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2019年3月15日 (金)

シュークリームの不当表示(原材料の産地)

 先日、静岡県措置命令を出したという記事を書いたばかりですが、その当日(3/13)、大阪府不当表示に対する措置命令を出していました。

 景品表示法の改正により、平成26年12月から都道府県による措置命令が出せるようになって、4年を経過しましたが、本年1月末現在で都道府県による措置命令は、わずかに14件です。大阪府は、これでようやく3件目(3件とも食品ですね。)のはずですが、それでも多いほうで、ほとんどの都道府県では、まだ1回も措置命令が出ておらず(宮城、神奈川、愛知など大都市を抱えているところを含む)、出したところも、東京を含めて1回だけのところがほとんどです。一番多いのは、静岡で、先日のを含めて4件となっています。

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 今回の事案は、大阪府が、株式会社ヤムヤムクリエイツ(大阪府東大阪市)に対し、同社が販売する「プチリッチシュー」、「焦がしシュークリーム」の表示について、不当表示(優良誤認)に該当するとして、措置命令を行ったものです。

 → 大阪府報道発表資料

 これは、同社が運営する菓子販売店「Baby Magic」、「BAKED MAGIC」およびという「楽天市場」に出店している「焦がしシュークリーム専門店 ベイクドマジック/Baked Magicにおいて「プチリッチシュー」、「焦がしシュークリーム」という商品を販売していたが、例えば、商品の持ち帰り箱やwebサイトにおいて、「食べて幸せな笑顔になってもらうため、安心安全素材を徹底的に厳選しました。材料には、新鮮な卵に北海道産生クリーム、北海道産小麦をたっぷり使用し、熟練した職人技術により、従来のプチシューのイメージを大幅に覆す、焼きたてサクサク食感の風味豊かなプチリッチシューが完成しました。」と記載したり、、「こだわり厳選した素材を使用 シュー生地は国産の小麦粉を使用し、パイ生地を合わせたオリジナルブレンド」と記載し、あたかもの材料に国産の小麦粉を使用するかのように表示して、あたかも菓子の材料に北海道産の小麦を多量に使用するかのように表示していました。   

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 しかし、実際には、材料として使用された小麦粉は、アメリカ産及びカナダ産の小麦を原料とする小麦粉とアメリカ産の小麦を原料の大半とする小麦粉の2種類であり、国産小麦(北海道産には限定されない)はアメリカ産小麦を原料の大半とする小麦粉のみに一部ブレンドされているに過ぎず、また、国産小麦も北海道産に限定されたものではなかったというものです。

2019年3月 7日 (木)

おせち料理の「歳末特別価格」(消費者庁)

 昨日(3/6)、消費者庁は、株式会社ライフサポート(大阪市西区)が販売するおせち料理の広告表示が、景品表示法に違反する不当表示(有利誤認)に該当するとして、措置命令を行っています。   

 → 消費者庁公表資料(PDF)

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 これは、ライフサポートが自社webサイトおよび「Yahoo!ショッピング」上の自社webサイトにおいて、おせち料理商品7種について、例えば、「数量限定 歳末特別価格! 年末のおせちお急ぎください!なくなり次第終了! 通常価格28,800円(税別) ↓ ↓ ↓ 残りわずか!! 今なら!!8,000円お値引き 歳末特別価格20,800円 税別」と記載するなどして、あたかも「通常価格」と称する価額は、ライフサポートにおいて本件商品について通常販売している価格であり、「歳末特別価格」と称する実際の販売価格が当該通常販売している価格に比して安いかのように表示していましたが、実際には、「通常価格」と称する価額は、ライフサポートにおいて本件商品について最近相当期間にわたって販売された実績のないものであった、というものです。
 ※右画像は、消費者庁資料より

 いわゆる不当な二重価格表示の事案です。だいたい、おせち料理ですので、「歳末特別価格!」というのがおかしいですよね。普通、歳末以外に通常価格で売ってるおせち料理ってありません。二重価格表示の運用については、以下の消費者庁ガイドライン5頁以下をごらんください。

 → 「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」 (PDF)

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 おせち料理のネット上の不当表示事案というと、2011年正月に話題になった「スカスカおせち」事件が思い出されます。
 グルーポンのwebサイトで宣伝していたバードカフェ(株式会社外食文化研究所)のおせち料理が実際に届けられた商品が宣伝と全く違う食材だったり、重箱の中がスカスカだったりなどと、2010年末に実際に届けられた人が続々と写真をweb掲示板にアップしたりして炎上した事件ですので、ご記憶の方も多いと思います。
 この「スカスカおせち」事件でも、消費者庁から不当表示として措置命令が出されたのですが、この措置命令が対象としたのは、話題となった商品の中身の問題(優良誤認)だけではなく、今回のライフサポートと同じく、不当な二重価格表示(有利誤認)も含まれています。    
この事案については、当ブログでも何回か書いてますので、次にリンクをしておきます。

 → 「グルーポンのおせち事件」 (2011/1/3)

 → 「グルーポンのおせち事件の続報」 (2011/1/30)

 → 「バードカフェおせち事件に関する措置命令及び要請(景品表示法・消費者庁)」
                            (2011/2/22)

2019年3月 1日 (金)

不当表示に対する課徴金納付命令2件(消費者庁)

 昨年、景品表示法に基づく措置命令が出された不当表示2事案で、消費者庁課徴金納付命令を出しましたので、ご紹介です。

 先日(2/22)、株式会社TSUTAYA(東京都渋谷区)に対し、同社の動画配信サービスに係る不当表示について、課徴金納付命令を行いました。これは、昨年5月に出された措置命令の事案に関するもので、当ブログでも取り上げています。

 本件の課徴金は、1億1753万円とかなり高額になっています。

 → 消費者庁公表資料(PDF)

 → 「TSUTAYAの動画配信サービスなどについての不当表示(消費者庁)」(2018/5/30)


 次に、これも昨年5月に不当表示がなされたとして景品表示法に基づく措置命令が出されていた案件なのですが、「塚田農場」などを運営する株式会社エー・ピーカンパニー(東京都港区)に対して、本日、消費者庁は、課徴金納付命令を行っています。 

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 同社が、「塚田農場」などの運営店舗のメニューの表紙に、「地鶏一筋」を記載された印影を掲載し、メニューに「地鶏は野生の旨味」、「在来種の血統『地鶏』はほんの一部」などと記載し、「みやざき地頭鶏」の写真や流通過程の図を掲載するなどしていましたが、実際には、「チキン南蛮」にはブロイラーを、「月見つくね」、「塩つくね」にはほとんどブロイラーを、「椎茸つくね南蛮」には地鶏ではない親鶏等を使用していたというものです。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 昨年の措置命令の内容の詳細については、こちらも当ブログに書いてますので、ご参考まで。

 → 「「塚田農場」の地鶏メニューがブロイラーだった事案」 (2018/5/22)

 全国に店舗を展開しているだけに、課徴金の額はこちらも、結構高額になるのかな、と思ってましたが、対象期間が短いこともあり、合計で、981万円となっています。なお、景品表示法違反による課徴金の金額は、基本的には、対象期間の対象商品の売上金額の3%となります。

2019年1月18日 (金)

酵素健康食品のダイエット効果の不当表示(消費者庁)

 昨日(1/17)、消費者庁は、株式会社はぴねすくらぶ(福岡市中央区・旧:メディア・プライス)が販売する健康食品「酵母と酵素 de さらスルー」の表示について、景品表示法に違反する不当表示(優良誤認)に該当するとして、措置命令を行っています。消費者庁及び公正取引委員会九州事務所の調査の結果によるものです。

消費者庁公表資料 (PDF)

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 これは、はぴねすくらぶが、自社webサイト上で、例えば、「酵素 酵母 乳酸菌の発酵パワーでダイエット!」、「食べることが大好きなあなたへ!」、「『酵母と酵素deさらスルー』は、生きた酵素と酵母、乳酸菌、さらに白キクラゲ由来のエイドライフリーWJをたっぷり配合した新しいダイエットサプリ。」等と記載するなどして、本件の健康食品が、あたかも、摂取するだけで、特段の食事制限をすることなく、含有成分の作用により、容易に痩身効果が得られるかのように示す表示をしていたというものです。   
 消費者庁は、景品表示法に基づいて、はぴねすくらぶに対して、これらの表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、資料が提出されましたが、資料はいずれも、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められず、優良誤認表示が認定されたものです(不実証広告)。

 はぴねすくらぶは、この措置命令に関して、自社webサイトに「お詫びとお知らせ」を掲載しましたが、措置命令の内容に反論することなく、 「・・・・あたかも、特段の食事制限をする事なく本品摂取だけで容易に痩身効果が得られるかのように示す表示をしておりました。本件表示は、本件商品の内容について、一般消費者に対し、実際のものより著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反するものでした。」不当表示を行ったことを認めたうえで、謝罪をしています。

 酵素食品については、昨年10月にも優良誤認表示であるとして、別の会社に対して消費者庁が措置命令・課徴金納付命令(1814万円)を命じていますが、それに続くものですね。「酵素」、「酵母」、「発酵」などをマジックワードとした健康食品は他にも多くありますが、イメージだけで根拠のない表示の商品には手を出さないことが肝心かと思います。

 → 「酵素飲料の新聞広告に対する措置命令・課徴金納付命令(消費者庁)」    
                         (2018/10/30)

 なお、本件の表示の一部については、いわゆる打消し表示として、「※使用感・結果には個人差があります。」と記載していたようですが、消費者庁は、これについて、「当該記載は、一般消費者が当該表示から受ける42粒入りの効果に関する認識を打ち消すものではない。」としています。

2018年11月 8日 (木)

鮮魚の当日配送についての飲食店の不当表示(消費者庁)

 昨日(11/7)、消費者庁は、チムニー株式会社(東京都墨田区)に対し、同社が経営する飲食店「はなの舞」、「花の舞」、「さかな道場」において提供する魚介類のさしみなど料理に関する表示が不当表示(優良誤認)であるとして、景品表示法に基づいて措置命令を行いました。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 本件では、チムニーが、各店舗のPOP広告やポスターにおいて、「超速鮮魚と既存流通の違い なぜ鮮度が違う?」「超速鮮魚 当日(産地によっては前日) 到着」と記載したうえで店舗配送までの流通経路を示すイラストを掲載することにより、あたかも、各店舗の対象料理で使用している魚介類は一部産地を除いて、水揚げされた当日のうちに店舗に配送されたものであるかのように表示していました。

 しかし、実際には、対象となっている料理の全ての魚介類が、水揚げされた翌日以降に配送されたものであった、というものです。

 本件の表示では、一般の流通が産地から陸送されて中央市場を介して各小売店・飲食店に配送されるのに対して、産地から羽田空港に空輸されてそこから直接、小売店・飲食店に陸送されるという表示がされていました。
 ご注意いただきたいのは、一部報道で、「朝どれ」表記に対する措置命令であるかのようなものがあったようですが、本件では、「朝どれ」「朝捕り」など、朝に漁獲したという表現が問題になったものではありません。

 ところで、今回の消費者庁の公表資料には(措置命令自体にはない)、わざわざ、次のような注釈を入れています。

「本件の措置命令は、羽田市場株式会社が提供する「超速鮮魚」と称する魚介類について、羽田市場株式会社の流通自体を問題としているものではない。 チムニー株式会社が仕入れていた魚介類のうち、「超速鮮魚」と称する魚介類は、平成28年3月31日までは、表示内容どおり、一部の産地を除き当日のうちにチムニー株式会社の店舗に配送されていたが、チムニー株式会社が物流を変更し、同社の物流センターを経由することにした結果、平成28年4月1日以降は、翌日、産地によっては翌々日にチムニー株式会社の店舗に配送されることとなったものである。」

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 これは、チムニーが利用していた鮮魚の運送は、別会社である羽田市場株式会社が行っていたようで、この会社の社名やサービスブランドである「超速鮮魚」(商標登録もあるようです。)の文字やロゴを、右の画像(消費者庁公表資料より)でもわかるように、本件の対象となったPOP広告などに使用しているため、今回の措置命令により、この羽田市場株式会社の運送サービスについての不当表示であるかのような誤解を招かないように消費者庁が配慮したのではないか、と思われます。

 

なお、日本経済新聞の報道によると、チムニーは、商品の品質には問題がないので返金はしない、との対応のようです。もちろん、消費者庁不当表示を認定されたからといって、即、消費者への返金義務が法的に生じるものではなく、今回の件で、返金すべきか否かについてコメントすることはできません。ただ、一般論としては、法的責任とは別として、消費者への対応が以後の消費者の企業評価に繋がるものであることは念頭において検討すべき事柄です。また、消費者への法的な返金義務の有無とは関係なく、課徴金納付命令の対象にはなります(売上要件などを満たせば)。

2018年11月 1日 (木)

続けて「酵素飲料」の不当表示と高額の課徴金

 前回、先週出された、健康食品の不当表示に関しての販売業者に対する課徴金納付命令の事案をご紹介しました。

 そして立て続けに、昨日、消費者庁は、株式会社シエル(東京都渋谷区)が販売する健康食品(飲料)である「めっちゃたっぷりフルーツ青汁」の表示について、景品表示法に違反する不当表示(優良誤認及び有利誤認)に該当するとして、措置命令課徴金納付命令を行いました。ここでも、前回の言歩木の商品宣伝と同様に「酵素」がうたい文句になっていますね。

 また、本件は後記の通り、1億円を超える高額の課徴金の支払を命じられた点も注目されます。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

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 これは、シエルが自社のwebサイトに、「海外でも大注目! 日本版スムージーの“青汁”ダイエット」、「おいしく飲んでスリムボディに!」、「149種類の酵素で燃焼する体に」、「野草、フルーツ、野菜、海藻の酵素を使用しており、特に野草のもつ免疫力やビタミン、ミネラルが、燃えやすい体を作り、肌の新陳代謝も促す。」などと記載して、あたかも、この商品を飲むだけで、簡単に痩身効果が得られるかのように示す表示をしていた、というものです。
 ※ 右の画像は消費者庁公表資料より

 しかし、消費者庁が、同社に対して、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたにもかかわらず、同社は、その期間内に資料を提出しなかったため、不実証広告制度により、優良誤認表示とされたものです。

 また、同じく自社webサイトに、「初回 ¥680コース※税抜」、「毎月先着300名様限定」、「先着順となっておりますので、毎月300名様に達しましたら終了とさせていただきます。」、「毎回自動お届けコースとなり、2回目以降の価格は3,980円(税抜)となります。」と記載することによって、あたかも、毎月300名に限って定期購入を開始できるかのように表示していたのですが、実際には、新規定期購入者数は、300名を著しく超過していたもので、これが有利誤認表示とされました。

 今回、支払を命じられた課徴金は、1億0886万円で、シエルは来年31年6月3日までに支払わなければなりません。

 この金額は、景品表示法違反の不当表示に対する課徴金としては、これまでで2番目の金額になります。1番目は、あの自動車燃費不当表示事件での三菱自動車に対する5億円近いものでしたが、今回は大企業ではなく、かなり高額であるといえるでしょう。なお、三菱自動車に対する課徴金については、以前の当ブログ記事をご覧下さい。

 → 「自動車燃費不当表示事件についての課徴金納付命令(消費者庁)」
                           (2017/6/15)

 不当表示に対する課徴金は、原則として、対象期間の当該商品売上額の3%なのですが、本件では、平成28年4月1日から平成30年7月30日までが対象期間であり、この2年3ヶ月の売上額が、約36億2879万円ということで、この3%が、今回の課徴金である1億0886万円となります。こういった商品がすごく売れているんですね。

2018年10月30日 (火)

酵素飲料の新聞広告に対する措置命令・課徴金納付命令(消費者庁)

 本日、公正取引委員会が、水処理会社など4社に立入検査に入ったと報じられています。これは、東京都の水道局が発注する浄水場施設の運転管理業務の委託に関して、4社が談合(受注調整)を行ったという独占禁止法違反容疑です。水ing(東京・港)、月島テクノメンテサービス(同・江東)、石垣メンテナンス(同・千代田)、日本メンテナスエンジニヤリング(大阪市北区)の4社です。また、東京都の職員から予定価格が漏れていた可能性もある、とのことですね。


 ブログの更新ができない間に、景品表示法関連では、健康食品の表示に関し、2社に処分が行われています。

 1件は、既に本年7月25日付で消費者庁から優良誤認表示として措置命令を受けていた件(株式会社Life Leaf、商品名「ファティーボ」)につき、10月26日に課徴金納付命令(266万円)が出されたもので、措置命令の際には当ブログでも紹介しました。

 → 「「太る」サプリについての優良誤認表示(消費者庁)」 (2018/7/26)

 もう1件は、10月25日に、消費者庁が同時に措置命令課徴金納付命令を出したもので、いわゆる「酵素飲料」の効果についての宣伝に関するものです。

 これは、株式会社言歩木(ことほぎ・千葉県市川市)が販売する飲料「山野草醗酵酵素ブルーベリーDX」の新聞広告における表示について、景品表示法違反の不当表示(優良誤認)に該当するとされました。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

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 新聞広告に書かれていたのは、例えば、「『かすみ』『ぼやけ』『ポタポタ』等…。加齢だけが原因ではなく、毛細血管の詰まりや減少により、繊細な目に必要な栄養が届かないためだが、これは放ってはおけない。当然加齢で衰えた消化酵素と代謝酵素が起因している。そこで60余年の醗酵技術が苦節7年の研究の末、視界によい 野生種ワイルドブルーベリーの酵素化に続き、3種のベリーの酵素化にも成功。滋養豊富な山野草醗酵酵素は、腸内環境を整えるのは勿論、衰えた消化酵素の力を借りずに吸収できるまで分解されている。様々な成分を体内に摂り込むことで、全身の代謝酵素が活発になり、瞳と体に栄養成分が届き組織を再生、滞った老廃物を排出するなど本来の仕事をしてくれる。瞳の健康には『瞳と身体の両方の健康』が重要なのは言うまでもない。」などと記載して、あたかも、この飲料を飲むだけで、商品に含まれる酵素の働きによって、視力の回復効果や「かすみ」、「ぼやけ」といった目の症状の改善効果が得られるかのように示す表示をしていました。
(※右の画像は、消費者庁公表資料より)

 消費者庁は、このような新聞広告の表示について、言歩木に対し、景品表示法に基づいて、期間を定めて当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、同社から資料は提出されたものの、これらの資料は、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないものでした。そのため、景品表示法に定める不実証広告制度に基づいて、不当表示であるとされて、措置命令課徴金納付命令(1814万円)が出されたものです。

 健康食品として、「酵素食品」「酵素飲料(ジュース)」の宣伝や広告記事などをよく見かけますが、内容を見ると、「酵素」、「発酵」、「酵母」といった全然別の物(概念)がごちゃ混ぜになっていたりします。酵素は微生物ではなく(酵母は微生物ですが)、タンパク質の一種ですが、タンパク質ですので、当然、腸で消化されて体内に吸収されるため、酵素の働きとして、上記の表示のような効果があるとはとても思えません。

 新聞広告に限らず、ネット上でもこういった健康食品の不当表示が出回っていて、大企業の販売する健康食品の広告でもちょっと行き過ぎではないか、と思われるものもあります。景品表示法違反の不当表示と言うだけではなく、本件を含め、薬機法(旧・薬事法)違反と思われるものも少なくない状況ですので、消費者庁厚労省は強く取り締まってほしいと考えます。

2018年9月20日 (木)

牛肉の不当表示事案(大阪府)と健康食品への措置命令取消訴訟

 ブログの更新ができない間に、景品表示法関連のニュースがいくつか入っています。

 まず、スマホゲーム「星のドラゴンクエスト」に関するガチャの不当表示を巡る返金訴訟の判決で原告側が敗訴した(9/18)という件については、判決を入手しましたので、後日に別記事にてご紹介したいと思います。


 次に、9月11日に大阪府が、先日(4/19)のイオンに対する措置命令「ようやく大阪府も措置命令(景品表示法)」参照)に続き、法改正以来2件目となる措置命令を出しました。

 これは、株式会社恒づね(大阪府枚方市)が経営する飲食店「ステーキカッポー恒づね」が提供する料理の提供およびネットショップで販売する牛肉商品について、その表示が景品表示法に違反する不当表示(優良誤認表示)に該当するとして、大阪府措置命令を出したものです。

 → 大阪府報道発表資料

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 料理提供に関しては、店舗用メニューなどで「ディナーの牛肉は融点温度の低い雌牛のみを使用しています」と表示して、あたかも全てのディナーに雌牛を使用するかのように表示していましたが、実際には、使用されていた牛肉の大半(「和牛ヒレ」は約66%、「和牛サーロイン」は約44%、「国産牛ヒレ」は約99%)が雄牛(去勢牛)であった、ネットショップの牛肉商品に関しては、商品名などに「恒づねA5和牛」、「最上級A5ランク」、「A5ランク霜降り和牛」などと表示していましたが、実際には、商品を仕入業者から購入する際に、牛肉の格付けを確認しておらず、本件商品がA5ランクであることの裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を示すことができず、大阪府の調査の結果、本件商品にA5ランク以外の精肉が混入していたことが認められた、というものです。


 また、昨年3月に、健康食品「アスタキサンチン アイ&アイ」による目の症状改善についての表示について、消費者庁より措置命令が出されていた株式会社だいにち堂(長野県安曇野市)が、8月24日に、この措置命令の取消を求めて、消費者庁を相手として訴訟を提起したと、本日の通販新聞が報道しています。

 → 通販新聞「だいにち堂 消費者庁を提訴、アイケイ健食の処分取消し求め」(9/20)

 この同社に対する昨年の本件措置命令については、当ブログでもご紹介しています。

 → 「健康食品による目の症状改善についての不当表示に対する措置命令」
 (2017/3/9)

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 なお、通販新聞の記事によれば、「だいにち堂をめぐっては、処分以降、通常であれば行われる日刊紙等への「謝罪広告」の掲載が行われておらず」とあり、同社が措置命令に従っていないような表現となっています。景品表示法違反の不当表示行為自体には罰則規定はありませんが、措置命令の違反については罰則があります。このあたりはどうなっているのかな、と思います。

2018年9月 5日 (水)

やせる健康食品の不当表示(消費者庁)

 昨日は台風21号が四国、近畿、北陸を駆け抜けていき、ご承知の通り、関西国際空港をはじめとして、大阪近辺でも大きな風の被害を残していきました。私の事務所も昨日は休業しましたが、今朝は、あちこちで街路樹が倒れているなどの情景を目にしました。

 さて、その昨日(9/4)、消費者庁は、株式会社キリン堂(大阪市淀川区)に対し、同社の販売する健康食品「グラリスゴールド」の表示について、景品表示法に違反する不当表示(優良誤認)に該当するとして、措置命令を行っています。キリン堂は、大阪を中心に多くの店舗を展開するドラッグストアチェーンですね。健康食品の宣伝に関する不当表示事案が続いています。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 本件は、キリン堂の各店舗における店頭表示物に、太った人物が腹部を掴んでいるイラスト、細身の人物がサイズの大きなズボンを掴んでいるイラスト及び人物が腹部を指差している画像と共に、「挑戦者続出」、「食べるの大好き&運動嫌い」、「でも燃えた!!」、「脂肪を減らしながら基礎代謝を上げる だからリバウンドしにくい」、「①脂肪分解酵素を分解 ②脂肪燃焼力を大幅UP ③脂肪合成酵素を徹底抑制 + さらに④還元型CoQ10で燃焼力UP↑」及び「脂肪の消費を大幅UP」と記載して(下の絵)、あたかも、摂取するだけで、特段の運動や食事制限をすることなく、体脂肪の分解、燃焼及び合成抑制による、外見上身体の変化を認識するまでの痩身効果が得られるかのように示す表示をしていた、というものです。

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                     (※画像は消費者庁公表資料より)

 しかし、消費者庁が、キリン堂に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求め、同社は資料を提出しましたが、それらは、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められず、不実証広告制度(景品表示法7条2項)により、優良誤認表示とみなされたものです。

2018年7月31日 (火)

豊胸効果をうたう健康食品の不当表示(消費者庁)

 昨日(7/30)、消費者庁は、株式会社GLORIA(東京都文京区)が販売する食品(サプリ)「pinky plus」の表示について、不当表示(優良誤認)であるとして措置命令を出しています。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 これは、自社webサイトに、「ツイッターやfacebookで話題のバストアップサプリ!」、「『プエラリア』で満足出来なかった女性」、「94%が2カップ以上UPを実感」、「10日間でまさかの2カップUP」などと記載して、商品を摂取するだけで、誰でも容易に著しい豊胸効果が得られるかのように示す表示をしてました。   
 しかし、消費者庁から、GLORIAに対して、表示の裏付け資料の提出を求めたところ、同社から提出された資料は合理的な根拠を示すものとは認められなかったものです(不実証広告)。

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                 ※ 画像は消費者庁公表資料より

 豊胸効果をうたう健康食品については、「プエラリア・ミリフィカ」を含む商品について、以前、措置命令および課徴金納付命令が出されています。今回の措置命令で対象となった「『プエラリア』で満足できなかった女性」という記載の「プエラリア」というのは、この「プエラリア・ミリフィカ」のことですね。

「「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品の危険性(国民生活センター)」
                              (2017/7/21)

「プエラリアのバストUP広告に対する課徴金納付命令など」 (2018/3/24)

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