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2018年10月 3日 (水)

近畿大手百貨店の送料値上カルテル

 本日(10/3)、公正取引委員会は、近畿地区に店舗を持つ大手百貨店に対して、独占禁止法3条(不当な取引制限[カルテル行為]の禁止)に違反したとして排除措置命令及び課徴金納付命令を行いました。

  → 公正取引委員会発表資料 

 これは、阪急阪神百貨店(大阪市北区)、髙島屋(大阪市中央区)、近鉄百貨店(大阪市阿倍野区)、京阪百貨店(大阪府守口市)、そごう・西武(東京都千代田区)、大丸松坂屋百貨店(東京都江東区)の大手6社などが、各社の物流担当者が参加する会合の場で又は個別に,近畿地区の各店舗において顧客が支払う「優待ギフト送料」の額の引上げについて情報交換を行って、送料を一定額引き上げることを合意した、というものです。

 ※「優待ギフト送料」=中元・歳暮カタログの商品配送料金(全国一律)。

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                     ※公取委発表資料より

 課徴金納付命令の金額は、阪急阪神百貨店が6,758万円、髙島屋が5,876万円、近鉄百貨店が4,485万円、京阪百貨店が1,637万円、そごう・西武が641万円の合計1億9,397万円となっており、大丸松坂屋百貨店排除措置命令・課徴金納付命令の対象にはなっていません。

 課徴金は、カルテル・談合の実行期間中(最長3年間)の対象商品又は役務の売上額を基に、事業者の規模や業種ごとに定められた課徴金算定率を乗じて計算することになっています。
ただし、課徴金減免制度(リニエンシー)という、違反事実を自主申告した事業者には課徴金を減免する制度があります。

 これは、調査開始日前の最初の申請者については課徴金を免除し、調査開始日前の2番目の申請者は50%減額、3番目以降の申請者は30%減額となりますが、対象となるのは、調査開始日前と調査開始日以後とで合わせて最大5社(調査開始日以後は最大3社まで)に適用されることとなっています。
 今回は、大丸松坂屋百貨店が調査開始日前に最初に自主申告したために課徴金全額を免除され、調査開始日後に高島屋、近鉄、そごう・西武の3社が自主申告したために30%の減額を受け、それに遅れた阪急阪神、京阪の2社は課徴金減免制度の適用を受けられなかったということになっているようですね。

 今回の各社の事情はわかりませんが、かつて、光ケーブルのカルテルについて自主申告が遅れたため課徴金減免制度を受けられなかった住友電工の役員らに対して株主が課徴金と同額(約88億円)の損害賠償を会社に対して行うよう求めた株主代表訴訟が提起され、結局、訴訟上の和解で、役員らが会社に5億2000万円の解決金を支払うこととなったケースがありますので、カルテル、談合が行われていたことが発覚した場合には迅速に自主申告などの対応を検討・実行しなければ、役員は個人で極めて高額の賠償責任を負うリスクがあります。

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