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2017年10月の記事

2017年10月24日 (火)

ベネッセ個人情報流出事件 最高裁が差し戻し判決

 ベネッセの個人情報流出事件に関して、自分の個人情報が流出したとして、ベネッセに対し、損害賠償を求めた事件について、昨日(10/23)最高裁で判決がありました。

 判決内容は、請求を棄却した大阪高裁判決を取り消して、高裁に差し戻す、というものでした。
 最高裁は、 「原審は,上記のプライバシーの侵害による上告人の精神的損害の有無及びその程度等について十分に審理することなく,不快感等を超える損害の発生についての主張,立証がされていないということのみから直ちに上告人の請求を棄却すべきものとしたものである。そうすると,原審の判断には,不法行為における損害に関する法令の解釈適用を誤った結果,上記の点について審理を尽くさなかった違法があるといわざるを得ない。 」 としました。
 これは、不快感や不安を超える損害がなければ損害とならない、とした高裁の判断を誤り、として、損害について審理をやりなおすように命じたものです。

 → 判決文(裁判所サイト)

 従前、個人情報大量流出事件についての被害者らからの損害賠償請求の事件として有名なのは、次の3事件です。   
 これらの事件は、いずれも、個人情報保護法施行以前に起こった情報流出に関するものです。なお、個人情報保護法自体には、情報流出についての損害賠償責任などの民事的責任が定められた規定はありません。したがって、こういった場合、通常は、民法上の不法行為、もしくは債務不履行責任の問題になります。

 ◎宇治市住民基本台帳データ流出事件
    京都地裁 13.2.23.(慰謝料1万、弁護士費用5千円)
    大阪高裁 13.12.25.(控訴棄却)
    最高裁 14.7.11.(上告不受理)

 ◎TBC事件
    東京地裁 19.2.8.
      (慰謝料1万7千円(1名)、3万円(13名)、弁護士費用5千円)
    東京高裁 19.8.28.(控訴棄却)
 ◎ヤフーBB情報漏洩事件
    大阪地裁 18.5.19.(慰謝料5千円、弁護士費用1千円)
    大阪高裁 19.6.21.(地裁判決から既払500円を減額)
    最高裁 19.12.14.(双方からの、上告棄却 上告不受理)

 この内、最後のヤフーBB事件は、私も弁護団に所属していましたので、当ブログにも判決に関していくつかの記事を書いています。高裁判決の時の記事をリンクしておきます。そこから、いくつかの記事にリンクしてますので、興味のある方はお読みください。

   → 「ヤフーBB個人情報漏洩事件控訴審判決(大阪高裁)」 (2007/6/21)

2017年10月19日 (木)

病人向け特別用途食品の不当表示に対する措置命令(消費者庁)

 健康増進法で定められた特別用途食品の表示について、初めての景品表示法違反に基づく措置命令が出ました。

 特別用途食品というのは、乳児、幼児、妊産婦、病者などの発育、健康の保持・回復などに適するという特別の用途について表示するもので、特別用途食品として食品を販売するには、その表示について国の許可を受ける必要があります。

 本日、消費者庁は、キッセイ薬品工業(長野県松本市)の販売する特別用途食品「げんたそうめん」「げんたうどん」の包装表示について、不当表示(優良誤認表示)であるとして、措置命令を行っています。病人向けの低たんぱく質の特別用途食品不当表示です。

 これは、 「げんたそうめん」の包装において、栄養成分表示のたんぱく質量として、100グラム当たり「2.8g」と記載した上で、健康増進法に規定する特別用途表示の許可証票を記載するとともに、「消費者庁許可特別用途食品 病者用 低たんぱく質食品 腎不全患者用」、「げんたそうめんは、たんぱく質や電解質の制限を必要とする腎不全患者などに適しています」と記載して、当該商品が特別用途食品として消費者庁長官の許可の要件を満たしたものであるかのように表示していました。

 また、「げんたうどん」の包装において、栄養成分表示のたんぱく質量として、100グラム当たり「1.9g」と記載した上で、許可証票を記載するとともに、「消費者庁許可特別用途食品 病者用 低たんぱく質食品 腎不全患者用」、「げんたうどんは、たんぱく質や電解質の制限を必要とする腎不全患者などに適しています」と記載して当該商品が特別用途食品として消費者庁長官の許可の要件を満たしたものであるかのように表示していました。

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 しかし、実際には、「げんたそうめん」については、包装後の製品における栄養成分であるたんぱく質量の規格値の基準を満たすための品質検査の管理が行われておらず、37ロット中25ロットの商品において、規格値を0.1グラムないし0.4グラム上回っており、特別用途食品として消費者庁長官の許可の要件を満たしていないものでした。

 また、「げんたうどん」のほうも、規格値の基準を満たすための品質検査の管理が行われておらず、30ロット中12ロットの商品において、規格値を0.1グラムないし0.2グラム上回っており、特別用途食品として消費者庁長官の許可の要件を満たしていないものでした。

2017年10月11日 (水)

アディーレ法律事務所に対する懲戒処分(東京弁護士会)

 本日夕方、アディーレ法律事務所に対する東京弁護士会の懲戒処分のニュースが入ってきました。弁護士法人アディーレ法律事務所に業務停止2ヶ月、元代表の石丸弁護士に業務停止3ヶ月というものです。

  → 東京弁護士会会長声明 (公表文本文へのリンクもあります。)

 懲戒の対象となった行為は、昨年(平成28年)2月の消費者庁から出された景品表示法違反措置命令の対象行為(不当表示)です。

 これは、いわゆる有利誤認表示で、不当な二重価格表示に関するものです。

  → 消費者庁公表資料 (PDF)

 簡単に言うと、平成22年10月から平成27年8月までの約5年間にわたり、同事務所のwebサイトにおいて、事件の着手金を値引き、あるいは、無料とするキャンペーンを1ヶ月程度の期間限定と称して行っていたというものです。つまり、ずっと、値引きや無料であるのに、あたかも期間限定で、今ならお得、的な広告をしていたものです。

 したがって、同事務所が積極的に行っているテレビや電車内などの広告に対する懲戒ではありません。ツイッターなどを見ると、誤解している人も多いので念のため。ただし、業務停止期間中は、こういったテレビ広告などを含めた業務はできませんので、テレビCMの穴をどう埋めるのかな、と要らぬ心配もしております。

 なお、当ブログでは、景品表示法違反の消費者庁措置命令の事案は、ほとんど記事にしているのですが、上記のアディーレ法律事務所に対する措置命令の時は、ちょうどブログ更新を長らく怠っていた期間だったので、独立した記事は書いてませんでした。後で、他の事案の時に何度か言及をしていますけども。   

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