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2018年12月26日 (水)

日産に対する課徴金を取り消す裁決(消費者庁)1

 ここのところ、世間を賑わしている日産自動車(以下、日産)ですが、その問題とは直接関係なく、消費者庁は、本年12月21日付で、日産の燃費不正表示に対する課徴金納付命令を取り消す裁決を出したことを、本日公表しました。景品表示法課徴金納付命令を取り消す裁決は初めてです。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

     ※ 裁決書(PDF)はこちらから。

 日産に対しては、三菱自動車と共に、平成29年1月、燃費性能のカタログなどへの表示が不当表示(優良誤認表示)であるとして、消費者庁措置命令を出しました。そして、平成29年6月、日産に対して、その対象商品(27商品)の一部(6商品)につき、消費者庁から317万円の課徴金納付命令が出されました。このときの課徴金納付命令に関しては、当ブログでも紹介していますので、詳しく知りたい方は参考にしてください。

 → 「自動車燃費不当表示事件についての課徴金納付命令(消費者庁)」    
                          (2017/6/15)

101  日産は、この課徴金納付命令を不服として、行政不服審査法に基づく審査請求を行いました。それを受けた消費者庁は、再精査するとともに、行政不服審査会に諮問を行ったところ、本年10月31日に「本件命令は取り消されるべき」との行政不服審査会の答申を受けました。なお、日産は、本件の燃費性能表示が優良誤認表示に該当することについては争っていなかったようですが、行政不服審査会の答申は、その優良誤認表示の該当性も否定したようですね。(※画像は、措置命令時の消費者庁公表資料より)

 この答申を受けた消費者庁が、今回、課徴金納付命令の取消の裁決を行ったものですが、上記の優良誤認表示にも当たらないという答申の判断については採用せず、景品表示法8条1項但し書「相当の注意を怠った」とは認められない、との答申の判断には相応の合理性があるとして、課徴金命令を取り消したものです。

 課徴金納付命令の対象となった日産の商品は、三菱自動車からのOEM商品であり、燃費不正表示は、三菱自動車の説明、資料に基づくものでした。そのため、表示の正確性に影響を与える可能性のある情報に接した際に、合理的な期間内に技術的・専門的観点から必要かつ十分な検証を実施しており、正常な商慣習に照らして必要とされる注意をしたのであり、優良誤認表示に該当することを知らないことについて「相当の注意」を怠った者」ではないから、本件課徴金納付命令は違法であるというのが、日産の主張でした。

100

 景品表示法の課徴金については、同法8条1項但し書において、対象の不当表示が優良誤認表示であることに、当該事業者が「知らず、かつ、知らないことにつき相当の注意を怠った者でないと認められるとき・・・・は、その納付を命ずることはできない。」としています。不当表示に対する措置命令については、当該事業者の過失は不要とされているのですが、課徴金納付命令に関しては、このように「相当の注意を怠った者でないと認められる」場合には、対象とはならないことが規定されているのです。

 さて、本件の争点となった、「相当の注意」の主体の判断など、もう少し、裁決の中身について書こうと思うのですが、長くなるので、今回はここまで、ということで。

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