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2019年8月20日 (火)

赤さび防止効果に関する日本技術士会千葉県支部の見解書

(【追記】(9/3PM4:30)本日、本文中の見解書がサイトから削除された模様です。事情がわかれば、また追記いたします。)

(【追記】(9/10PM2:30)よくわかりませんが、見解書のネット公開は停止されていますが、内容を撤回したのではなさそうですね。代わりに掲示されておられる人もいるようです。)

 

 ブログ更新ができておりませんでした。

 さて、先日、公益社団法人日本技術士会の千葉県支部が、疑似科学テーマへの見解「NMRパイプテクターの効果」(本年7月15日付)という見解書を公表しました。

 → 日本技術士会千葉県支部「技術者教育支援チーム」ページ(見解書〔PDF〕へのリンク有り)

 このNMRパイプテクターという製品は、東京メトロの車内広告でよく見るので、御存じの方も多いでしょうが、業者は水道管の赤さびを通常よりもかなり減少させる装置である、という内容の宣伝をしています。

 今回の見解書の内容を見ますと、(業者はNMR工法は磁気装置ではないと言っているが)「分解してみても、いわゆる磁気活水器との差異がない」、「磁気活水器には赤さびを減少させる有用な効果は生じないと考えられる」といった見解が書かれており、結局のところ、NMRパイプテクターという製品には、水道管内の赤さびを減少させる有用な効果は生じない、とする見解となっています。

 この見解書には、「なお、誤認する人もいるようだが、特許登録・・・・・は効果を証明するものではない。 」とありますが、これは、知的財産権制度を知っているものにとっては当たり前のことで、特許庁が認めた特許であっても、本当にその効果があるかどうかをいちいち特許庁が確認しているものではありません。なので、特許を取っている、というようなうたい文句は、その効果が本当かどうかについては、あまり意味がありません。特許を取っていることの意味は、その技術を真似する別の業者を排除できるということです(効果がなければ、誰も真似しませんし)。また、特許として登録がある技術が、本当にその製品に使われているかどうか、というのも、別問題です。

 もちろん、私は技術については素人なので、上記の見解書の内容の真偽や、特許技術が有効かどうかについて評価する立場にはありません。

 しかし、以前から、この製品のさび防止効果については、疑義を示す意見も結構見られ、今回、技術士会の中で、このような見解が出された以上、この製品の広告を掲載している広告媒体、たとえば、東京メトロの広告担当部局などは、調査確認するなどの対応を行わないと、場合によっては法的な責任(たとえば、その広告を信じて購入した者に対する損害賠償責任など)が生じることになりますので、ご注意されたいと思います。

 なお、長くなるので、ここでは書きませんが、広告媒体者(ここでは、広告代理店とか東京メトロなど)の法的責任については、当ブログの右上のコラム1とかコラム2とかを見ていただければいいのですが、要するに、最高裁が言っているのは、広告媒体者としては、広告内容の真実性に疑念を抱くべき特別の事情があって読者らに不測の損害を及ぼすおそれがあることを予見し、又は予見しえた場合には、真実性の調査確認をして虚偽広告を提供してはならない義務があり・・・・としているのであり、(一般的な状況ではなく)具体的な疑念が生じている段階になれば、その広告内容について真実性の調査確認をして、もし、虚偽であれば、そのような広告を消費者に提供してはならない法的義務があると言っているのです。この製品の販売対象はマンションの管理組合などでありますが、その工事代金もかなりの高額なものですので、この真偽については、居住者=一般消費者にとっても大きな問題が生じる可能性は否定できません。

 なお、もちろん、業者の宣伝するような効果が本当にあれば問題がありませんので、業者の方がこの見解書の主張内容に反論されるのであれば、特許がどうだとかいうのではなく、真っ正面から、さびの防止の効果を技術的、理論的に証明して、すっきりとされるべきかと思います。

〔追記〕

 ちょっと、戯言。

 マンション管理組合という団体相手の営業だと、ストレートには景品表示法が使えない、というのが伝統的な解釈ですが、マンション管理組合なんて、一般住民個人の塊なんだから、同様に解釈してもいいように思えますね。

 仮に、消費者個人相手の取引じゃないから、景品表示法が使えないからというのならば、独占禁止法上の「欺まん的顧客誘引」というのは、公正取引委員会さんが使えるのではないでしょうか。

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