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2012年5月15日 (火)

「コンプガチャ規制」に関する消費者庁長官記者会見要旨(※追記資料有り)

 ソーシャルゲームの「コンプガチャ問題」も(世間的には)一段落といった感じになってきました。ただ、これで一件落着かどうかは、まだ様子を見る必要はありそうです。

 そんな中で、5月9日の福嶋消費者庁長官記者会見の要旨が昨日公表され、記者との質疑応答の中で、コンプガチャ問題について、いろいろと述べられていますので、ご紹介します。なお、食べログなどの口コミサイト問題(ステマ)等に関しても触れられています。

 → 福嶋消費者庁長官記者会見要旨(5月9日)

 結構長いので、詳しくは上記リンク先をお読みいただきたいのですが、現在の時点での消費者庁の考え方としては公式的な話になりますので、参考になります。

 まず、これまでの消費者庁の考え方として、「ガチャでカードを取得することは、それ自体が消費者と事業者の取引ですから、そのカードが景品に当たるわけではありません。」という点を押さえたうえで、

カードの特定の組み合わせによって、レアカードを得るということは、事業者からすると提供するということは、カードの取引を誘引する、カードの取引に消費者を誘引するための景品というふうに捉えることができると思います、レアカードについては。・・・・・一般論として、景品表示法上の問題点があると考えています。」とし、

こうした考え方をきちんとまとめて、消費者庁の考え方として提示をして、事業者、もちろん消費者の皆さんにもですが、特に事業者の皆さんに注意喚起をしていきたいと思っています。」としています。

 そして、この見解を出す時期については、実態の把握などに時間がかかっており、「今週中」(つまり先週中)には無理だが、できる限り速やかに、とのことです。

 また、記者から「・・ガチャ自体についての当選確率について、各事業者にそれを出させる、明示させるということはお考えでしょうか。」との質問には、「必要があればそういうこともあり得るのかもしれません。」とするだけで明言はなかったようです。この点について、私は、不表示による不当表示の規制は検討可能ではないかと思っています(難しい問題があるのは承知してますが)。

 そして、コンプガチャ以外に踏み込むことはないのか、という質問には、「(カード合わせの類型に)他のものでも当たれば、当然、それ自体も景表法上の問題がある」としています。

 賭博罪、風営法に関しての質問には、「そういったものに無関心だということではありませんが、消費者庁が直接所管をしている法律の運用として、今、景表法上の問題点を明確にするというところに、今、消費者庁としては集中しています。」とかわしていますが、これは消費者庁の所轄外なので仕方のないところかもしれません。
 もっとも、記者からの、関係省庁が集まって規制について取り組むことをしなかった、という指摘に対して、「そういう必要性があれば、あらゆる取組みを考えたいと思いますが、事業者の皆さん自身もソーシャルゲームプラットホーム協議会をつくって、自主規制といいますか、自主改善に取り組んでおられますから、そういったことへの協力もしていきたいと思いますし、適正なものになるように、あらゆる方法を模索していくつもりです。」との答弁がされています。

 最後に、事業者の収益構造に関する質問について、「絵合わせで全体の収益のどのぐらいをあげているかということの御質問になると思うのですが、今の時点でそこまで正確な事業者の収益構造の把握まで全事業者に対してするというのは、とても難しいと思います。大手にある程度話を聞くということはあり得ると思いますけど、繰り返しですが、今回は景品表示法の禁止事項に当たるのではないか、当たる可能性があるというものについて取組みをしているわけです。」としたうえで、
法律上に当たらなければ何をやってもいいかという話ではない。子どもの射幸心を法律に抵触しなければ幾らあおっても構わないとか、そういう話ではないです。それは社会的に非難されることもあるだろうし、先ほど言いましたような、自主的な取組みも事業者は行っている。自分たちの業界を健全に発展させていくためには、やはり社会的な批判を受けるような事業では駄目だと思います。そういうふうに事業者の方も認識して改善しようとしている取組みもあるわけですし、景表法だけですべてが解決するということを考えているわけではありません。」と述べておられますね。


【追記】(5/15 PM6:00)

 消費者庁のインターネット消費者取引連絡会の第5回が今日開催されたようで、コンプガチャ問題も当然取り上げられたそうです。

 既に、配布資料も公開されています。ゲームに関しては前回の第4回の配布資料にもいろいろとあります。ご参考まで。

 → 消費者庁「インターネット消費者取引連絡会」

2012年5月10日 (木)

合格者不当表示事案(消費者庁)と自動車脱出ハンマーの性能テスト(国民生活センター)

 ここのところ景品表示法の話題が続きますが、今日は、消費者庁景品表示法違反(優良誤認)措置命令を出しています。
 予備校を経営するお茶の水女子アカデミー(東京都文京区)の受講生中の看護大学などの入試合格者の割合の表示が不当であったとするものです。
 ちょっと時間がないもので、詳しくは消費者庁の発表資料をご覧下さい。
 → 消費者庁発表資料(PDF)

 なお、以前から同様の水増し合格実績の不当表示事案はあります。次の当ブログ記事およびそこからのリンク記事をご覧下さい。

 → 「学習塾による大学合格実績の不当表示(消費者庁)」


 次に、今年4月27日に国民生活センターが、「ウインドーガラスが割れない自動車用緊急脱出ハンマー」として公表していたものの関連ですが、本日、国民生活センターが続報として、前回、割れないと発表された商品とは別の3商品についての性能テストの結果を公表しています。ガラスの破砕性能やシートベルトの切断性能ですね。
 今回の3商品はガラスが割れたようですが、生命にかかわるものですので、重要ですね。詳しい報告書(PDF)は下記リンク先からリンクしています。

 → 「自動車用緊急脱出ハンマーの性能
     -シートベルトカッターが付いているものを対象に-」

 

2012年5月 9日 (水)

「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」の改定(消費者庁)

 さて、コンプガチャ(コンプリート・ガチャ)問題は速い展開をみせて、今日、大手のソーシャルゲーム運営会社であるNHN Japan、グリー、サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、ドワンゴ、ミクシィ、KLabなどがそろってコンプガチャを中止することを決定したとのことです。
 しかし、これで収束するのか、それともコンプガチャ以外の課金システムなどについても問題視されることになるのか、今後の動きが注目されるところですね。

 この動きの中で、今日は消費者庁サイトの発表資料に「『インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項』の一部改定について」というのが出ましたので、一瞬、コンプガチャ問題について早々に消費者庁の考え方を公表したのかな、と思ってしまいましたが、さすがにそうではありませんでした。

 →  「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の
    問題点及び留意事項」の一部改定について
(消費者庁・PDF)

 この「問題点及び留意事項」は昨年10月に出されたものであり、当ブログでも取り上げました。

 → 「「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の
    問題点及び留意事項」の公表(消費者庁)」
(11/10/28)

 この中で、グルメサイトなどの口コミサイトの問題も取り上げられ、話題になったことは記憶に新しく、「ステマ(ステルス・マーケティング)」という言葉が一気に広まることになりましたが、今回は、ここのところに問題となる事例が1つ加わったというのが改定の内容となっています。

 加わった事例は、次の通りです。

 商品・サービスを提供する店舗を経営する事業者が、口コミ投稿の代行を行う事業者に依頼し、自己の供給する商品・サービスに関するサイトの口コミ情報コーナーに口コミを多数書き込ませ、口コミサイト上の評価自体を変動させて、もともと口コミサイト上で当該商品・サービスに対する好意的な評価はさほど多くなかったにもかかわらず、提供する商品・サービスの品質その他の内容について、あたかも一般消費者の多数から好意的評価を受けているかのように表示させること。

 これまで、問題事例として記載されていたものは2つで、飲食店事業者自身が、口コミサイトに、客のふりをして、使ってもいない地鶏が使われているかのように書いた場合と、ブロガーに十分な根拠もないのに商品の効果を書かせる場合が挙げられていました。

 今回は、口コミ代行業者に依頼して口コミ投稿を多数させて評価を上げる行為が加えられたわけですね。前の2事例が、食材や効果についての不当表示のケースであったのに対して、今回の事例は、代行業者に依頼して、やらせ書き込みを多数させて口コミサイト上の評価、ランキングを上げる場合で、このような場合も、景品表示法上の優良誤認、有利誤認という不当表示に該当する可能性があることを示した点で意味があることになります。

2012年5月 6日 (日)

コンプガチャ規制問題の補足

 消費者庁がコンプガチャについて景品表示法による規制に乗り出す方針との報道は、昨日朝の読売に続いて日経など他の報道機関も流し始めました。各社の記事の中身を見る限りは消費者庁ルートの情報を元にしているものと思われます。

 昨日もリンクいたしました「やまもといちろうBLOG」でも関連の補足記事を2つほど追加されていますが、報道よりも突っ込んだ情報が記載されていますので、関心のある方は是非お読みください。
 → やまもといちろうBLOG
 ・「消費者庁がコンプガチャ禁止へ、GREE田中社長は暖かくして寝る(補足あり)」
 ・「ソーシャルゲームへの「コンプガチャ」規制関連のメモ」
 ・「さらなる補遺」

 なお、やまもといちろう氏は、課金の返還請求について触れておられますが、景品表示法違反があったからと言って、その取引が無効になったり取り消せるという効果には直接つながりません。あくまでも行政規制ですので、仮に、消費者庁が不当景品だということで措置命令を出しても、課金返金の請求権が発生するというものではありません。民法や消費者契約法などの民事法で返金が請求できる根拠が存在することが必要ですが、これは景品表示法違反というだけでは駄目ですので、ご注意ください。

 他にも、ネット上ではいろいろと今回の報道に対する反応がブログなどにあがってきていますが、法律的な見地からは、次のブログがお勧めです(というか、あまりにも著名ブログでありますが)。いくつかの重要な指摘もなされています。

 → 企業法務戦士の雑感
 「景表法は変質したのか?~「コンプリートガチャ」規制をめぐって。」

 また、今回「カード合わせ」規制がクローズアップされたため、以前のAKB48の「桜の花びらたち2008」発売の際のキャンペーンが中止されたケースについて関連した発言も目立つようです。確かに、あのときも景品表示法(当時は公正取引委員会が所管)が話題になりましたが、「カード合わせ」の突っ込んだ話にまでなっていたかどうか確かな記憶はありません。なお、AKB側の広報では、景品表示法ではなく、独占禁止法(不公正な取引方法)に違反する恐れあり、とのことで中止したとされています。
 当時の当ブログの記事をリンクしておきます。

 → 「AKB48の企画中止と独占禁止法」(08/3/23)

 当時は、AKB48が今のようなトップアイドルグループになるとは思ってませんでしたね。


【追記】(5/6)

 なお、課金返還の話に限りませんが、個別の相談などはブログでは受け付けておりませんので、コメント等にもお返事できないと思いますが、ご了承ください。わざわざ追記することでもないんですけど、そういった感じのキーワード検索でアクセスされている方もおられるようなんで、先に書いておきます。


【追記】(5/6)

 やまもといちろうBLOGの最新記事によれば、被害者の会が損害賠償訴訟を起こす動きがあるとのこと、今回の消費者庁の動きと直接関連があるものではないということです。ひとまず、ご紹介のみ。

「冗談のような「ソーシャルゲーム被害者の会」が立ち上がり、返還訴訟を起こすらしい」

 蛇足的に付け加えると、返金、損害賠償請求の可能性から考えれば、今回の「カード合わせ」の該当性の問題は本筋ではなく、ガチャ全体のシステムの暴利性、欺瞞性(公序良俗違反)みたいなものが立証できるとか、未成年取消の主張ができる、といったところが、突っ込み所ではないかと思いますね。


【追記】(5/9)

 どちらも企業法務分野の著名ブログですが、今回の問題に関連した記事が出されていますのでご紹介。

 → ビジネス法務の部屋
 
 「闘うコンプライアンス(景表法違反で御社は闘いますか?)」

 大阪の山口利昭弁護士のブログ。ガチャ問題そのものではなく、このような企業の景品表示法違反リスク一般について書かれています。

 → 企業法務マンサバイバル
  
「コンプリートガチャ問題に対する行政指導のあり方について」

 橋詰卓司氏のブログ。今回の問題に関連して、消費者庁の行政指導のあり方について懸念を示されています。


2012年5月 5日 (土)

「コンプガチャ」景品表示法違反を消費者庁が判断との報道

 前回の記事に追記しましたように、本日未明からソーシャルゲーム「ガチャ」規制問題に関して新しいニュースが飛び込んできました。
 ソース的には、読売新聞の本日朝刊記事と元切込隊長の「やまもといちろうBLOG」の記事です。読売はまだネット配信はしていないようですが、朝、駅で買って掲載されているのを確認しました。読売記者がこの問題を追いかけているのは知ってたのですが、公になるのはもっと後かなと思っていたので、少し驚きました。
 他のネットメディアやブログなどでも今朝方から結構同様の記事が見られますが、私が見た限りでは、この読売新聞とやまもといちろうブログの両記事を元にしたと思われるものでした。

 いわゆる「ガチャ」全般に対する規制ではなく、そのうちの「コンプリート・ガチャ(コンプガチャ)」と呼ばれるものに対する規制で、ガチャで購入したアイテムを一定の組み合わせでそろえると、さらに上位の(レアな)アイテムをもらえるというものです。

 で、どういう規制かというと、景品表示法は、ご存知のとおり、景品規制と表示規制から成っていて、そのうちの景品規制に関して、「カード合わせ」という形態については、金額に関わらず禁止がされていて、コンプガチャがこれに該当すると消費者庁が判断して業界に中止の要請を行うことになったという報道がされたわけです。
 一般的な景品規制に関しては、ガチャ購入は景品にはあたらないとして否定的な見解を示していた消費者庁ですが、前回記事で紹介しましたように、福嶋消費者庁長官は先日の記者会見で「カード合わせ」該当性の検討を表明していました。

 「カード合わせ」規制に関する参考法令等は(リンク先はPDFファイルです。)次のようなものです。

 ただ、この「カード合わせ」規制はかなり古い時代のおまけカードに関するものであり、現在のデジタル時代を想定していないのは当然でもあり、本来的には「ガチャ」全般の何らかの規制方法を考えるべきではないかと思います。


【追記】(5/5 PM0:30)

 景品表示法の景品規制に違反する行為については、消費者庁が、それを中止させるなどの「措置命令」を出すことになります。場合によっては、警告などの行政指導で済ますこともあります。(他に都道府県知事の指示というのもありますが。)

 今回の報道では、消費者庁は、まずコンプガチャの中止要請を行い、それに応じない場合には措置命令を出す方針であるとされていますね。

 景品表示法が規制する行為をしたからといって直接的に罰則があるわけではなく、刑事罰は上記の措置命令に違反したときなどの場合に限られます。

 なお、景品表示法違反行為についての消費者団体による差し止め請求は、有利誤認、優良誤認の不当表示に限られており、景品規制違反行為については、団体訴訟の対象になっていません(景品表示法10条)。

2012年5月 2日 (水)

消費者庁関連詰め合わせ(景表法措置命令・「食品と放射能Q&A」・集団的消費者被害救済制度・ガチャ問題)

 連休の谷間ですね。大阪では強風が吹いています。

 今日は、消費者庁関連のいくつかの話題です。

 (※ 5/5追記:ガチャに関して重要追記が下にあります。)


 まず、4月27日に景品表示法違反不当表示の措置命令が出ています。
 これは京都市内の着物販売業者の不当な二重価格表示(有利誤認)の事案ですね。二重価格表示の際の比較対照価格が架空の価格であるというパターンです。
 → 消費者庁公表資料(PDF)


 次に、4月24日の福嶋消費者庁長官の記者会見要旨が消費者庁サイトに公表されています。

 → 福嶋消費者庁長官記者会見要旨(平成24年4月24日)

 ここでの主な長官の発言は、5月の消費者月間の紹介と食品放射性物質検査機器貸与に関するものです。
 なお、食品放射性物質に関しては、消費者庁「食品と放射能Q&A」が先日改訂されています(4/27)。
 → 「食品と放射能Q&A」(PDF)

 そのほか、記者会見の質疑の中で、立法化が進められている「集団的消費者被害救済制度」「ソーシャルゲーム」が話題になっています

 集団的消費者被害救済制度については、今回提出の予定で進められていましたが、まだ閣議決定もなされていない状態でしたが、これについて福嶋長官は、「新しい法律で新しい考え方に立った訴訟制度ですので、詰めるところが、論点がとても多くて、制度の考え方としては、すっきり整理したところも実際に条文にしていく作業というのは、かなりたくさんの論点を整理しないと書き込めないというようなことなので、ちょっと時間がかかっているというのが率直なところなんです。引き続き何とか今国会に提出したいということで、消費者庁としては努力をしているところです。」と述べています。ただ、もう5月に入ったので、今国会提出というのはかなり困難ではないかと思われますね。

 ソーシャルゲームに関して注目できるのは、いわゆる「ガチャ」問題に関して、「ちょっとまだ結論を出していない段階で、余り予断でお話しするようなことは避けたいと思いますが、ソーシャルゲーム上のガチャなど、それ自体が直接景表法上問題が生じるとか、対象になるということではないと思いますが、カードを組み合わせて、組み合わせによってレアカードが当たるというような仕組みがあります。これは場合によっては、景品に当たるということも考えられますので、それを踏まえた考え方を整理をして、消費者庁の考え方をまず示すということが必要なのではないかと考えています。そういった検討もしているところです。」として、ガチャ全般ではなく、カードの組み合わせによりレアカードが当たる仕組みに関しては、景品としての「カード合わせ(絵合わせ)」の該当性を検討するということを示唆している点です。
 この「カード合わせ」規制に関しては、私も今回、告示などをちょっと見てみたのですが、文献等も少なく良くわからないところも多いので、誰かまとめてくれないかなと他力本願をしているところです(笑)


【追記】(5/5 AM5:00)

 昨夜は珍しく早めに寝たため早く目覚めて、たまたま当ブログのアクセス状況を見たら、休日の深夜とは思えないアクセス数なので調べたら、ガチャ関連のキーワード検索によるアクセスでした。で、なおも調べると、やまもといちろうブログ(元切込隊長の著名ブログ)で、びっくりする内容の記事が書かれていました。

 上記の消費者庁のカード合わせ規制の関係(コンプリートガチャ・コンプガチャ)です。ただし、私自身は当該記事の真偽につき全く確認できていません。ただ、著名ブログであり、やまもといちろう氏自身、関連業界におられる方と思いますので、速報的に追記します。

 → やまもといちろうブログ(5/5記事)

 なお、ガジェット通信の関連記事を見ると、本日付の読売記事を引用していますが、私が今ネットで見た所、当該記事は確認できませんでした。読売新聞の記者がこの問題に関心を持っておられたのは私も知ってはおりますが。

(追記の追記)ネットからの情報では、読売の早い版に大きく取り上げられているようですね。

 もう少し情報が整理されてくれば、別記事で書きたいと思います。

【追記】(5/5 AM11:30)

 ひとまず、現状のまとめを新しい記事にしました。


 

2012年5月 1日 (火)

「保護者のためのあたらしいインターネットの教科書」(MIAU編)

 昨日は、一般社団法人「インターネットユーザー協会」(MIAU)シンポジウム『どうする?ニッポン二次創作文化と著作権とTPP』が慶応大学で開催されました。ありがたいことにニコニコ生放送でネット生中継がされましたので、私も仕事に出ていた事務所から視聴することができました。
 MIAUの代表理事でもある津田大介氏の司会のもとで、初音ミクやコスプレと二次創作の関係や、現在検討されている違法ダウンロードの刑罰化の問題などが議論され、当初2時間の予定が40分もオーバーしてしまいました。シンポの登壇者には法律家はいなかったものの、会場には福井健策弁護士や小倉秀夫弁護士もおられ、議論に参加されていて、法律実務的な観点からも興味深いものでした。


 さて、ニコニコ動画といえば、動画投稿サイトであり、またニコ生の運営をしているわけですが、その世界をリアルに地上に再現するという謳い文句の「ニコニコ超会議」というイベントが4月28日、29日の両日、幕張メッセで開かれ、来場者9万人以上、ネットでの視聴者役350万人と報じられています。
 → 日経PC記事

 ネット関連メディアは、この模様についてはみな取り上げていますが、従来の新聞、テレビなどのメディアはほとんど無視のようですね。私が見た限りでは、今朝のフジテレビ「とくだね」が取材していたのが注目されました。
 しかし、ニコニコ超会議の動員ぶりを含めて、こういったネットメディアの影響力は無視できるものではないし、もはや、単なる「ニコ厨」といわれるようなオタク的位置づけを越えてきたことは間違いないと思います。


 こういったネットの世界が普遍的になったということの関連で、未成年者や若い人のネットリテラシー教育・啓発が重要になってきています。既に中高生が携帯電話やスマートフォンを普通に持つ時代になりました。タブレット端末を学校で各自利用するのも間近でしょう。
 しかし、子供達に教えるべき親や先生が必ずしもネット問題に詳しくなく、子供任せになったり、過度に規制したり、ということにもなりがちです。そのような保護者らのために、冒頭のMIAUが作った教科書「保護者のためのあたらしいインターネットの教科書」(中央経済社)が発行されました。

 私も早速入手して読んでみました。内容的には、かなり平易に書かれており、子供らでも読めるようになっています。
 しかし、筆者はその道の第一人者が揃っており、ネットの基本、性情報、著作権、メール、匿名掲示板、個人情報、SNS、ネット生放送、ゲームなどについて、子供らのためだけでなく、あまり難しい技術や用語は敬遠したい大人の人のネット問題の基本的な入門書としても充分に活用できるのではと思います。


【追記】(5/2)

 「ニコニコ超会議」。今朝はフジテレビ「めざましテレビ」で軽部アナが取材して結構ちゃんと取り上げてますね。


【追記】(5/7)

 コメントもいただいていますように、その後、新聞等でも結構ちゃんと取り上げられています。そろそろ、旧メディアを追い越す勢いになってきたかもしれません。まだ、いろいろ問題もあるとは思いますが。

 そんな中で、今日は日経もこの関連で、大きく取り上げています(リンクが切れたらすみません)。

 → ニコ動で進展するコンテンツ革命、熱狂の舞台裏

2012年4月26日 (木)

医薬品ネット販売規制行政訴訟で原告側主張を認める逆転判決(東京高裁)

 2009年の薬事法改正に伴う厚生省令により、インターネットでの医薬品販売が規制されたことについて、ケンコーコムウェルネットが行政訴訟を提起したことについては、以前ここで取り上げました。

 → 「医薬品ネット販売規制に対する行政訴訟提起(薬事法)」(09/5/26)

 一審の東京地裁判決(平成22年3月30日)は、このような規制は合理的なものとして、原告敗訴となっていました。

 → 一審判決の報道記事(INTERNET Watch)

 そして、本日、控訴審の東京高等裁判所が、原告側の主張を認める逆転の判断を下しました。

 まだ、詳しい判決内容について報道がなされていないのですが、そろそろ原告の会見も開かれるようですので、また、追記していきたいと思います。ひとまず、速報です。


【追記】(4/26 PM5:30)
 判決直前の解説記事としては、これが詳しいですね。ただし、日時経過によりリンク切れになると思います。
 → msnサンケイニュース
 「医薬品のネット販売 安全性か利便性か 26日の高裁判決で再燃も」


【追記】(4/26 PM9:20)
 ケンコーコムのプレスリリースが出ています。判決要旨も載っています。しかし、判断理由については省略されていますので、詳しい中身はわかりません。

 → ケンコーコム「訴訟の判決に関するお知らせ」

 この訴訟では、原告は、ネットなどで販売する権利があることの確認と、それを禁ずる厚労省令の無効の確認などを求めていたのですが、今回の東京高裁判決は、その前者について認め、後者については認めませんでした。

 この後者を認めず、前者のみを認めたという形式は訴訟の建前から納得もできるのですが、前者を認めた理由が掲載されていませんので、判決全文の公表待ちということになります。


【追記】(4/26 PM9:40)
 その後の報道を見ると、改正薬事法が、第一類、第二類医薬品のネットなどによる販売を禁止することを、厚労省令に委任したとは認められないので、ネット販売の規制は「国民の権利を制限する省令の規定であり、国家行政組織法12条3項に違反する」という理由のようですね。
 要するに薬事法という法律によって委任されていないのに、省令で禁止できないよ、ということです。

 → INTERNET Watch


【追記】(4/27 AM7:40)
 この判断理由からすると、ネット販売規制自体が違法とか違憲とか言っているわけではないので、国が、薬事法を改正してネット販売規制を行った場合は、その規制は有効とされる可能性は充分にあることになりますね。
 そのあたりへの判決の言及がどの程度なされているのか、判決文公表が待たれます。


【追記】(5/6)
 ケンコーコムの自社サイトのプレスリリースに「判決要旨」がアップされていますね。判決文のそのままではありませんが、おそらくは、裁判所がマスコミ用に作成した要旨ではないか、と思われます。

 → ケンコーコム・サイト プレスリリース


【追記】(5/9)
 今朝のNHKの報道では、国は上記東京高裁判決に対し上告をすることを決めたとのことのようですね。

2012年4月23日 (月)

裁判員裁判の体験ゲームの予告動画公開(大阪弁護士会)

 2つ前の記事で、大阪弁護士会裁判員裁判の体験ゲームを作った、ということをお知らせしました。皆さんに公開するのは来月のようですが、今回、YouTubeにて、その予告編的な動画が公開されました。
 なかなか良く出来ていますので、ご紹介いたします。

 → 【大阪弁護士会】ゲームで裁判員! (YouTube動画)

 私も公開を楽しみにしています。

 弁護士や弁護士会からの広報の新たな展開としても注目しています。興味のある方には、公開後是非体験いただき、いろいろなご意見をいただければいいのではないかと思います。

2012年4月17日 (火)

ベアリングの価格カルテル事件が刑事告発へ

 今朝から、自動車部品などに使われるベアリング販売に関する価格カルテルの疑いで、公正取引委員会が大手メーカーを独占禁止法違反(不当な取引制限)罪で、検事総長に刑事告発する方針を固めたとの報道がなされています。

 刑事告発の対象とされているのは日本精工、NTN、ジェイテクト、不二越の4社のようです。ただし、一部報道では、ジェイテクトについては、調査前の自主申告により対象からはずされる方針ともされています。

 昨年7月、この件で公正取引委員会が調査に入った時にちょっとだけ、当ブログでも触れましたが、神戸大学の泉水教授がブログで解説をされています。
 → 独占禁止法の部屋ブログ
   「軸受け(ベアリング)価格カルテルの反則調査」
(11/7/27)

 独占禁止法違反のカルテル事件での刑事告発については、以前の事件で書きましたので、自主申告との関係を含めて、そちらをご参照ください。

 → 「 亜鉛めっき鋼板カルテルの刑事告発について(独禁法)」(08/11/8)

 → 「亜鉛めっき鋼板カルテル事件の刑事判決(東京地裁)」(09/9/15)

【追記】(4/17)
 若干、本文を加筆等しました。

【追記】(4/20)
 今日は朝から、関係各社への東京地検特捜部の強制捜索が報じられていますね。上記本文の公取委による刑事告発前の捜索のようです。

【追記】(4/23)
 報道によれば、本日は、20日の捜索に引き続き、東京都以外の各社の本社などの捜索がなされているようですね。

より以前の記事一覧