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2018年1月の記事

2018年1月26日 (金)

オンラインゲームの「ガチャ」におけるアイテム出現確率に関する不当表示(消費者庁)

 つい先日、ミクシィがスマートフォンゲーム「モンスターストライク」で、また、ガンホー・オンライン・エンターテイメントもスマートフォンゲーム「パズル&ドラゴンズ」で「ガチャ」のアイテムごとの当選確率の表示を始めた、との報道がありました。この背景には、米アップル社が実施したルールの改定があると言われています。

 以前から、ガチャの確率については、表示すべきとの意見が出されていました。課金されているゲームにおいて、ガチャは射幸心をあおって高額の出費につながる問題もあり、また、ゲーム運営業者において恣意的に設定できるガチャの確率を表示しないまま、というのは、景品表示法的にも問題ではないか、というようなところです。

 そして、本日、オンラインゲームのガチャの出現確率の表示に関する不当表示事案が出ました。

 本日、消費者庁は、アワ・パーム・カンパニー・リミテッド(中華人民共和国)に対し、同社のオンラインゲーム 「THE KING OF FIGHTERS ’98 ULTIMATE MATCH Online」に係る表示につき、不当表示(有利誤認)であるとして、措置命令を出しました。

   → 消費者庁公表資料 (PDF)

 これは、上記ゲーム内で使用するキャラクター「クーラ」を提供する「クーラ限定ガチャ」において、ゲーム画面上、「クーラ」の画像とともに、「ガチャでピックアップの格闘家があたる」、「クーラ」、「出現確率:3%」、「購入」並びに「万能破片と格闘家確定」及び「10回購入」と記載していました。

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                           (消費者庁公表資料より)

 これにより、あたかも

  •    本件役務を1回ごとに取引する場合にあっては、本件役務の取引1回当たりの「クーラ」の出現確率が3パーセント
  •    
  • 本件役務を10回分一括して取引する場合にあっては、アイテム「万能破片」の出現に割り当てられる1回を除く9回における本件役務の取引1回当たりの「クーラ」の出現確率が3パーセント

であるかのように表示していましたが、実際には、   

  • 本件役務を1回ごとに取引する場合の本件役務の取引1回当たりの「クーラ」の出現確率は、0.333パーセント
  •    
  • 本件役務を10回分一括して取引する場合のアイテム「万能破片」の出現に割り当てられる1回を除く9回における本件役務の取引1回当たりの「クーラ」の出現確率は、9回のうち8回については0.333パーセント

ということです。  

 つまり、ガチャの確率を表示していたのですが、実際の確率は、表示の約1/9に過ぎなかったという事案です。

 これは、有利誤認とされて当然だと思いますし、確率表示をしないこと自体が有利誤認とされるケースも想定されるのではないかと思います。

【追記】(1/26)

 投稿して、1時間ほどしたら、こんな記事が飛び込んで来ました。

 → 「スクエニ「星のドラゴンクエスト」ガチャ不当表示で集団訴訟に
                1人で90万円以上課金したユーザーも」
 

 こちらは、確率表示がない場合ですかね。ちょっと調べてみて、後日ブログに書こうと思います。

2018年1月19日 (金)

「葛の花由来イソフラボン」機能性表示食品の販売業者9社に対する課徴金納付命令(消費者庁)

 当ブログ「「葛の花イソフラボン」を含む機能性表示食品に対する措置命令(不当表示)」(2017/11/7)でも書きました、昨年11月、景品表示法違反不当表示(優良誤認表示)に対して措置命令が出されていた葛の花イソフラボンの事案について、本日、消費者庁は、本日、販売事業者9社に対し、課徴金納付命令を行いました。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)

 9社は、株式会社オンライフ(東京都品川区 1167万円)、株式会社協和(東京都福生市 263万円)、株式会社ステップワールド(東京都渋谷区 4893万円)、株式会社テレビショッピング研究所(東京都大田区 689万円)、株式会社Nalelu(東京都江戸川区 775万円)、日本第一製薬株式会社(福岡市博多区 285万円)、株式会社ハーブ健康本舗(福岡市中央区 2073万円)、ピルボックスジャパン株式会社(東京都港区 351万円)株式会社やまちや(京都市下京区 592万円)です(カッコ内金額は課徴金額)。

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 措置命令の対象は16社でしたが、そのうち9社に課徴金納付命令が出されたことになります。他の7社が対象になっていない理由はわかりませんが、既に、ニッセンのように購入者に返金が行われている場合(自主返金による減免制度)や課徴金の売上要件(5000万円)に満たない業者というようなことかと思われます。(※【追記】現時点での共同通信、時事通信の記事では、7社は売上要件で外れた、としてますね。)

 課徴金納付命令の対象行為は、9社は自社サイトや新聞、TV広告、DMなどに、あたかも、対象商品を摂取するだけで、誰でも容易に、内臓脂肪(及び皮下脂肪)の減少による、外見上、身体の変化を認識できるまでの腹部の痩身効果が得られるかのように示す表示をしていたというものです。これらについて、消費者庁が、9社に対し、それぞれ当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、9社から資料が提出されたが、当該資料はいずれも、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められなかった、というものですね(不実証広告制度)。

2018年1月16日 (火)

web雑誌「国民生活」2018/1月号(国民生活センター)

 国民生活センターのweb情報誌「国民生活」の1月号がサイトにアップされています。

   → 「国民生活」(国民生活センター)

 今号の特集は、 「シェアリングエコノミーと消費生活」で、内容は以下の通りです(リンク先はPDF)。   

 その他の記事は以下の通りです。

 消費者問題アラカルト   

 新 インターネットと上手につき合う   

 賃貸住宅の基礎知識-入居から原状回復まで-   

 消費生活相談に役立つ社会心理学   

 海外ニュース   

  • 海外ニュース(2018年1月号)      
            
    • [イギリス]バイナリ-オプション詐欺
    •        
    • [香港]海外でレンタカーを利用する際の注意
    •        
    • [ドイツ]日本製の電子ピアノに高い評価
    •        
    • [オーストリア]バスマティ米(香り米)等のヒ素は基準値内
                    【執筆者】安藤 佳子、岸 葉子

 消費者教育実践事例集   

 明治時代の生活に学ぶ   

 新連載私たちと経済   

 苦情相談   

 暮らしの法律Q&A   

 暮らしの判例   

 誌上法学講座

2018年1月12日 (金)

「SPORTS AUTHORITY」運営会社に対する措置命令(有利誤認)

 2018年最初の措置命令が出ました。

 昨年末のAmazonに対する措置命令と同じく、不当な二重価格表示(有利誤認)に関するものです。

 本日、消費者庁は、スポーツ・アウトドア用品販売店「SPORTS AUTHORITY (スポーツ オーソリティ)」を運営する株式会社メガスポーツ(千葉市美浜区)に対し、同社の販売するスポーツ用品、アウトドア用品に関する価格表示が不当表示(有利誤認)に該当するとして、措置命令を行っています。

  → 消費者庁公表資料 (PDF)

  → メガスポーツwebサイト・ニュースリリース

 これは、同社が、全国の多くの各店舗におけるセール企画に関する新聞折込チラシの広告において、「当店平常価格」の50%OFFなどと記載して、記載された平常価格が、その店舗において平常販売している価格であり、実際の販売価格が平常価格に比べて安いかのように表示していましたが、平常価格と称する価格は、その店舗において最近相当長期間にわたって販売された実績のないものであった、というものです。

 「最近相当期間にわたって販売されていた価格」については、 「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」(価格表示ガイドライン・改定 平成28年4月1日消費者庁)第4の2(1)ア(ウ)では、次のように書かれています。

「最近相当期間にわたって販売されていた価格」か否かの判断基準

 比較対照価格が「最近相当期間にわたって販売されていた価格」に当たるか否かは、当該価格で販売されていた時期及び期間、対象となっている商品の一般的価格変動の状況、当該店舗における販売形態等を考慮しつつ、個々の事案ごとに検討されることとなるが、一般的には、二重価格表示を行う最近時(最近時については、セール開始時点からさかのぼる8週間について検討されるものとするが、当該商品が販売されていた期間が8週間未満の場合には、当該期間について検討されるものとする。)において、当該価格で販売されていた期間が当該商品が販売されていた期間の過半を占めているときには、「最近相当期間にわたって販売されていた価格」とみてよいものと考えられる。ただし、前記の要件を満たす場合であっても、当該価格で販売されていた期間が通算して2週間未満の場合、又は当該価格で販売された最後の日から2週間以上経過している場合においては、「最近相当期間にわたって販売されていた価格」とはいえないものと考えられる。

2018年1月11日 (木)

第5回「人材と競争政策に関する検討会」にて報告書案を討議

 芸能人やスポーツ選手などの契約関係について、昨年いくつか記事を書きました。

 → 「アイドルの恋愛禁止条項の効力についての判決(その2)」 (2017/1/7)

 → 「芸能プロダクションと芸能人との契約について公取委が調査との報道」
                           (2017/7/8)

 → 「芸能プロ契約問題と「人材と競争政策に関する検討会」(公取委)」
                           
(2017/7/13) 

 → 「ラグビー トップリーグの移籍制限 公正取引委員会が調査」との報道(独禁法)」 
                           
(2017/7/16)

 この公正取引委員会「人材と競争政策に関する検討会」の第5回の会議が、昨年末2017年12月27日に開催されており、その時の議事次第と議事要旨が、本日公開されました。

  → 公取委サイト

 しかし、この会議で配布され、討議されていたはずの報告書案は公開されていませんので、中身は全くわかりません。

 ただ、この会議の当日夜には、共同通信が、 「公取委、契約慣行の違法性を指摘 芸能人やスポーツ選手」というニュースを配信しており、一部新聞には記事として掲載されました。共同通信が、報告書案を入手したものと思われます。

 この報道によれば、「(公正取引委員会は)所属するタレントや選手に対する過度な移籍制限や、フリーランスに他の企業との取引制限を一方的に課すことは独禁法違反に当たるとの解釈を初めて示した。(中略)所属先に対して立場が弱く、人権上の問題も指摘されており、根強く残る不当な慣行に歯止めをかける狙いがある。」とし、また、労働契約の問題で独占禁止法違反になった例はないが、報告書案は法改正をしなくても適用対象にできると指摘している、としています。そして、2月の最終検討会で報告書を取りまとめ、来春までに報告書公表、とのことです。

続きを読む "第5回「人材と競争政策に関する検討会」にて報告書案を討議" »

2018年1月 4日 (木)

2017年の当ブログ記事アクセスランキング

あけましておめでとうございます。

       本年もよろしくお願い申し上げます。

 

 さて、昨年1年間、当ブログにアクセスいただいた数を調べてみました。

 記事の固有ページ別のベスト10は以下の通りです。

       (順位 記事タイトル アクセス数〔PV〕 日付 の順)

       
  1. 祭りくじと景品表示法 17,948 (2017年4月 5日)

  2. 「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品の危険性(国民生活センター)
            7,137  (2017年7月21日)
  3. ::::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉:::: 6,982 (トップページ)
  4.    
  5. アイドルの恋愛禁止条項の効力についての判決(その2)
            2,967 (2017年1月7日)
  6.    
  7. 控訴・上告期間と年末の判決 2,802 (2008年12月23日)
  8.    
  9. 拘留と科料(引き続き軽犯罪法) 2,395 (2009年3月27日)
  10.    
  11. 芸能プロダクションと芸能人との契約について公取委が調査との報道
            2,021 (2017年7月8日)
  12.    
  13. 『国際ジャーナルの取材受けました』という話
            1,942 (2007年4月9日)
  14.    
  15. 広告も消費者契約法上の「勧誘」に含まれるとの新判断(最高裁)
            1,879 (2017年1月24日)
  16.    
  17. ひとまず、「PPAP」商標登録出願騒動について
            1,596 (2017年1月26日)

ということになりました。

 なお、次点は、 「催涙スプレー携行と軽犯罪法(最高裁判決)」 (2009年3月26日)でした。

 3位のトップページを除くと、ベストテン中、5位、6位、8位以外は、2017年の記事ですね。早い時期の記事のほうが当然有利なんで、1月の記事が3本入ってます。その中で、ずっとコンスタントにアクセスいただいた「祭りくじ」がダントツの1位となっていますね。最近でもアクセス数が多いのですが、何ででしょうかね。

 10年程前の記事が3本入っているのも(次点も入れると4本)、面白いです。

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