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2017年6月27日 (火)

スーパーが水素水販売の広告で「ガンに効く」。薬機法違反で書類送検。

 水素水が根拠もなくいろいろな効能があることをうたっていることが問題にされた事案については当ブログで何度も取り上げています。

 → 「水素水関連商品の不当表示に対する措置命令(消費者庁)」 (2017/3/ 3)

 → 「水素水商品に関する報告書(国民生活センター)」 (2016/12/15)

 → 「マルチ大手業者に対する業務停止命令(特定商取引法)と「水素水」の効能表示」 (2016/3/12)

 これらは、景品表示法特定商取引法の違反行為として問題とされているものでしたが、本日、水素水の効能効果の表示に関して、とうとう刑事事件となったことが報道されています。

 これは、首都圏を中心にスーパーを展開する「ジャパンミート」の営業店で、水素水を会社医薬品の承認を受けていない水素水を、「ガンや動脈硬化に効く」、「悪玉活性酸素を排出」などと医薬品のように広告を出して販売したなどとして、ジャパンミートと食品部長ら社員3人を薬機法違反として書類送検したというものです。つまり、水素水のメーカーの広告ではなく、流通段階のスーパーが消費者に販売するに際して、このような効能効果をうたったという事案です。

 報道によれば、3人はいずれも容疑を認め、このうち食品部長は、「売り上げを伸ばすため、違法な広告をしてしまった」などと供述しているということですが、ジャパンミート自社webサイトにて、「現在、当社では不適切な販売表示を防止するため、今一度各種会議での周知徹底を行うとともに、新たに販促物を作成する際に「薬機法」違反に該当しないかチェック手続きを構築し、本年1月6日より運用を開始し、再発の防止に努めております。当社は、今後とも関係当局の捜査に全面的に協力していくとともに、徹底した再発防止および、コンプライアンスに関する一層の管理・監督の強化を図って参ります。また同時に、今般の事態を極めて厳粛に受け止め、信頼回復に努めてまいります。」としています。

 「薬機法」とは、正式には、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」といい、薬機法とか、医薬品医療機器法とか、に略されますが、以前の「薬事法」が近年改正されて名称が変更したものです。

 この薬機法では、未承認医薬品について、効能効果、性能について広告してはいけないことになっています(68条)。何をもって「未承認医薬品」というのか、については検討が必要なわけで詳細は省きますが、本件のように「ガンに効く」とまで言ってしまうと未承認医薬品と解されると思います。そして、この広告禁止規定に違反すると、「2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」(85条)となっており、さらに、法人罰も定められています(90条)。今回は、この刑罰法規違反の容疑だと思われます。

 今回の件では、当然、景品表示法違反の不当表示(優良誤認表示)も問題になりますが、景品表示法上は不当表示行為そのものについて刑罰規定はありません。

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