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2017年8月12日 (土)

2016年度消費生活相談、危害・危険情報などの概要(国民生活センター)

 先月、当ブログで、国民生活センターの商品テスト部門を訪問したことを、 「「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品の危険性(国民生活センター)」(7/21)という記事に書きました。この時、一緒に訪問したメンバーのお一人である産経新聞の平沢記者が、先日(8/7)、産経新聞「ニュースの深層」に、同じく「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品に関して「「胸が大きくなる」はずが…健康被害 「女子力アップにサプリで女性ホルモン」に潜む落とし穴」という記事を書かれました。興味のある方はご一読ください。   
※なお、新聞社のサイトでは、ほとんどの記事は一定期間経過後、非公開になりますので、後日、リンク切れとなるかと思いますがご了承ください。※


 さて、その国民生活センター関連ですが、8月10日付で2016年度の相談等の概要が報告されています。 

 1.2016年度のPIO-NETにみる消費生活相談の概要

 2.2016年度のPIO-NETにみる危害・危険情報の概要

 3.2016年度の越境消費者相談の概要

の3つですが、それぞれ概要と報告書本文(PDF)が掲載されています。詳細はそちらをご覧いただくとして、いくつか紹介します。

 なお、「PIO-NET」(パイオネット)というのは、「全国消費生活情報ネットワークシステム」(Practical Living Information Online Network System)の略称で、国民生活センターと全国の消費生活センターなどを、オンラインネットワークで結び、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデーターベースのことです。全国各地の消費生活センター(自治体等により名称は異なりますが)が受けた消費者相談のデータが集積されています。

 まず、「2016年度のPIO-NETにみる消費生活相談の概要」をみると、   

  • 2016年度の相談件数は約88.7万件で、2015年度(約93.0万件)に比べ減少した。「アダルト情報サイト」や金融商品、情報通信サービスに関する相談の減少が影響している。
  • 利用した覚えのないサイト利用料の請求など「架空請求」の相談は2012年度から再び増加傾向にあり、2016年度は約8.3万件であった。
  • 契約当事者の年齢をみると70歳以上の割合は減少しているが各年代の中では最も高い。50歳代、60歳代の割合は増加している。
  • 「健康食品」「化粧品」「飲料」の相談が増加した。これら商品の定期購入に関する相談の増加が影響している。
  • 「興信所」の相談が増加した。「アダルト情報サイト」とのトラブル救済をうたう探偵業者等に関する相談の増加が影響している。
  • 「通信販売」に関する相談の全体に占める割合は約37%であり、2013年度以降、引き続き販売購入形態別で最も高かった。
  • 契約購入金額および既支払金額の合計金額は2014年度以降減少している。2016年度は契約購入金額の合計金額が4,281億円、平均金額が105万円であり、既支払金額の合計金額が1,465億円、平均金額が41万円であった。
  • 販売方法・手口をみると「還付金詐欺」が2012年度から2016年度の5年間で7倍以上も増加している。

となっています。

 次に、「2016年度のPIO-NETにみる危害・危険情報の概要」では、   

  • 「危害・危険情報」は15,153件で、対前年度比でみると0.3%増となっています。
  • 「危害情報」は11,602件で、上位3商品・役務は「健康食品」、「化粧品」、「医療サービス」でした。「危険情報」は3,551件で、上位3商品・役務は「四輪自動車」、「こんろ類」、「調理食品」でした。
  • 「危害情報」については、昨年度と比べ「調理食品」が74件減少、「美容院」が86件減少しましたが、「健康食品」が968件増加したほか、「飲料」が205件増加、「化粧品」が132件増加したことなどが影響し、964件増加しました。
  • 「危険情報」については、昨年度と比べリコールの影響で「こんろ類」が249件増加しましたが、1位の「四輪自動車」が137件、「調理食品」が159件、「菓子類」が92件それぞれ減少したことが影響し、925件減少しています。

となっています。ここでも、「健康食品」や「化粧品」の事案が多いですね。

 3つめの「2016年度の越境消費者相談の概要」には、「-越境消費者センター(CCJ)で受け付けた相談から-」という副題が付けられています。越境消費者センター(CCJ)というのは、国民生活センターが開設している海外から商品を購入した消費者と海外事業者とのトラブルについての相談窓口です。したがって、事業者間の取引(BtoB)やネットオークションなどでの個人間取引(CtoC)は取り扱っていません。    
 詳しくはこちらのサイトをご覧下さい。 → 越境消費者センター(CCJ)

こちらの報告概要によると、2016年度の傾向と特徴は、   

  • 2016年度にCCJに寄せられた越境消費者相談の件数は4,473件であり、2013年以降4,000件を超えている。
  • 相談が寄せられた取引のほとんど(98%)がオンラインショッピングに関するものであり、決済手段はクレジットカード決済が約8割を占める。
  • 2016年度に相談が多く寄せられたトラブルは、PCソフトウェアの解約トラブルである。このため、商品・サービス類型では「ソフトウェア」が、2015年度の9%から急増し、22%を占めた。また、SNSの広告を見て購入した化粧品通販トラブルも2015年度に引き続き多数の相談が寄せられた。
  • 詐欺・模倣品トラブルの相談全体に占める割合は、2015年度から12%減少し、2割弱となった。
  • 相手方事業者の所在地としては、アメリカが最も多く、続いてイギリス、中国の順で、これら3カ国で全体の約7割を占める。

となっています。海外旅行で購入した商品などについても対象になるのですが、実際には、ネット通販による商品購入に関するものがほとんどのようです。

2017年8月10日 (木)

朝鮮学校無償化裁判判決についてネット炎上している裁判長代読などについて

 先日の大阪地裁での朝鮮学校の授業料無償化に関する判決について、なんだかTwitterなどネット上で炎上しているようです。

 もちろん、これに限らず、判決の内容、結論について、賛否いろんな議論がされるのは結構なんですが、今回は変なところで炎上しており、判決自体の議論の邪魔にもなるので、取り上げてみます。

 問題とされているのは、この判決の裁判長である西田隆裕裁判官が、4月1日で裁判官から検事になっており、判決当日は裁判官ではないのに、別の裁判官の代読という形で判決が言い渡されているのは違法で判決は無効ではないか、という批判です。なお、この裁判は、西田裁判官の単独の判決ではなく、3名の裁判官の合議体での判決であり、他の2名の裁判官については、そのままです。

 しかし、上記の批判はあたらない、というか、訴訟を知ってる実務家であれば、誰も疑問に思わないところだと思います。

 まず、判決言い渡しの日までに異動(転勤)や定年退官、辞職などがあった場合に、代わりの裁判官が代読するのは別に珍しいことではなく、よくあることです。特に4月の異動は多いですので、その後くらいの判決では多いですね。私もそのような判決を受けたことは何回も経験しています。退官や辞職の場合は、判決の当日には既に裁判官ではなくなっているのですが、それが違法というわけではありません。

 若干脱線しますが、弁護士から任官された裁判官が「弁護士任官どどいつ」というのをたくさん作られていますが、その中に、4月のどどいつとして、こんなのを作っておられます。

  「なんで私が テレビに映る 代わりに判決 読んだだけ」

その解説として、   
「裁判官の転勤は4月が多い。判決を書くのは結審時の裁判官なのだが、言渡しが転勤後になった場合は、後任の裁判官が代読する事になっている。社会の注目を集める判決の場合でも、法廷撮影で映るのは、実は判決に全く関与していない裁判官という事も少なくない。(略)」   
とあります。 → 弁護士任官どどいつ(7)

 それと、炎上の内容として、西田裁判長が4月に裁判官から検事に任官していることが、弾劾逃れだとか、というのもあるのですが、これも間違いです。

 今回は、西田裁判官が、4月から大阪国税不服審判所の所長に就任したのですが、この大阪国税不服審判所の所長は、これまで裁判官が就任することが通例となっています。前の所長も裁判官です。なお、東京国税不服審判所の所長は、検察官が就任するのが通例です。国税不服審判所の審判官には、裁判官、検察官、弁護士、会計士などいろんな所から任官されています。

 したがって、西田裁判官の場合も、いわば異動(転勤)みたいなもので、本人が弾劾逃れで仕事を変えたとかというものではありません。ただ、国税不服審判所は、裁判所ではありませんので、移るにあたって、いったんは裁判所から離れて(裁判官をやめて)、「検事」の肩書になるものです。何年かして、所長交代の際には、裁判所に戻るのが普通です(定年等の事情がない限り)。

 このあたりのところは、なかなか文献等はないのですが、なぜかwikipediaに具体的な説明がなされてましたので、リンクを貼っておきますね。しかし、こんなマニアックな解説を書いたのは誰なんだろうと思ってしまいました。内部の方でしょうか?

 → Wikipedia「国税不服審判所」 (組織)   
「なお、行政審判機関としての性格や、国税庁に対する中立性・第三者性保持の観点から、国税不服審判所本部所長には裁判官からの出向者が、主要支部である東京国税不服審判所長には検察官からの出向者が、同じく大阪国税不服審判所長には裁判官からの出向者が充てられるのが通例である。このほか、本部及び主要支部に、裁判官又は検察官からの出向者が若干名配置されている(なお、裁判官からの出向者の出向中の身分(官名)は、検察官からの出向者と同じく「検事」となるのが例である。)。」

2017年8月 1日 (火)

「健康美容ビジネスの広告・表示のポイント」(レガシィ)発売

 恥ずかしながら、レガシィ社より、DVD(CD)にて「健康美容ビジネスの広告・表示のポイント」が発売されました。 主に健康食品の広告に関する法規制(薬機法、景品表示法など)についてしゃべっています。

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 これまでも書籍や雑誌ならば、いくつか書いてきましたし、研修や講演などで人前で法律の話をすることは多いのですが、こういった講演スタイルの映像教材的なものは初めてで、数名のスタッフ以外のいない講演というのに全く慣れておらず、一発撮りでしたので、正直なところ冷や汗ものです。

 もし、ご興味のある方がおられましたら、よろしくお願いします。

2017年7月27日 (木)

ソフトバンクのおとり広告表示に対する措置命令(消費者庁)

 消費者庁は、本日、ソフトバンク株式会社(東京都港区)に対して、おとり広告告示違反の不当表示があったとして、措置命令を行っています。

 景品表示法5条3号に基づく「おとり広告に関する表示」(平成5年公取委告示第17号)に該当する表示とされたものです。

 なお、この3号違反は、課徴金納付命令の対象にはなりません。

 → 「ソフトバンク株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について」 (PDF)

 本件は、ソフトバンクが、自社webサイトにおいて、 「いい買物の日 Apple Watch キャンペーン」、「いい買物の日 2016年11月3日(祝・木)~11月13日(日) おトクドッカーン! Apple Watch(第1世代)が! スペシャルプライスで買えるのは今だけ! 本体価格11,111円 表示価格は税抜です。」、「期間中、対象のApple Watchが11,111円でご購入いただけるキャンペー ンです。ソフトバンクのApple Watch 取り扱い店舗にて、ご購入いただけます。」等と記載するとともに、「Apple Watch(第1世代)」を取り扱う店舗及び「いい買物の日 Apple Watch キャンペーン」と称するキャンペーン(以下「本件キャンペーン」という。)の対象となる「Apple Watch(第1世代)」の一覧を掲載したwebページへのリンクを掲載することによって、各店舗において、「Apple Watch(第1世代」が税抜き11,111円で購入できるかのように表示していたが、実際には、キャンペーン初日に当該商品は用意されていなかった、というものです。

 ソフトバンクは、このwebサイトで、「在庫がなくなり次第終了」「商品によっては在庫がない場合もございます」というような注意書きもしていたようですが、これについて、消費者庁は、在庫がなくなり次第終了する、ということは初日に商品があることが前提であるし、在庫がない場合もある、との記載は、在庫がない場合が例外であるかのような表示であるとして、各店舗の在庫状況を明瞭に記載したものとはいえない、としました。

 これは、先日ご紹介した実態調査報告書の「打消し表示」がある場合でも不当表示なる一例ですね。

「「打消し表示に関する実態調査報告書」の公表(消費者庁・景表法)」 (7/14)

 おとり広告に対する措置命令については、つい先日(7/11)東京ガス子会社に対して出されるなど、最近ちょくちょくと出されています。

「東京ガス(有利誤認表示)、東京ガス子会社2社(おとり広告)に対する景表法違反措置命令(消費者庁)」 (7/11)

「神戸牛のおとり広告に対する措置命令(消費者庁)」 (2016/12/21)

2017年7月24日 (月)

「祭りくじと景品表示法」にアクセスが激増しているので

 土曜の夜あたりから、今年の4月に書いた記事のアクセス数がとんでもなく急増しているので、なんでかな、と思っていたら、この記事の元ネタであるユーチューバーのヒカル氏が新たな動画をyoutubeに投稿したのがきっかけのようですね。

   → 当ブログ記事 「祭りくじと景品表示法」 (2017/4/5)

 今回投稿された動画は直接探せませんでしたが(消されたのかも知れません)、それについて、いろんな人がネット上でコメントされているので、だいたいの内容はわかります。いろいろなコメントの中に、私の上記ブログ記事を紹介してくださる人もいて、それでアクセスが増えたようです。

 ただ、気になったのは、私が書いたことについて、「弁護士が景品表示法違反にならないと言っている」というような紹介をしている人が結構多いみたいです。しかし、ちゃんと読んでもらえれば、追記までしてますので、わかると思うのですが、私は、「景品表示法の不当景品規制」には該当しない、と言っておりますが、後半に書いているように、「景品表示法上の不当表示規制(有利誤認表示)」には該当するおそれがあると言ってますので、トータルとしては、景品表示法に違反する可能性が高いよ、ということになります。

 当初の4月の時点で、結構、高額商品だから景表法違反だ、という投稿が見られたので、それは違うよ、ただし、高額かどうかと関係なく、商品が当たるように書いていて当たらないなら、不当表示にはなるよ、ということで書いた記事でした。

【追記】(7/24)

 ヒカル氏は、今回、景品表示法の景品の最高額規制違反ということを、警察に主張されたようですが、不当景品にせよ、不当表示にせよ、こういった違反行為については罰則はなく犯罪にはなりません。したがって、こういう主張では、警察は動けないことになります。やるならば、詐欺だろ、と言うべきですね。

 なお、景品表示法違反行為に対して、消費者庁措置命令(差止など)を行ったのに、それを守らなかった場合は、刑事罰の規定があります。

【追記】(7/24)

 そういえば、先日、ゲーム運営事業者のグリーに措置命令が出されたのも、公表されている景品の数を下回る数しか提供しなかったという問題に対して、不当景品規制ではなく、不当表示規制(有利誤認表示)の違反でしたね。
  → 「ガンホーとグリーに対する景表法の措置命令(消費者庁)」(7/19)

2017年7月19日 (水)

ガンホーとグリーに対する景表法の措置命令(消費者庁)

 消費者庁は、本日、どちらもゲーム運営事業者であるガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(東京都千代田区)およびグリー株式会社(東京都港区)に対し、景品表示法に違反する不当表示であるとして措置命令を出しました。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)   
   ・ ガンホーに対する景品表示法に基づく措置命令

   ・ グリーに対する景品表示法に基づく措置命令

 まず、ガンホーは、オンラインゲーム「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)「ディズニーマジックキングダムズ」に関して、優良誤認表示有利誤認表示があったというもので、どういう表示かというと、

 「パズドラ」に関しては、特別のモンスターを提供する「特別レアガチャ『魔法石10個!フェス限ヒロインガチャ』」において、あたかも、13のモンスター全部が「究極進化」の対象となるかのように示す表示をしていたが、実際にはモンスター2体だけを「究極進化」の対象とし、他の11体は「究極進化」ではなく「進化」という別の対象としていたというものです(優良誤認表示)。

 また、 「ディズニーマジックキングダムズ」に関しては、表示されるバナー広告において、あたかも、複数のアイテムをパックで購入する場合の提供価格は、別々に購入する場合の合計金額に比べて安いかのように表示していたが、実際には、別々に購入する場合の合計金額に比して安くはなかったというものです(有利誤認表示)。

 グリーについては、オンラインゲームでの抽選企画に関するもので、、携帯電話向けの自社ウェブサイトの「超豪華プレゼント!年末年始キャンペーン」という懸賞企画において、例えば、「スマートグラス MOVERIO 当選本数100本」と記載するなど、あたかも、その懸賞企画においてはそれぞれの景品類について、サイト上に記載された当選本数と同数の景品類が提供されるかのように表示していたが、実際には、サイト上の記載を下回る数の景品類の提供を行っていたというものです(有利誤認表示)。「GREEコイン」と称する仮想通貨を1,000枚使用するごとに抽せん券を1枚付与するという抽選企画のようですね。
 要するに、抽選の景品を、公表していた数より少ない数しか出さなかった、ということで、雑誌の懸賞企画でも過去に不当表示(有利誤認表示)とされた事案がありました。平成25年8月20日の秋田書店に対する措置命令、平成27年3月13日の竹書房に対する措置命令、平成27年12月8日のアイアに対する措置命令ですね。

 今回は、課徴金納付命令は出てませんが、どうなるでしょうね。

2017年5月19日 (金)

研修サービス等に関する有利誤認表示(二重価格表示事案)に対する措置命令など

 本日は、衆議院法務委員会で、いわゆる共謀罪法案が可決され、また、天皇の生前退位に関する特例法案も閣議決定されるなど、重要な法律に関するニュースが流れています。また、民法(債権法)の大改正法案も審議中で、近々成立するものと見られております。


 さて、本日、消費者庁は、株式会社日本教育クリエイト(東京都新宿区)に対し、同社が行っている「三幸福祉カレッジ」の研修サービス(「介護職員初任者研修」、「実務者研修」など3役務)、「日本医療事務協会」の講座サービス(「医療事務通学講座」、「医療事務通信講座」)に係る表示が、不当表示(有利誤認表示)に該当するとして措置命令を行っています。 

  → 消費者庁公表資料 (PDF)

 これは、同社が自社のwebサイトにおいて、「通常受講料120,000円最大受講料半額以上もお得!59,500円~(教材費込・税別)」とか、「(通常:初任者研修120,000円+実務者研修127,000円=定価247,000円)キャンペーン受講料144,500円~(テキスト代込・税別)」とか、「通常価格55,000円42,700円(教材費込・税別)」などと記載することにより、あたかも、「通常受講料」又は「定価」と称する価額が同社が通常提供している価格であって、実際の受講料が、この通常提供価格に比して安いかのように表示していたが、実際には、最近相当期間にわたり提供された実績のないものだった、というものです。

 いわゆる二重価格表示の事案ですね。

 最近、このような二重価格表示など価格表示に関する有利誤認表示についての措置命令が目立つように思いますね。同業者のアディーレさんのところも、以前ですが価格表示の有利誤認表示が対象とされてましたし。

 先日(5月12日)も、コスモ石油販売株式会社が運営する「コスモ石油サービスステーション」での車検サービスに関して、新聞折込チラシで、「通常検査費用」より安い料金でサービスを受けられるような広告をしていた行為について、有利誤認表示とされ、措置命令が出されたところです。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

2017年5月17日 (水)

web版「消費者情報」(関西消費者協会)

 長年にわたって関西消費者協会から発行されてきた消費者問題の専門雑誌「消費者情報」が3月をもって休刊となりましたが、今回、新たにweb版がスタートしました。年4回無料配信の予定です。

 既に、国民生活センター雑誌「国民生活」も同様にweb版となっていますが、こちらも5月号が掲載されています。

     → web版「消費者情報」(関西消費者協会)

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 このweb版「消費者情報」5月号の内容は以下の通りです。 興味のある方はご覧下さい。

【消費者情報5月号】

○消費者運動(団体)の課題と役割

  巻頭インタビュー 海外動向から見る消費者団体の課題と方向性   
               金城学院大学教授 丸山 千賀子

  今、消費者運動に必要なものは何か   
               弁護士 木村達也

  これからの消費者運動のゆくえ   
               日本消費者新聞社代表取締役・主幹 岩下道治

  消費者運動 現場からの報告Ⅰ・Ⅱ   
               全国地域婦人団体連絡協議会 会長 柿沼トミ子    
               全国消費者団体連絡会 事務局長 河野康子

○がんばれ!消費者委員会

  身元保証等高齢者サポート事業に関する消費者問題についての建議
               消費者委員会事務局

○団体訴訟への展開

  サン・クロレラチラシ差止め訴訟最高裁判決   
               京都消費者契約ネットワーク(KCCN)弁護士 志部淳之介

○消費者弁護士の肖像

  山﨑省吾 第5回(全9回予定)

○地方消費者行政の「今」を歩く

  大阪編・堺市立消費生活センター

○公正取引委員会の仕事

  不当な表示や景品に“待った”をかける   
               公正取引委員会事務総局 近畿中国四国事務所
                                 取引課長 笠原雅之

○ネット漂流

  タッチで支払い【Apple Pay】は子どもでも使えてしまう   
               NIT情報技術推進ネットワーク株式会社 篠原嘉一

○Infomatiom

  インフォメーション

2017年5月10日 (水)

米国FTCがSNSによる女優らのステマ投稿に警告

「ステマはだめ!」、InstagramインフルエンサーにFTCが警告 (ITpro)

 これは、先月4月20日の記事ですが、この中では誰に警告を送ったのかは公開されていない、とされています。

 ところが、このほどロイターが送付先の資料を入手したとして報じています。

米規制当局が女優やモデルに注意喚起、SNSでの商品推奨に (ロイター)

 これによれば、「米女優のソフィア・ベルガラ、スーパーモデルのハイディ・クルム、元プロバスケットボール選手のアレン・アイバーソンなど35人以上の著名人や40社を超える企業に対し3月に書簡を送付した」とのことですね。

 FTCの警告は、FTCの推奨・体験談(エンドースメント)に関する広告ガイドラインによるものです。当ブログでもステマの問題は何度も取り上げていますし、このFTCガイドラインについても以前書きました(ガイドラインは2015年5月に改訂されています。)。

 「ブログのステマ記事と米FTCガイドライン」 (2012/12/22)

 また、FTCは、このエンドースメントに関する広告ガイドラインとは別に、新たに いわゆるネイティブ広告(広告という形をとらない広告)についてのガイドラインを2015年12月に公表しています。

 なお、これまでのエンドースメントに関する広告ガイドラインによる勧告の事案(FTCとの和解で終了)としては、デパートのロード&テイラーに関するものがあります。

 「「広告であることを明かさないで消費者をだました」と、米連邦取引委員会が老舗デパートを罰する」 (田中善一郎)

2017年4月22日 (土)

USJとポケモンGO

 先日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に行ってきました。USJは、開場した後、2回くらい行きましたが、子どもも大きくなり、ずっと行ってませんでしたが、今回は研究会のイベントです。

 毎年恒例の電子商取引問題研究会九州IT研究会の合宿(私は宿泊はせず、懇親会まででしたが)で、USJ社の方から法務、主にライセンス関連のお話を聞くというものです。

 USJディズニーランドと違って、ユニバーサルスタジオ自身のキャラクター以外もたくさんあり(ハローキティやら、ハリーポッターやら)、それぞれいろいろとライセンス契約を行わないといけないので、そのあたりのお話とかをお聞きして面白かったです。お話を聞いた立派な会議室を含めて裏方の施設はこんなところにあるのか、という場所でしたが、内緒です(笑)

 そのお話の後、せっかくの機会なので、懇親会の時間までUSJをゆっくり回っていなさい、という企画者の暖かい配慮のもと、私は単独で数時間ウロウロと久し振りにUSJを徘徊してました。倹約のため、アトラクションには一切入らず。

 当初あった「バック・トゥ・ザ・フューチャー」がなくなっていたのと、最近人気のハリーポッターのエリアができていたのが、昔のとの大きな違いでしたね。

 キャラクターのライセンスのお話を聞いた後だったので、思い立って、ポケモンGOをやってみたところ、たくさんのモンスターが現れました。結構レアなのが出たりとか、真ん中の池のあたりではコイキングが大漁だったり。ジムも何本か立ってて、そのうちの「ジュラシック・パーク・ゲート」というジムを奪取しときました。

 さて、ここから本題です。当ブログでも書きましたが、昨年の情報ネットワーク法学会(明大・中野)で、「位置情報とソーシャルゲーム」という分科会でちょこっと登壇しました。

  → 「位置情報とソーシャルゲームの法律問題」 (2016/11/17)

 そこでは、勝手に自分の敷地の中や家の前に、ジムやポケストップが立てられているような場合に排除したりできるのか、などといった問題も出ていました。

 上のUSJの状況を見ると、ライセンス的な問題もありそうです。ハリーポッターなどのエリアには、USJ社としても他のキャラクターを置くことは許されていないと想像されますが、スマホ上では、ポケモンたちがたくさん出てきます。これは、キャラクターライセンス契約上問題とならないのか、USJ社としては排除できるのか、など。

 また、上に書いたように、ジムの名前として「ジュラシック・パーク・ゲート」などと表示されており、これは、ジュラシック・パークは商標登録されていると思いますが、商標権侵害や不正競争防止法上の問題は生じないのか、というようなことも考えられますね。

 その後の懇親会で聞いたところでは、ポケモンGOが開始されるときに、立入禁止場所への立入の危険性などについて検討はしたようですが、実際にはそれほどの問題はなかったので特段の規制はしなかったようなお話でした(吞みながらの話ですので、正確ではないかもしれません。)。

 ポケモンGO騒動も落ち着いたようですし、あまり肩肘張った対応も夢のないことになるので、現状はよろしいかと私も思います。しかし、ポケモンGOに限らず、こういうVRARを利用したゲームやビジネスが発達した場合には問題が発生する可能性はあるよなぁ、と思います。あのライセンスの権利にうるさい「鼠の國」は、ポケモンGOには何か対応したのでしょうか。

 特に結論もオチもないのですが、そんなことを思ったUSJ徘徊でした。

【追記】(4/22)
 本文を投稿してから、検索してみたら、ディズニーランドも、ポケモンGOのレアスポットとして紹介されていますね。確かに、長時間の行列の間の暇つぶしにはなるから、ランド側もメリットあるかもしれませんね。

より以前の記事一覧