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2017年6月15日 (木)

自動車燃費不当表示事件についての課徴金納付命令(消費者庁)

 昨日(6月14日)、消費者庁は、三菱自動車工業株式会社と日産自動車株式会社に対して、景品表示法違反(優良誤認表示)によるく課徴金納付命令を行いました。

  → 消費者庁公表資料 (PDF)

 いわゆる燃費不正事件に関するものですが、今年1月27日に、両社に対して景品表示法に基づく措置命令、三菱に対して課徴金納付命令が出されていました。

  → 消費者庁公表資料 (2017/1/27 PDF)

 この1月の措置命令の対象は、三菱の普通自動車、小型自動車、軽自動車、日産の軽自動車でしたが、同時に出された課徴金納付命令(4億8507万円)では、三菱の普通自動車と小型自動車についてのみ対象となっていて、両社の軽自動車については外されていました。おそらく、後記の返金措置の報告を待っていたのだと思います。

 今回の課徴金の金額は、三菱に対しては、軽自動車8商品のカタログ、webサイトでの燃費表示を不当表示として453万円、日産に対しては、軽自動車6商品のカタログ、webサイトでの燃費表示を不当表示として317万円です。

 1月の三菱に対する課徴金とは金額がずいぶん違いますが、これは、三菱の普通自動車等の不当表示終了が平成28年8月と遅かったのに対し(課徴金対象期間開始は改正法施行の同年4月1日~)、今回の両社の軽自動車は、同年4月20日に終了しており、対象期間が20日間だけであったということもありますが、後記の通り、返金措置などに関し、景品表示法の規定に基づく減額がなされています。

 なお、不当表示行為に対する措置命令については、事業者の過失は必要ない、とされていますが、課徴金については、景品表示法8条1項但書において、当該事業者が当該課徴金対象行為をした期間を通じて、不当表示に該当することを知らず、かつ、知らないことにつき相当の注意を怠った者でないと認められる場合には、納付を命じることができないと規定しています。しかし、本件では、三菱については、「燃費性能について改ざん等の行為を行い、また、当該行為の防止等を図るための管理監督を十分に行っていない。」、日産については、「三菱自動車工業と共同して実施した燃料消費率に係る検証において(中略)燃費性能の根拠となる情報を十分に確認することなく」不当表示行為をしていた、ということで、両社とも、景品表示法8条1項但書には該当しないとされました。

 次に、景品表示法9条但書では、事業者が課徴金対象行為を消費者庁に報告したときは、半額を当該課徴金の額から減額するものとされており、今回は、両社ともに、これが適用されて、半額の減額がなされました。この但書では「その報告が、当該課徴金対象行為についての調査があつたことにより当該課徴金対象行為について課徴金納付命令があるべきことを予知してされたものであるときは、この限りでない。」とされていて、今回はこれには該当しないとされました。   
 しかし、前回の1月の三菱の普通自動車等に対する課徴金納付命令では、消費者庁への報告の事実は認められながらも、「当該報告をしたのは、消費者庁が三菱自動車工業に対して前記1の課徴金対象行為についての調査の開始を通知したときである平成28年5月27日又は同年8月31日午前より後である同日午後であった。よって、当該報告は、当該課徴金対象行為についての調査があったことにより当該課徴金対象行為について課徴金納付命令があるべきことを予知してされたものである。」として、この半額の減額は認められませんでした。

 また、景品表示法では、当該事業者が消費者に対する返金措置(消費者庁の認定が必要)をとった場合には、返金相当額を課徴金の額から減額するものと規定されており(景品表示法10条、11条)、本件では両社とも返金相当額を減額されています。その結果、算出された金額が、三菱が453万円、日産が317万円となった、ということになります。なお、前回の三菱に対する課徴金納付命令では返金措置はとられなかったようです。

 ところで、上記に挙げたような景品表示法の条文には、権限者などが「内閣総理大臣」となっているかと思いますが、同法33条において、これらの権限は消費者庁長官に委任されていますので、全て「消費者庁」と置き換えています。書籍などでも、だいたいそういう書き方になっているかと思います。

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