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2018年2月14日 (水)

改正民法(債権法)と「催告後の債務承認」

 このブログを開設したのは2006年7月ですが、ろくに記事も書かずにいて、再発進したのが2007年1月からです。いつのまにか11年になりました。
 当初はネットでブログを読む人もそんなにおらず、政治的なことも含めて言いたい放題を書いてましたが、途中で、さすがにマズいと思い、あまりに問題ありそうな記事は削除しております(苦笑)

 さて、当初の2017年の3月から6月にかけて、「時効談義」として、番外編含めて11本の記事を書きました。もっぱら民事の消滅時効の話ですが、刑事の時効の話も混ざっています。

 御存じのように、民法(債権法)の大改正が昨年の国会で成立し、再来年2020年4月に施行されることとなっています。この改正民法では、消滅時効の部分も大きく改正されることとなりました。そうなると、この「時効談義」の内容も古くなってしまいます。もちろん、昔の記事は、内容が古くなったり、場合によっては、改正や新しい判例が出たりして、現時点では不正確ということは、他の場合でもありますし、いちいち全部修正することはできませんけども、この「時効談義」については、少しずつでも改正の点を解説していこうかと思っております(順不同に、のんびりと、です。)。

 で、その第1段です。


「催告後の債務承認と民法153条(時効談義:その9)」 (2007/5/23)について。

 詳しくは読んでいただくとして、要するに、現行民法153条により、債務の履行を請求(「督促」)しておれば、6ヶ月間は消滅時効期間が延びる形となるけれども、その間に、裁判等の手続をすることが必要となっているが、裁判等ではなくて、債務者の債務承認では駄目なのか、という問題について、条文の説明と大阪高裁の判決を紹介したものです。大阪高裁は、承認でもいいとし、最高裁も上告受理申立を不受理としました。

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 したがって、民法の規定の文言上はちょっと違う形になるわけですが、この点を今回の民法改正でどのように変わったかといいますと、結論的には、上記判決と同様に承認でもいい、ということになりました。

 なお、現行民法消滅時効の「中断」は、改正民法では、「完成猶予」「更新」というものに置き換わっていて、ここは大きな改正点ですが、これについては、また別の機会に書きます。

 まず、現行民法153条は、「催告は、6箇月以内に、裁判上の請求、支払督促の申立て、和解の申立て・・(中略)・・をしなければ、時効の中断の効力を生じない。」となっていて、この裁判上の請求などの列挙事由に債務承認が入っていなかったことから、上記の裁判のような争点が出てきたわけです。

 しかし、改正民法150条1項では、「催告があったときは、その時から6箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。」としているだけですので、この6箇月の間に、債務者による債務承認があれば、消滅時効期間は「更新」(現行民法の「中断」)されることになります(改正民法152条1項参照)。

 つまり、規定の明文上からも、この問題は解決されたことになったものですね。

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