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2019年6月の記事

2019年6月28日 (金)

貯まっていた景品表示法案件のまとめ紹介

 しばらくの間、ブログの更新ができませんでしたので、この間の景品表示法関連の消費者庁公表事案をまとめます。

 簡単なコメントのみになりますが、すみません。公表資料関係のリンク先はそれぞれPDFファイルです。

 まず、昨年度の景品表示法の運用状況などのとりまとめの報告が出ています。


 以下は、個別事案に対する措置命令課徴金納付命令です。

2019年6月 5日 (水)

白髪が黒髪になるサプリ広告の措置命令(消費者庁)

 本日、消費者庁は、株式会社ECホールディングス(東京都目黒区)に対して、同社が販売する健康食品「ブラックサプリEX」の表示について、景品表示法に違反する不当表示(優良誤認)に該当するとして措置命令を出しました。後記の通り、不実証広告制度に基づくものです。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 これは、自社のwebサイトにおいて、当該サプリを摂取すれば、白髪が黒髪になるような効果があるかのような表示をして、当該サプリを販売していたというものです。

 例えば、「Before」と付記された白髪が目立つ人物のイラスト及び「After」と付記された黒髪の人物のイラスト、並びに対象商品及び対象商品の容器包装の写真と共に、「いくつになっても、柔らかな印象で ゆるふわっ!華やか!」、「年齢のせい・・・じゃなかった!」及び「1日3粒※飲むだけで私もこんなに変われた秘密のサプリ! 3粒は目安です」等と記載するなどして、あたかも、白髪が黒髪になる効果が得られるかのように示す表示をしていました。

 これに対して、消費者庁は、景品表示法7条2項(不実証広告)に基づいて、同社に対して、期間を定めて、裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたましたが、同社は、期間内に当該資料を提出しなかったため、優良誤認表示であると認定されたものです。

 本件のような商品は、白髪が黒髪になる、という効果が唯一の売りであり、そういう効果がないのであれば、消費者には購入する動機がないものですので、その売りの効果について、全く裏付けの資料が出せないというのでは、全くお話にならないですね。

 また、白髪が黒髪になる、という効果は、身体への効能効果そのものであるため、(効果が事実であったとしても)薬機法(旧・薬事法)にも違反する事案といえます。

 さらに、消費者庁公表資料には、webサイト上の同社の広告が載せられていますが、この商品については、医師らしき男性の写真と名前入りで、「美容医療の現役医師 ○○先生が監修したサプリ」 「専門家の私が監修しています。じっくり継続してください!」という表示もされています。直接、具体的に何について監修しているのか、は明記されていませんし、そこには、白髪が黒髪になる、というような表現は直接にはありません。しかし、前述のように、本件商品は、白髪が黒髪になるという点が唯一の売りであり、その商品について、専門家であるとして推奨しているわけですから、やはり効果について推奨し保証していると見るのが当然であると思われます。また、そのすぐ後の個所には、「私も現役の医師が監修してるのが とっても気に入って始めたの!」 「でも美容医療にもサプリメントにも特化した先生が監修なんて本当に心強い!」などといった表現が出てきますのでなおさらです。

 薬機法違反にならない健康食品であれば、「医師監修」という表現自体は必ずしも違法ではないのですが、この事案の表現が、薬機法に違反する効能効果表示に該当するとすれば(未承認医薬品の広告)、この点でも、かなり問題があるといえそうです。

なお、打消し表示に関して、「使用感には個人差がございます」、「お客様のお声であり、実感には個人差がございます。効果・効能を保証するものではございません。」との記載はあったようですが、消費者庁は、このような記載は、一般消費者が上記の表示から受ける効果に関する認識を打ち消すものではない、としました。

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