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2017年7月の記事

2017年7月24日 (月)

「祭りくじと景品表示法」にアクセスが激増しているので

 土曜の夜あたりから、今年の4月に書いた記事のアクセス数がとんでもなく急増しているので、なんでかな、と思っていたら、この記事の元ネタであるユーチューバーのヒカル氏が新たな動画をyoutubeに投稿したのがきっかけのようですね。

   → 当ブログ記事 「祭りくじと景品表示法」 (2017/4/5)

 今回投稿された動画は直接探せませんでしたが(消されたのかも知れません)、それについて、いろんな人がネット上でコメントされているので、だいたいの内容はわかります。いろいろなコメントの中に、私の上記ブログ記事を紹介してくださる人もいて、それでアクセスが増えたようです。

 ただ、気になったのは、私が書いたことについて、「弁護士が景品表示法違反にならないと言っている」というような紹介をしている人が結構多いみたいです。しかし、ちゃんと読んでもらえれば、追記までしてますので、わかると思うのですが、私は、「景品表示法の不当景品規制」には該当しない、と言っておりますが、後半に書いているように、「景品表示法上の不当表示規制(有利誤認表示)」には該当するおそれがあると言ってますので、トータルとしては、景品表示法に違反する可能性が高いよ、ということになります。

 当初の4月の時点で、結構、高額商品だから景表法違反だ、という投稿が見られたので、それは違うよ、ただし、高額かどうかと関係なく、商品が当たるように書いていて当たらないなら、不当表示にはなるよ、ということで書いた記事でした。

【追記】(7/24)

 ヒカル氏は、今回、景品表示法の景品の最高額規制違反ということを、警察に主張されたようですが、不当景品にせよ、不当表示にせよ、こういった違反行為については罰則はなく犯罪にはなりません。したがって、こういう主張では、警察は動けないことになります。やるならば、詐欺だろ、と言うべきですね。

 なお、景品表示法違反行為に対して、消費者庁措置命令(差止など)を行ったのに、それを守らなかった場合は、刑事罰の規定があります。

【追記】(7/24)

 そういえば、先日、ゲーム運営事業者のグリーに措置命令が出されたのも、公表されている景品の数を下回る数しか提供しなかったという問題に対して、不当景品規制ではなく、不当表示規制(有利誤認表示)の違反でしたね。
  → 「ガンホーとグリーに対する景表法の措置命令(消費者庁)」(7/19)

2017年7月21日 (金)

「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品の危険性(国民生活センター)

 今日(7/21)は、相模原市にある国民生活センターの商品テスト部門の見学という機会をいただいて行ってきました。メンバーは科学者、報道関係など、普段とは違うメンバーで、その後の懇親会を含めてとても刺激的でした。

 国民生活センターの商品テスト部門に関しては、最近、フジテレビの「特ダネ」や週刊プレイボーイで取り上げられているところで、なぜかトレンドなんでしょうか。

 実は、弁護士登録以来30年以上消費者問題に関わってきた私ですが、品川のほうは何度か行きましたが、相模原の国民生活センターはこれまで行ったことがなかったのでした。

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 長年燃やし続けられているウェンディ君に会えたり、水素水関連のお話をお聞きして大変面白かったのですが、意見交換会で大きな話題になったのが先日(7/13)国民生活センターが公表した「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品についてでした。

 これは、国民生活センターサイトで資料等が公表されています。

 → 美容を目的とした「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品-若い女性に危害が多発!安易な摂取は控えましょう- 

 よくある健康食品の問題は、効き目がなかったり、根拠がないのに効能効果を宣伝に使うとか、肝心の成分がほとんど入っていない、とかいうものですが、この「プエラリア・ミリフィカ」の健康食品については、女性ホルモンの成分が多く入っており、バストアップなどの売りに興味を持った若い女性たちが購入するようで、実際に摂取すると、生理が止まったりなどの害があるという健康被害につながるものということで、摂取を控えるように公表したようです。

 この「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品については、消費者庁が最近、景品表示法違反ということで措置命令を行っています。ただ、これは上記のような副作用の問題ではなく、バストアップ等の効能に関する不当表示を対象とした行政処分です。

→ 消費者庁公表資料 (PDF)

 本日のお話を聞いたところでは、厚生労働省薬機法(旧薬事法)の観点から乗り出すべき事案ではないのかな、と思ったところです。

2017年7月19日 (水)

ガンホーとグリーに対する景表法の措置命令(消費者庁)

 消費者庁は、本日、どちらもゲーム運営事業者であるガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(東京都千代田区)およびグリー株式会社(東京都港区)に対し、景品表示法に違反する不当表示であるとして措置命令を出しました。

 → 消費者庁公表資料 (PDF)   
   ・ ガンホーに対する景品表示法に基づく措置命令

   ・ グリーに対する景品表示法に基づく措置命令

 まず、ガンホーは、オンラインゲーム「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)「ディズニーマジックキングダムズ」に関して、優良誤認表示有利誤認表示があったというもので、どういう表示かというと、

 「パズドラ」に関しては、特別のモンスターを提供する「特別レアガチャ『魔法石10個!フェス限ヒロインガチャ』」において、あたかも、13のモンスター全部が「究極進化」の対象となるかのように示す表示をしていたが、実際にはモンスター2体だけを「究極進化」の対象とし、他の11体は「究極進化」ではなく「進化」という別の対象としていたというものです(優良誤認表示)。

 また、 「ディズニーマジックキングダムズ」に関しては、表示されるバナー広告において、あたかも、複数のアイテムをパックで購入する場合の提供価格は、別々に購入する場合の合計金額に比べて安いかのように表示していたが、実際には、別々に購入する場合の合計金額に比して安くはなかったというものです(有利誤認表示)。

 グリーについては、オンラインゲームでの抽選企画に関するもので、、携帯電話向けの自社ウェブサイトの「超豪華プレゼント!年末年始キャンペーン」という懸賞企画において、例えば、「スマートグラス MOVERIO 当選本数100本」と記載するなど、あたかも、その懸賞企画においてはそれぞれの景品類について、サイト上に記載された当選本数と同数の景品類が提供されるかのように表示していたが、実際には、サイト上の記載を下回る数の景品類の提供を行っていたというものです(有利誤認表示)。「GREEコイン」と称する仮想通貨を1,000枚使用するごとに抽せん券を1枚付与するという抽選企画のようですね。
 要するに、抽選の景品を、公表していた数より少ない数しか出さなかった、ということで、雑誌の懸賞企画でも過去に不当表示(有利誤認表示)とされた事案がありました。平成25年8月20日の秋田書店に対する措置命令、平成27年3月13日の竹書房に対する措置命令、平成27年12月8日のアイアに対する措置命令ですね。

 今回は、課徴金納付命令は出てませんが、どうなるでしょうね。

2017年7月18日 (火)

民法(債権法)の大改正と条文

 この前の第189回国会で債権法の大改正がなされました。平成29年6月2日(公布日)から起算して3年を超えない日に施行されることになっています(具体的には後日政令で指定。)。

 ただし、「債権法」という法律があるわけではなく、民法が定めている、総則、物権、債権、親族、相続の内の債権の個所を債権法と言っており、この部分の大改正ということなのですが、実際には、債権に関わる他の部分、総則、物権のところも結構改正部分があります。親族、相続については、直接の改正部分はほとんどありませんが、総則などの改正部分に関係するところもありますので、要注意です。

 この改正に関しては既に多くの本が出されており、また、これからもいろいろなものが出版されると思いますが、今回、知り合いの編集者を介してですが、ご恵贈いただいたのは、改正についての解説書ではなく、改正前後の条文を整理したもので、 「民法の全条文」(三省堂編集所 編) という本です。

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 ちらっと中身を見ますと、こんな感じです(時効の所ですが、ちょっと見にくいかな)。

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 改正後の民法全条文(親族、相続を含む)に、改正前(現行)の民法の条文が灰色地に印刷されており、改正前後の関係がよくわかります。国会で審議される「改正法案」というのは、改正後の全条文が整理されて並んでいるわけではなく、改正される部分だけが載っており、それを見ただけでは、専門家であってもとてもわかりにくいという形式になっていますので、こういった整理された条文が出されるのは、我々にとっても大変ありがたいことなのです。

 また、民法や今回の改正の大枠についてある程度理解をしている人にとっては、改正前後の条文が見やすく並んでおれば、これだけでも、かなり改正法の理解ができると思います。全部で200ページほどですし、持ち歩きにも良さそうですね。

2017年7月16日 (日)

「ラグビー トップリーグの移籍制限 公正取引委員会が調査」との報道(独禁法)

 先日ご紹介した「私の愛すべき依頼者たち」(野島梨恵弁護士著、LABO刊)が類書としては良く売れているようです。著者とは直接面識はないのですが、編集者さんが大変喜んでおられました。紹介した私もなんとなく嬉しいです(笑)


 さて、芸能人の芸能プロとの契約についてのNHKの報道に関連して、当ブログにて「芸能プロダクションと芸能人との契約について公取委が調査との報道」(7/8)と  「芸能プロ契約問題と「人材と競争政策に関する検討会」(公取委)」 (7/13)という2記事を投稿しましたが、昨日(7/15)は、またNHKが、「ラグビー トップリーグの移籍制限 公正取引委員会が調査」というニュースを流していました。
 ラグビーのトップリーグというのは、日本の実業団ラグビーの最高位のリーグで、サッカーでいえばJ1にあたるわけですが、ラグビーでは選手はプロとアマが混在しています。今回の報道は、トップリーグ規約に、旧所属チームの承諾がない場合にトップリーグのチームに移籍した選手は1年間公式試合に出場できない、とされている点が独占禁止法に違反しないか、などにつき、トップリーグを主催する日本ラグビー協会に聴き取り調査などを行う、というものです。トップリーグ規約93条(選手の移籍)ですね。( 「ジャパンラグビートップリーグ規約 5.選手」 余談ですが、ここの93条2項に、「会社更正」というのがありますが、正しくは「会社更生」ですね。)

 そして、こういった問題も先日紹介しました公取委競争政策研究センター「人材と競争政策に関する検討会」(座長 泉水文雄神戸大学教授)で検討される、ということで、芸能人の契約と同じ場で検討されることになりました。

 ただ、このラグビーの規約は、所属チームとラグビー選手の契約自体の問題ではなくて、トップリーグを主催する日本ラグビー協会が決定したトップリーグ全体についての規約ですので、事業者団体の行為に関する独占禁止法8条の問題ですね。

 (なので、ちょっとずれますが、)スポーツ選手と所属チームとの契約に関しては、プロ野球の契約関係で、従前、請負契約ではなくて雇用契約であり、労働契約については独占禁止法の適用はないから云々、という見解がとられていました(参考: 公取委事務総長定例会見記録 平成24年3月28日 同年4月4日 いずれも質疑応答を参照してください。)。しかし、そんなことはないだろうという意見も強く、例えば、今回の上記検討会の座長である泉水文雄教授のご見解植村幸也弁護士のご見解も同様です。ここらは、芸能人の契約問題とも関係してくるかもしれませんね。今回のトップリーグの問題についていえば、事業者団体が所属企業の従業員の雇用契約内容を制限するようなものですので、独占禁止法が適用されない、と解する必要は全くないと思います。

【追記】(7/18)

トップリーグのチェアマン談話が出されました。
http://www.top-league.jp/2017/07/18/news0718/

2017年7月14日 (金)

「打消し表示に関する実態調査報告書」の公表(消費者庁・景表法)

 本日、消費者庁は、 「打消し表示に関する実態調査報告書」を公表しています。

 「打消し表示」というのは、事業者が商品などの内容や取引条件について、消費者に訴求したい内容に関する、 いわゆる強調表示を広告宣伝したいわけですが、それが全てについて無条件に当てはまるものと消費者に受け止められるため、 仮に例外条件や制約などがあるときに、その例外や制約について記載された表示のことです。この打消し表示を事業者が分かりやすく適切に行わなければ、一般消費者に誤認されて、不当表示として景品表示法上問題となるおそれがあります。

 この打消し表示に関しては、当時景品表示法を所管していた公正取引委員会が、平成20年(2008年)6月に、「見にくい表示に関する実態調査報告書 ― 打消し表示の在り方を中心に―」という実態報告書を公表しています。

 → 公取委 「見にくい表示に関する実態調査について(概要)」 (2008/6/13)

 → 「見にくい表示に関する実態調査報告書 ― 打消し表示の在り方を中心に―」(本文) (PDF)

 これに関しては、当ブログでも取り上げていますし、その後、打消し表示について不当表示とされた事案も取り上げました。

 → 「「No.1表示」と「見にくい表示」の実態調査(公取委)」 (2008/6/13)

 → 「紳士服販売業者の「全品半額」広告と「打消し表示」(景表法)」 (2011/7/26)

 さて、今回公表された消費者庁の新しい実態調査報告書ですが、表示物を収集して、打消し表示の実態を調査するとともに、幅広い年代の消費者を対象としたアンケート調査などを行うことを通じて、景品表示法上の考え方を整理したものということです。

 → 消費者庁 「打消し表示に関する実態調査報告書 (概要)」 (2017/07/14)(PDF)

 → 消費者庁 「打消し表示に関する実態調査報告書」(本文) (2017/07/14)(PDF)

 報告書本文はかなり大部なもので、詳しくは読んでいただくということになりますが、内容的には、収集された表示物について、その打消し表示の実態と消費者の認識を分析し、問題となる表示方法に関する景品表示法上の考え方がまとめられています。

2017年7月13日 (木)

芸能プロ契約問題と「人材と競争政策に関する検討会」(公取委)

 先日、NHKの報道に関して、 「芸能プロダクションと芸能人との契約について公取委が調査との報道」 (2017/7/ 8)を書きましたが、今日は朝日新聞が関連記事を報じています。

 これは、芸能タレントやスポーツ選手、コンピュータープログラマーなど、特殊な技能を持つ人と企業などとの契約について、公正取引委員会が有識者会議を来月から開催し、早ければ今年度中に報告書を公表する、としているものです。

 おそらく、公正取引委員会競争政策研究センター(CPRC)が昨日(7/12)公表した 「「人材と競争政策に関する検討会」の開催について」「人材と競争政策に関する検討会」のことかと思われます。

 公表内容では、特に、芸能、スポーツなどに絞ってはいませんが、アメリカや欧州でのスポーツ選手の移籍問題や、昭和38年の我が国の映画会社の事案などに触れており、オブザーバーにスポーツ庁も入っていますので、芸能、スポーツ関係も視野に入れていることは間違いないようです。

 検討会のメンバーは以下の通りです。

   荒木 尚志 東京大学大学院法学政治学研究科教授
   大橋 弘
    東京大学大学院経済学研究科教授
              (
競争政策研究センター主任研究官)
   風神 佐知子
 中京大学経済学部准教授
   川井 圭司
 同志社大学政策学部教授
   神林 龍
   一橋大学経済研究所教授
座長 泉水 文雄
 神戸大学大学院法学研究科教授
   高橋 俊介
 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授
   多田 敏明
 日比谷総合法律事務所 弁護士
   土田 和博
 早稲田大学法学学術院教授
   中窪 裕也
 一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授
   中村 天江
      リクルートワークス研究所労働政策センター長
   和久井 理子
 大阪市立大学大学院法学研究科特任教授
              (
競争政策研究センター主任研究官)

(オブザーバー)
文部科学省(スポーツ庁) 厚生労働省 経済産業省
             [五十音順,敬称略,役職は平成29年7月12日現在]

 いつもいろいろとお世話になってます神戸大学の泉水文雄教授が座長となっておられますね。今後の検討状況を注目したいです。

【追記】(7/18)

 「人材と競争政策に関する検討会」について、公取委事務総長定例会見でも触れられていたようですので、追記しておきます。
 → 事務総長会見記録(平成29年7月12日) 

2017年7月11日 (火)

東京ガス(有利誤認表示)、東京ガス子会社2社(おとり広告)に対する景表法違反措置命令(消費者庁)

 前回の記事「芸能プロダクションと芸能人との契約について公取委が調査との報道」はたくさんのアクセスがあってびっくりしております。ジャニーズファンなどの関心が高いようですね。

 さて、本日、消費者庁は、東京瓦斯株式会社(東京都港区 「東京ガス」)と、その子会社である東京ガスライフバル文京株式会社(東京都文京区)、東京ガスイズミエナジー株式会社(東京都杉並区)(2社合わせて「子会社2社))に対して、それぞれが販売するガス機器に係る表示について、景品表示法に基づく措置命令を行いました。

  → 消費者庁公表資料 (PDF)

 東京ガスについてはガス機器の有利誤認表示、子会社2社についてはガス機器のおとり広告を行っていたことが理由です。

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 まず、東京ガスについては、ガス展のイベント案内のチラシに、「メーカー希望小売価格」と「ガス展特価」を記載して、対象のガス機器にはメーカー希望小売価格が設定され、子会社2社の販売価格が当該メーカー希望小売価格に比して安いかのように表示していたものですが、実際には、メーカーは、希望小売価格を設定しておらず、東京ガスが任意に希望小売価格を設定し、東京ガス及び子会社2社がこれを「メーカー希望小売価格」として比較対照価格に用いていた、というものです。不当な二重価格表示ですね。

 次に、子会社2社の「おとり広告」ですが、同じくガス展の案内チラシにおいて、上記の通り特価で販売するとしていた一部のガス機器について、実際には、ガス展で販売するための商品を準備しておらず、ガス展において全部について取引に応じることができないものであった、とされたものです。   
 告示「おとり広告に関する表示」の違反事例としては、昨年末のイズミヤなどの神戸牛に関する措置命令があり、当ブログでは触れており、「おとり広告」規制について詳しくはそちらをご覧下さい。

 → 「神戸牛のおとり広告に対する措置命令(消費者庁)」 (2016/12/21)

 なお、今回の措置命令についての消費者庁のプレスリリースには、措置命令の他に、「東京ガスによるおとり広告の再発防止策」という事項が加えられています。

 これは、当該「ガス展」が、東京ガスが企画の大枠を決定、推進するなどの実態にあるところから、今回、消費者庁が東京ガスが主体的に再発防止策を講じることが不可欠と判断して、東京ガスに対し、所要の取組を要請したところ、東京ガスから再発防止策の策定につき以下の報告があった、というものです。   

  1. 東京ガスの「東京ガスのガス展」の広告については、東京ガスが作成するチラシ雛形を活用する広告のみならず、「東京ガスのガス展」を開催する販売業者が独自に作成する広告についても、東京ガスが確認する。

  2. 東京ガスは、東京ガスが企画、推進するイベントに係るチラシに表示されている商品について、あらかじめ販売業者と販売数量について情報共有し、一定数をガス機器メーカーに発注及び確保するとともに、当該商品についてイベント開始時に東京ガスが保有し、欠品を無くすように販売業者ごとに販売枠を設定するなどの仕組みを構築する。

2017年7月 8日 (土)

芸能プロダクションと芸能人との契約について公取委が調査との報道

〔※【追記】続報を別記事で書きましたのでご覧下さい。「芸能プロ契約問題と「人材と競争政策に関する検討会」(公取委)」 (7/13)〕

 

 先日、AKB48のメンバーの突然の結婚宣言があった際には、当ブログの今年初めの記事「アイドルの恋愛禁止条項の効力についての判決(その2)」 (2017/1/7)への訪問が増えたという現象が起こりました。

 若干それとも関連するのですが、NHKが、昨日(7月7日) 「大手芸能事務所など不公正な契約ないか調査 公取委」というニュースを報じています。(注:ニュースのリンクは一定期間経過後、切られるかと思います。)   
また、同様の内容で、NHK「クローズアップ現代」 「芸能人が事務所をやめるとき ~“契約解除”トラブルの背景を追う~」を放送しています(2017年3月1日)。

 この調査開始の報道は、公正取引委員会からの正式発表ではなく、関係者からの取材で判明、とするものですが、このNHKの報道によれば、「芸能人の所属事務所からの独立や移籍をめぐってトラブルになるケースが相次いでいることから、公正取引委員会が大手芸能事務所などを対象に独立や移籍を一方的に制限するなど、独占禁止法に抵触するような不公正な契約が結ばれていないかどうか、調査を始めた」とのことです。

 この記事の中で、「業界団体の統一契約書」というのが出てきますが、これは音楽芸能プロダクションなどの業界団体「日本音楽事業者協会(音事協:JAME)」が作成している「専属芸術家統一契約書」という標準契約書のことですね。もちろん、事業者団体の作成するこういった標準契約書は、各プロダクションに対して強制力を持つものではなく、あくまでも「ひな形」だろうと思いますが、ネットで検索しても、音事協のサイトを含めて、統一契約書は見つかりませんでした(あればご教示下されば幸いです。)。

 NHKの報道によれば、この統一契約書では、事務所と芸能人の関係について一般的な雇用関係ではなく、「互いに対等独立の当事者どうしの業務提携」と位置づけており、契約期間満了の翌日から自動的に契約が延長されるとしていて、芸能人側が契約の更新を希望しない場合であっても、事務所側が期間の延長を求めることができるとしている、とのことですし、タレントが芸能活動を休業したり事務所との契約を解除したりする際には、「事前に書面によって事務所側の承諾を得なければならない」としていて、ほかの事務所に移籍するなどして芸能活動を再開しようとする際にも、一定の期間は前の事務所の承諾を得る必要があるとしているようです。

 今回は、こういった契約内容が、独占禁止法上問題とならないか、についての調査検討を公正取引委員会が始めた、ということですね。

 なお、この動きにも関連するのだと思いますが、公正取引委員会に置かれている競争政策研究センター(CPRC)では、今年3月に、内部向け研究の一環として、フリーライターの星野陽平氏の講演を開催しており、その際の資料「独占禁止法をめぐる芸能界の諸問題」 (PDF)がサイトにあげられています。これはSMAP事件など最近の芸能界で起きた事件、芸能界の歴史、芸能事務所のビジネスモデルなどを踏まえて、アメリカの状況との比較を行って、提言がなされています。(蛇足:文中、「レッツゴー三匹」とあるのは、正しくは「レツゴー三匹」です。)

 お隣の韓国でも、以前から芸能人の契約が「奴隷契約」などと呼ばれて問題視されていますが、そういった中で、韓国の公正取引委員会は、「大衆文化芸術家標準専属契約書」を作成しており、2011年には、青少年芸能人の人権を保護する内容への改定がなされています(中央日報日本語サイト)。    
 また、先日の報道では、韓国大手芸能事務所が、芸能プロダクションと「練習生」との間の不公正な契約慣行に関して、公正取引委員会による是正措置を受けて契約内容を修正した、と報じられています(朝鮮日報日本語サイト)。

 さらに、韓国では、「大衆文化芸術産業発展法」(2014年1月公布)が作られており、これによって、上記の標準契約の普及や、女性や未成年の芸能人の人権保護が図ろうとしています。   
 → 国立国会図書館立法情報「【韓国】 大衆文化芸術産業発展法の制定」海外立法情報課藤原夏人(PDF)

 さて、日本の公正取引委員会は今後どういった動きを見せるのでしょうか。

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