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2019年4月の記事

2019年4月26日 (金)

消費者法ニュース「特集 ニセ科学」など

 本日、平成最後(たぶん)の措置命令が出ました。株式会社BLI(静岡市清水区)が販売する商品「RIDDEX PLUS」に関し、楽天市場上の自社webサイトにおける表示について、景品表示法に違反する不当表示(優良誤認)に該当するとして、消費者庁が措置命令を行ったものです。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 この商品の写真と弱っているゴキブリのイラストとともに、「あれ!?ゴキブリどこいった??」、「正規品 シリアルナンバー付 RIDDEX PLUS 総合害虫駆除」及び「部屋からゴキブリ消える!」と記載するなどして、あたかも、商品を設置するだけで、ゴキブリやヒアリ等を建物から駆除することができるかのように示す表示をしていたものです。この表示について、消費者庁が、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、同社から資料が提出されましたが、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないものであった、として優良誤認表示とされたものです(不実証広告制度)。


 さて、消費者法ニュース4月号が発行されました(もっとも、定期購読者への発送は連休明けのようで、手元にはないのですが)。

 今回の特集のひとつは、ニセ科学です。この企画の最初の段階で少しお手伝いをしたのですが、なかなかの豪華執筆陣であり、面白い内容になっていると思いますので、ご興味おありの方は是非お読みください。

 他の特集その他もいつものように盛りだくさんです(上記リンク先の目次をご覧ください)。

 なお、次号(7月号)は、毎年恒例の消費者法白書が掲載される号ですが、今年も、独占禁止法・景品表示法の項は、私が執筆しますので、そちらもよろしくお願いいたします。もっとも、この原稿は、明日からの連休に書き上げるつもりとなっております。発行されましたら、またお知らせいたします。

2019年4月25日 (木)

コンビニの24時間営業と優越的地位濫用(独禁法)

 最近、コンビニエンスストアの24時間営業問題がマスコミなども取り上げるようになりました。

 そして、昨日(4/24)の公正取引委員会事務総長の定例記者会見では、「オーナーが契約期間中に事業環境が大きく変化したことで見直しを求めたにもかかわらず、本部が一方的に拒絶してオーナーに不利益を与えた場合、独占禁止法で禁止する優越的地位濫用にあたる可能性は排除できない」との見解が示されたとのことです。これについては、大きく報道もされており、話題となっているようですが、この事務総長のお話の内容自体は、私としては、当たり前のことを言っているものと捉えています。

 コンビニの本部(フランチャイザー)と加盟店(フランチャイジー)との間の問題については、かなり以前から問題となっており、独占禁止法違反を理由とした民事訴訟事件も少なくありません。

 また、公正取引委員会は、既に、2001年(平成13年)には、コンビニにおける本部と加盟店との取引に関する実態調査を行い、その結果を踏まえて、2002年にガイドライン「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」が出されています。さらに、2011年(平成23年)にも、「フランチャイズ・チェーン本部との取引に関する調査報告書」が公表されています(こちらの調査対象は、コンビニだけではありませんが、回答加盟店の業態のほとんどがコンビニという結果となっています)。

→ 「フランチャイズ・チェーン本部との取引に関する調査について」(平成23年・公取委)

ただ、従来、この問題は、商品の仕入数量,商品の廃棄,商品の販売価格等に関して制限を課したり、新規事業を導入させたり、というような本部からの強制行為について問題とされてきました。見切り値引き制限行為については、かつて、公正取引委員会が、優越的地位の濫用に該当するとして排除措置命令を出したことがあります。

→ 「セブンイレブン「見切り販売制限」についての排除措置命令(公取委)」 (2009/6/22

これらの問題に比べて、今回のような24時間営業の問題が、これまであまり取り上げてこられなかったのは確かであるとしても、「フランチャイズ・システムにおける本部と加盟店との取引において、個別の契約条項や本部の行為が、独占禁止法で禁止されている優越的地位の濫用に該当するか否かは個別具体的に判断されるけれども、取引上優越した地位にある本部が加盟店に対して、フランチャイズ・システムによる営業を的確に実施するために必要な限度を超えて、正常な商慣習に照らして不当に不利益を与える場合には、本部の取引方法が優越的地位の濫用に該当する」との考え方は、公正取引委員会が従来から示してきたものです。

 

2019年4月16日 (火)

焼き肉「黒毛和牛」の不当表示など(景品表示法)

 昨日(4/15)、消費者庁から流通大手イオンの子会社であるイオンライフ株式会社(千葉県美浜区)に対し、197万円の課徴金納付命令が出されました。同社が提供する葬儀サービス「イオンのお葬式」の表示について、不当表示(有利誤認)であるとされたもので、この件については、2017年12月に措置命令が出されていたものです。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 これは、葬儀の追加サービスの追加料金が不要とした表示が問題となったものですが、ほぼ同様の葬儀サービスの不当表示事案については、別の会社に対して、昨年末にも措置命令が出されており、そちらは当ブログでも紹介しています。

 → 「「小さなお葬式」の料金表示についての措置命令(消費者庁)」 (2018/12/22)


 
さて、本日、消費者庁は、株式会社ロイヤルダイニング(東京都国分寺市)に対し、同社が運営する飲食店「焼肉レストランROINS」2店舗において出される「タン」、「ハラミ」、「シマチョウ」と称する牛肉の部位を使用した料理に係る表示について、景品表示法に違反する不当表示(優良誤認)に該当するとして、措置命令を行っています。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 これは、自社webサイトにおいて、「沖縄県産の食材と日本全国選りすぐりの黒毛和牛専門店」、「『心のこもったお料理を』をモットーに 料理長が厳選した黒毛和牛のみを使用した、ROINS自慢の新鮮でクオリティの高い料理をお楽しみください。」、「【厚切りの黒毛和牛を使用した上タン塩】お客様が必ず驚く当店の上タン塩は、黒毛和牛の舌を丸ごと一本使用仕入れております。」などと記載するなどして、あたかも、対象の料理には、黒毛和牛の部位を使用しているかのように示す表示をしていましたが、実際には、黒毛和牛ではなく、外国産牛のものを使用していた、というものです。

 蛇足ですが、この行為は、前回記事で触れました不正競争防止法違反行為(品質(原産地等)誤認惹起行為)でもありますね。

2019年4月12日 (金)

自社開設を隠した口コミサイトの操作が誤認惹起行為とされた判決(不競法)

 昨日(4/11)、大手リフォーム会社オンテックス(大阪市)が開設した口コミサイトで同社が「ランキング1位」と不正に表示したとして、大阪市内の同業者が損害賠償を求めた裁判で、大阪地裁はオンテックスに8万円の損害賠償の支払を命ずる判決を言い渡したことが報道されています。認容された8万円は、弁護士費用の一部とのことのようで、判決文を読んでませんので想像ですが、不正な表示と因果関係のある実損害額の立証が難しかったのかもしれません。

 この口コミサイトについて、オンテックスは、自社が開設したサイトであることを隠して、架空の投稿をするなどの操作をして、自社をランキング1位と表示していた、とのことで、これが、不正競争防止法の禁止する「品質等誤認惹起行為」にあたるとしたもののようです。「品質等誤認惹起行為」は、よく原産地偽装などのケースで使われるものですが、条文的には現時点では不正競争防止法2条1項14号なのですが、昨年の法改正により、いろいろと前に詰め込まれたため、今年7月以降は、2条1項20号となります。これまでも、この条項の前の営業秘密などの条項が挿入されて、どんどん番号がずれていくので、判決や文献を読んだりするときに、ややこしいです。

 口コミサイトを自社で開設しておいて、それを隠したうえで、その自社のランキングをあげるという一種のステマ事案については、一昨年(2017年)に、不正競争防止法ではなく、景品表示法違反(優良誤認表示)ということで、消費者庁措置命令を出したものがあります。これについては、当時、当ブログでも扱っています。

 → 「第三者の比較サイトと見せかけた広告などが不当表示とされた事案(ステマ)」 (2017/11/2)

 この措置命令の対象の1社に対しては、2018年6月に消費者庁から課徴金約5000万円の納付命令が出されています。

 不正競争防止法の場合、不正行為者に対して損害賠償や差止を請求できるのは、昨日の判決のような競争事業者であって、それによって被害を被った一般消費者は原告とはなれません。景品表示法であれば、適格消費者団体による差止請求が可能であり、不正競争防止法の場合も、事業者団体や消費者団体による請求を認めるべきという議論はかなり昔からあるのですが、今のところ動きはありません。

2019年4月10日 (水)

楽天トラベルなどに立入検査(公取委)

 ここのところ、いわゆるGAFAなどプラットフォーム事業者に対する競争法などによる規制が話題になっていて、つい先日(3/30)に、私もお手伝いをした大阪梅田での講演会「デジタルプラットフォーマーの法的諸問題」も東京など遠方からも多くの方々に参加いただき、大盛況でした。(なお、基調講演をしていただいた泉水文雄先生から、プラットフォーム事業者を意味する「プラットフォーマー」という言葉は本来英語では使わないのではないか、とのご指摘がありました。)

 以下の案内ページには、当日の資料の一部がリンクしてありますので、関心のある方はごらんください。

 → 「情報ネットワーク法学会 ネット社会法務研究会 発足記念講演会のご案内」

 さて、本日、そのプラットフォーム事業者に対する事案が報道されました。

 独占禁止法違反(拘束条件付き取引)の疑いで「楽天トラベル」を運営する楽天(株)「ブッキング・ドットコム」(オランダ)の日本法人、「エクスペディア」(アメリカ)の日本法人の3社に対し、公正取引委員会が立入検査に入った、というものです。「楽天トラベル」は、まだ日立造船が運営していた「旅の窓口」時代から、私は利用してますので、なじみ深いところです。

 楽天は、立入検査の事実を認め、公正取引委員会に全面的に協力する旨、公表しています。

 → 楽天プレスリリース

 報道によれば、今回の容疑は、自社のwebサイトに掲載するホテルや旅館などに対し、宿泊プランの価格がほかのサイトより高くならないよう要求していたというもののようで、いわゆるMFN条項(最恵国待遇条項)の問題です。

 MFN条項については、以前、Amazonやペット取引のプラットフォーム事業者などの問題について、当ブログでも触れましたので、ご参考まで。

 → 「ペット仲介サイト運営業者に対する公取委立入検査と最恵国待遇(MFN)条項」 (2018/3/7)

2019年4月 3日 (水)

ペットホテル、トリミングについての不当表示(イオンペット)

 2019年度最初の措置命令です。

  本日、消費者庁は、イオンの子会社であるイオンペット株式会社(千葉県市川市)に対し、同社の提供するペットのトリミングサービス及びホテルサービスの表示について、不当表示(優良誤認)として措置命令を行いました。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 全国各地にあるイオンペットの店舗のトリミングサービス、ホテルサービスに関するポスター、チラシ、自社webサイトなどの表示で、トリミングサービスについては、「当店では全てのトリミングコースに炭酸泉シャワーを使用しております。」、「当店のシャワーは炭酸泉を使用しています。」などと記載したり、ホテルサービスについては、「お散歩朝夕2回」、「お散歩1日2回」、「夕方のお散歩」と記載したうえで、犬を外で散歩させる写真を掲載したりすることにより 、トリミングサービスで使用しているシャワーには、炭酸泉を使用しているかのように、ホテルサービスについては、ペットの散歩が屋外で実施されているかのように表示していました。

  しかし、実際には、トリミングサービスでは、シャワーに炭酸泉を全く使用していなかったり、一部だけだったりした、ホテルサービスでは、屋外でのペットの散歩が全く実施されていなかったり、一部だけだったりした、というものです。

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