委員会の運用状況に関するものがほとんどでしたが、最近は、こういった実務に直結した、法律実務家や企業の経営者、法務担当者が活用できるものが増えてきたことはありがたいですね。

 私自身も今現在、独占禁止法違反関係の訴訟の真っ最中ですので、ありがたく活用させていただきたいと思います。

«「洗たくマグちゃん」への措置命令に関連して「根拠資料」と「特許」について

最近のトラックバック