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2017年5月19日 (金)

研修サービス等に関する有利誤認表示(二重価格表示事案)に対する措置命令など

 本日は、衆議院法務委員会で、いわゆる共謀罪法案が可決され、また、天皇の生前退位に関する特例法案も閣議決定されるなど、重要な法律に関するニュースが流れています。また、民法(債権法)の大改正法案も審議中で、近々成立するものと見られております。


 さて、本日、消費者庁は、株式会社日本教育クリエイト(東京都新宿区)に対し、同社が行っている「三幸福祉カレッジ」の研修サービス(「介護職員初任者研修」、「実務者研修」など3役務)、「日本医療事務協会」の講座サービス(「医療事務通学講座」、「医療事務通信講座」)に係る表示が、不当表示(有利誤認表示)に該当するとして措置命令を行っています。 

  → 消費者庁公表資料 (PDF)

 これは、同社が自社のwebサイトにおいて、「通常受講料120,000円最大受講料半額以上もお得!59,500円~(教材費込・税別)」とか、「(通常:初任者研修120,000円+実務者研修127,000円=定価247,000円)キャンペーン受講料144,500円~(テキスト代込・税別)」とか、「通常価格55,000円42,700円(教材費込・税別)」などと記載することにより、あたかも、「通常受講料」又は「定価」と称する価額が同社が通常提供している価格であって、実際の受講料が、この通常提供価格に比して安いかのように表示していたが、実際には、最近相当期間にわたり提供された実績のないものだった、というものです。

 いわゆる二重価格表示の事案ですね。

 最近、このような二重価格表示など価格表示に関する有利誤認表示についての措置命令が目立つように思いますね。同業者のアディーレさんのところも、以前ですが価格表示の有利誤認表示が対象とされてましたし。

 先日(5月12日)も、コスモ石油販売株式会社が運営する「コスモ石油サービスステーション」での車検サービスに関して、新聞折込チラシで、「通常検査費用」より安い料金でサービスを受けられるような広告をしていた行為について、有利誤認表示とされ、措置命令が出されたところです。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

2017年5月17日 (水)

web版「消費者情報」(関西消費者協会)

 長年にわたって関西消費者協会から発行されてきた消費者問題の専門雑誌「消費者情報」が3月をもって休刊となりましたが、今回、新たにweb版がスタートしました。年4回無料配信の予定です。

 既に、国民生活センター雑誌「国民生活」も同様にweb版となっていますが、こちらも5月号が掲載されています。

     → web版「消費者情報」(関西消費者協会)

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 このweb版「消費者情報」5月号の内容は以下の通りです。 興味のある方はご覧下さい。

【消費者情報5月号】

○消費者運動(団体)の課題と役割

  巻頭インタビュー 海外動向から見る消費者団体の課題と方向性   
               金城学院大学教授 丸山 千賀子

  今、消費者運動に必要なものは何か   
               弁護士 木村達也

  これからの消費者運動のゆくえ   
               日本消費者新聞社代表取締役・主幹 岩下道治

  消費者運動 現場からの報告Ⅰ・Ⅱ   
               全国地域婦人団体連絡協議会 会長 柿沼トミ子    
               全国消費者団体連絡会 事務局長 河野康子

○がんばれ!消費者委員会

  身元保証等高齢者サポート事業に関する消費者問題についての建議
               消費者委員会事務局

○団体訴訟への展開

  サン・クロレラチラシ差止め訴訟最高裁判決   
               京都消費者契約ネットワーク(KCCN)弁護士 志部淳之介

○消費者弁護士の肖像

  山﨑省吾 第5回(全9回予定)

○地方消費者行政の「今」を歩く

  大阪編・堺市立消費生活センター

○公正取引委員会の仕事

  不当な表示や景品に“待った”をかける   
               公正取引委員会事務総局 近畿中国四国事務所
                                 取引課長 笠原雅之

○ネット漂流

  タッチで支払い【Apple Pay】は子どもでも使えてしまう   
               NIT情報技術推進ネットワーク株式会社 篠原嘉一

○Infomatiom

  インフォメーション

2017年5月10日 (水)

米国FTCがSNSによる女優らのステマ投稿に警告

「ステマはだめ!」、InstagramインフルエンサーにFTCが警告 (ITpro)

 これは、先月4月20日の記事ですが、この中では誰に警告を送ったのかは公開されていない、とされています。

 ところが、このほどロイターが送付先の資料を入手したとして報じています。

米規制当局が女優やモデルに注意喚起、SNSでの商品推奨に (ロイター)

 これによれば、「米女優のソフィア・ベルガラ、スーパーモデルのハイディ・クルム、元プロバスケットボール選手のアレン・アイバーソンなど35人以上の著名人や40社を超える企業に対し3月に書簡を送付した」とのことですね。

 FTCの警告は、FTCの推奨・体験談(エンドースメント)に関する広告ガイドラインによるものです。当ブログでもステマの問題は何度も取り上げていますし、このFTCガイドラインについても以前書きました(ガイドラインは2015年5月に改訂されています。)。

 「ブログのステマ記事と米FTCガイドライン」 (2012/12/22)

 また、FTCは、このエンドースメントに関する広告ガイドラインとは別に、新たに いわゆるネイティブ広告(広告という形をとらない広告)についてのガイドラインを2015年12月に公表しています。

 なお、これまでのエンドースメントに関する広告ガイドラインによる勧告の事案(FTCとの和解で終了)としては、デパートのロード&テイラーに関するものがあります。

 「「広告であることを明かさないで消費者をだました」と、米連邦取引委員会が老舗デパートを罰する」 (田中善一郎)

2017年4月22日 (土)

USJとポケモンGO

 先日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に行ってきました。USJは、開場した後、2回くらい行きましたが、子どもも大きくなり、ずっと行ってませんでしたが、今回は研究会のイベントです。

 毎年恒例の電子商取引問題研究会九州IT研究会の合宿(私は宿泊はせず、懇親会まででしたが)で、USJ社の方から法務、主にライセンス関連のお話を聞くというものです。

 USJディズニーランドと違って、ユニバーサルスタジオ自身のキャラクター以外もたくさんあり(ハローキティやら、ハリーポッターやら)、それぞれいろいろとライセンス契約を行わないといけないので、そのあたりのお話とかをお聞きして面白かったです。お話を聞いた立派な会議室を含めて裏方の施設はこんなところにあるのか、という場所でしたが、内緒です(笑)

 そのお話の後、せっかくの機会なので、懇親会の時間までUSJをゆっくり回っていなさい、という企画者の暖かい配慮のもと、私は単独で数時間ウロウロと久し振りにUSJを徘徊してました。倹約のため、アトラクションには一切入らず。

 当初あった「バック・トゥ・ザ・フューチャー」がなくなっていたのと、最近人気のハリーポッターのエリアができていたのが、昔のとの大きな違いでしたね。

 キャラクターのライセンスのお話を聞いた後だったので、思い立って、ポケモンGOをやってみたところ、たくさんのモンスターが現れました。結構レアなのが出たりとか、真ん中の池のあたりではコイキングが大漁だったり。ジムも何本か立ってて、そのうちの「ジュラシック・パーク・ゲート」というジムを奪取しときました。

 さて、ここから本題です。当ブログでも書きましたが、昨年の情報ネットワーク法学会(明大・中野)で、「位置情報とソーシャルゲーム」という分科会でちょこっと登壇しました。

  → 「位置情報とソーシャルゲームの法律問題」 (2016/11/17)

 そこでは、勝手に自分の敷地の中や家の前に、ジムやポケストップが立てられているような場合に排除したりできるのか、などといった問題も出ていました。

 上のUSJの状況を見ると、ライセンス的な問題もありそうです。ハリーポッターなどのエリアには、USJ社としても他のキャラクターを置くことは許されていないと想像されますが、スマホ上では、ポケモンたちがたくさん出てきます。これは、キャラクターライセンス契約上問題とならないのか、USJ社としては排除できるのか、など。

 また、上に書いたように、ジムの名前として「ジュラシック・パーク・ゲート」などと表示されており、これは、ジュラシック・パークは商標登録されていると思いますが、商標権侵害や不正競争防止法上の問題は生じないのか、というようなことも考えられますね。

 その後の懇親会で聞いたところでは、ポケモンGOが開始されるときに、立入禁止場所への立入の危険性などについて検討はしたようですが、実際にはそれほどの問題はなかったので特段の規制はしなかったようなお話でした(吞みながらの話ですので、正確ではないかもしれません。)。

 ポケモンGO騒動も落ち着いたようですし、あまり肩肘張った対応も夢のないことになるので、現状はよろしいかと私も思います。しかし、ポケモンGOに限らず、こういうVRARを利用したゲームやビジネスが発達した場合には問題が発生する可能性はあるよなぁ、と思います。あのライセンスの権利にうるさい「鼠の國」は、ポケモンGOには何か対応したのでしょうか。

 特に結論もオチもないのですが、そんなことを思ったUSJ徘徊でした。

【追記】(4/22)
 本文を投稿してから、検索してみたら、ディズニーランドも、ポケモンGOのレアスポットとして紹介されていますね。確かに、長時間の行列の間の暇つぶしにはなるから、ランド側もメリットあるかもしれませんね。

2017年4月21日 (金)

格安スマホ通信サービス(フリーテル)についての不当表示(優良誤認・有利誤認)に対する措置命令

 消費者庁は、本日、プラスワン・マーケティング株式会社(東京都港区)に対し、同社の「FREETEL SIM」(フリーテル)と称する移動体通信役務に係る表示について、景品表示法違反(優良誤認表示および有利誤認表示)として措置命令を行いました。

  → 消費者庁公表資料 (PDF)

 格安スマホ事業者に対する措置命令は初めてですが、報道に拠れば、本日の消費者庁の会見では、同社のみならず他の事業者にも適切な表示に努めるよう求め、格安SIMサービスは料金の安さに加え、通信速度の速さが選ぶ際の1つの大きなポイントであるので通信速度や各種の機能に関して適切な表示の確保にご留意いただきたい、と述べたとのことです。

 今回、不当表示とされたのは、通信速度の優良誤認表示については、プラスワン・マーケティング社の自社ウェブサイトにおいて、遅くとも平成28年11月30日から同年12月22日までの間、あたかも、通信速度が、格安SIM事業者の中で、恒常的に最も速いものであるかのように示す表示をしていた、また、特定の日時及び場所における通信速度の測定結果において、他の格安SIM事業者が提供する移動体通信役務に係る通信速度よりも著しく速く、かつ、NTTドコモが提供する移動体通信役務に係る通信速度に匹敵するものであるかのように示す表示ををしていた、というものです。

 具体的には、「『業界最速』の通信速度」、 「☑ FREETEL SIMなら速度が出にくい都内平日12時台でもこんなに速い!」、「※東京都港区新橋での通信速度観測の測定結果(某日12時台)」及び「※定点で3回測定を行った平均の数値です。」と付記された「I社 SIM」、「O社 SIM」、「フリーテル」又は「NTT docomo」とする移動体通信役務に係る通信速度の特定の日時及び場所における測定結果が、それぞれ、0.3Mbps強程度、0.2Mbps程度、5.8Mbps強程度又は6.1Mbps弱程度であったことを示すグラフを掲載するなどの表示をしていたものです。

 SIMカード販売シェアの優良誤認表示については、同じく自社ウェブサイトにおいて、遅くとも平成28年11月30日から同年12月13日までの間、「SIM販売シェアNo.1」、「シェアNo.1!」と記載することにより、あたかも、移動体通信役務の提供を受けるために必要なSIMカードの販売数量に係る自社のシェアが格安SIM事業者の中で第1位であるかのように示す表示をしていました。

 しかし、上記の各表示について、消費者庁が、同社に対し、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、同社から資料が提出されたものの、当該資料は当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められず、不実証広告規定により、優良誤認表示とみなされました。

 有利誤認表示については、同じく自社ウェブサイトにおいて、遅くとも平成28年11月30日から同年12月13日までの間、「LINEのデータ通信料無料!」と記載するとともに、「AppStore」、「LINE」、「WeChat」、「WhatsApp」などのアプリケーションのアイコン画像を付記しつつ「FREETELなら各種SNS利用時のデータ通信料が無料!!」と記載するなど、あたかも、これらのアプリケーションの利用時に生じるデータ通信量が通信利用容量の対象外となるかのように表示していましたが、実際には、当該データ通信量の一部は通信利用容量の対象となるものであったというものです。

 なお、国民生活センターは4月13日にこんなはずじゃなかったのに!“格安スマホ”のトラブル-料金だけではなく、サービス内容や手続き方法も確認しましょう-」という格安スマホのトラブル相談が増えていることについて、報告書を公表しています。

2017年4月14日 (金)

景品表示法に基づく法的措置件数の推移及び措置事件の概要の公表(消費者庁)

 本日、消費者庁が、平成28年度の景品表示法に基づく法的措置件数の推移及び措置事件の概要の公表を行っています。

  → 消費者庁公表資料 (PDF)

 これによれば、昨年度(平成28年4月~平成29年3月)の景品表示法違反行為に対する措置命令消費者庁によるものが27件(平成26年度は30件、平成27年度は13件)で、都道府県によるものが1件となっており、昨年度から導入された課徴金納付命令は1件(三菱自動車燃費不正事件)となっています。なお、今年も不当景品規制違反行為に対する措置命令はゼロでした。

 都道府県による措置命令1件は静岡県によるもので、静岡県内のイベント会場の売店で、オキアミを桜エビと偽って販売していた、というものです。この都道府県による措置命令は、平成26年12月に導入されたもので(それまでは「指示」)、これが、全国で4件目ということになります。従来、都道府県による「指示」は平成23年22件、24年29件、25年64件という数で出されていましたので、措置命令による権限強化が逆に権限行使を萎縮させているのでないかと危惧されます。

 措置命令合計28件の内訳を見ると、優良誤認表示が22件(内、不実証広告制度に基づくものが15件)、有利誤認表示が7件となっています(両方によるものが1件あります。)。

 対象商品・役務について見ますと、健康食品関連が8件(内、水素水関連が3件)、美容関連が9件(全て小顔矯正に関するもの)となっています。これらは、いつも多いですね。

2017年4月 5日 (水)

祭りくじと景品表示法

 先日、youtubeで、いわゆるユーチューバーの方が、お祭りでの露店で、くじを引いて出た番号に応じて商品がもらえるという「祭りくじ」に、多額のお金をつぎ込んだが、高額の景品はまったく出なかった、という経緯を動画で公開したことがネット上で話題になっています。

 これを法的に見れば、民事上は詐欺錯誤で、取り消しや無効を主張して返金を請求できる、とか、刑事上は詐欺罪に当たる可能性がある、とか、いう話になります。当たる当たらないにかかわらず、賭博罪になるか否かという論点もありますね。

 では、景品表示法の観点ではどうでしょうか。

 くじの「景品」だから、景品表示法景品規制の問題と思う人も多いかと思いますが、景品表示法上の「景品」は、「商品又は役務の取引に付随して相手方に提供する物品、金銭」などとなっており、くじの「景品」は、取引内容そのもので、「付随」するものではありませんので、景品表示法上の「景品」には該当しないことになります。このことは、以前、オンラインゲームでの「ガチャ」が問題となったときにも同様のことが言われました(ガチャ問題は、結局、カード合わせ告示に違反するということで「コンプガチャ」に限って違法、ということで、ひとまず収束しました。)。

 したがって、不当景品規制の対象にはならないのですが、同様の事例として、雑誌社などが読者向けに懸賞企画をしたが、公表していた「景品」の内容通りに実施されなかったというケースで、景品表示法違反の措置命令が出たものがあります。

 平成25年8月20日の秋田書店に対する措置命令、平成27年3月13日の竹書房に対する措置命令、平成27年12月8日のアイアに対する措置命令で、いずれも不当景品ではなく、不当表示(有利誤認表示)として、措置命令が出されています。すなわち、公表した景品の内容や数量を消費者側が信じて、雑誌を購入するわけで、それが実際には公表内容を下回る景品の提供を行っていた、という点が、有利誤認表示とされているものです。

【追記】(4/5)

 2013年に、当たりのないくじで逮捕された事件がありましたが、まだ、日経サイトに残っていました。(2013/7/29付日経)

 → 「当たりのないくじ引かせ詐欺容疑 大阪、露店アルバイト逮捕」

【追記】(4/5)

 誤解があってはいけないので追記します。
 祭りくじの場合とちがって雑誌の懸賞企画については、景品表示法上の「景品」に該当しますので、不当景品規制、すなわち、金額の規制が及びます。ただ、上記の雑誌の3事案は有利誤認表示が問題となっており、今回の祭りくじも同様ということになります。

 念のため。

【追記】(4/6)

 本文に書きました、ガチャが「景品」に該当しないことについての消費者庁の解説は、こちら。 

 なので、クレーンゲームの商品も取引の内容そのものですので、これについても景品表示法上の景品規制の対象とはなりません。ネット上で、これらについての誤解が広まっているようですが、ご注意ください。

【追記】(4/6)

 ブログにアクセスした人によるTwitterなどのコメントを見ていると、何故か、景品表示法の問題ではない、というふうに解釈されている人が多いのですね。本文を読んでもらえばわかると思うのですが、景品表示法「不当景品規制」の対象ではない、と書いた後に、景品表示法上の「不当表示規制」が問題となる、との趣旨で書いているのですけれども。。。。

 また、「賭博罪に当たるか否かの論点」とは書いてますが、これについても、勝手に賭博罪にあたると書いてあると思い込んでる人もいますね。ネットでは、皆さん、深く考えずにさっと読んでそれぞれの印象で思い込むのでしょうね。

2017年3月30日 (木)

豊胸と痩身の効果のサプリ広告に対する措置命令(景品表示法)

 年度末に不当表示の措置命令が続きます。

 消費者庁は、本日、株式会社ミーロード(東京都江東区)に対し、同社の販売する食品「B-UP」の広告が不当表示(優良誤認表示)であるとして措置命令を行いました。

  → 消費者庁公表資料 (PDF)

 対象となったのは、自社webサイト上の広告で、当該商品を食べるだけで、豊胸効果と痩身効果が得られるかのような表示(「バストUPとスリムUPを同時にかなえるスタイルUPサプリの決定版!」など)をしていた、というもので、不実証広告規定に基づき資料提出に対して同社からの提出資料が裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められなかったものです。

 朝日新聞の記事によれば、同社が根拠とした論文には、成分のプエラリアが豊胸につながるとは示されておらず、ダイエット効果があるという成分についても、商品中の濃度が論文で有効とされた濃度より低かった、とのことです。
 検索してみたら、「プエラリア」というのは、タイなどで産出する植物で、その成分が入ったサプリが豊胸に効くという広告がたくさんでてきましたが、どうやら、そんな効果はなさそうですね。

 表示期間は、平成28年1月1日から12月8日と認定されており、4月1日以降については課徴金の対象となる期間ですが、課徴金納付命令は現時点では出ていないようです。

2017年3月28日 (火)

ABC-MARTのHAWKINSの折込チラシ広告に関する措置命令(有利誤認表示)

 景品表示法違反の不当表示に対する措置命令は、圧倒的に優良誤認表示が多いのですが、ここのところ有利誤認表示の事案が続いています。

 本日も、株式会社エービーシー・マート(ABC-MART 東京都渋谷区)に対し、消費者庁が、有利誤認表示の事案について措置命令行っています。

 対象となった商品は、HAWKINSブランドなどの靴です。HAWKINSは、昔はイギリスの老舗靴メーカーでしたが、10数年前でしたかABCーMARTが買い取っています(追記:同社のサイトによれば、商標権取得は1995年ですね。今回、同じく対象商品となっている「VANS」はライセンス契約のようです。)。

   → 消費者庁公表資料 (PDF)

 対象表示は新聞の折り込みチラシの広告で、表示期間は平成27年中のものですので、課徴金の対象にはなりません。

 表示の内容は、例えば、商品について、○の中にメと記載したマークの横に、「12,000 円(税抜) →」と書き、その下に「税抜¥9,900 税込価格¥10,692」などと、表示して、あたかも、対象商品にはメーカー希望小売価格が設定されていて、販売価格が当該メーカー希望小売価格に比して安いかのように表示していた、というものです。しかし、上記の通り、HAWKINSなどは自社の製造する製品ですので、メーカー希望小売価格自体が存在しないものですので、二重価格表示の基準価格として不当なものであり、有利誤認表示とされたものです。

 イギリスのメーカー当時は、いいブランドだったのですけどねぇ。
 HAWKINSのブランドサイト見たら、昔のことだけ書いてました。

2017年3月24日 (金)

「ブライダル」と「葬儀」の取引実態調査報告書(公正取引委員会)

 3月22日に、公正取引委員会が2つの取引実態調査報告書を公表しています。

 ブライダルと葬儀という対照的な業種ですが、多くの人々に関係する業界の取引の実態の報告です。ブライダル業者、葬儀業者、それらへの納入業者に対して調査票を送付して回答してきた事業者の回答内容に基づいています。

「ブライダルの取引に関する実態調査報告書」

「葬儀の取引に関する実態調査報告書」

 報告書本体は、どちらも本文が80ページ前後ある大部のもので、上記リンク先から読めますが、それをまとめた「概要」も掲載されています。

 どちらの取引についても調査の趣旨は、「新規参入や消費者等のニーズに対応するための競争が活発に行われる一方で,ブライダル(葬儀)業者と取引をする事業者に対して,取引とは直接関係ない物品の購入を要請するといった行為が行われているといわれている。このような実情を踏まえ,」公正取引委員会が実態調査を実施したとのことです。独禁法上の優越的地位濫用下請法の観点のからの調査ですね。

 これを見ると、ブライダル市場も葬儀市場も縮小傾向にあるようで、ブライダル市場については、業者の取扱件数、年間売上高が減少傾向にあるだけではなく、ブライダル1件当たりの売上高、出席人数も減少傾向にあるとのことです。葬儀市場については、従来型の一般葬が減少傾向で、家族葬などが増えているとのことです。

 ブライダル業者と納入業者の関係においては、ブライダル業者から納入業者に対し、イベントチケットの購入や協賛金の提供を強制されたり、買いたたき、返品などの回答事例があげられていて、優越的地位濫用の問題となりうる事例をあげた回答は、37.8%あったとされています。

 葬儀業者と納入業者の関係でも、同じく商品等の購入強制や買いたたきなど、同様の事例が回答されています。こちらも優越的地位濫用となり得る行為について、29.9%の業者が事例をあげています。

 公正取引委員会の対応としては、事業者団体への取組要請などとともに、「公正取引委員会のホームページ、ツイッター、フェイスブック等」を通じた呼びかけがあげられていて、時代を感じますね。なお、公正取引委員会のSNSアカウントなどは、次の通りです。

  Twitter https://twitter.com/jftc

  facebook https://www.facebook.com/JapanFTC

  Youtube https://www.youtube.com/c/JFTCchannel

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