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2016年12月の記事

2016年12月29日 (木)

今年を振り返る、のに替えて、当ブログを振り返る。

 今年もいよいよというところまで来ました。

 このブログも、更新回数が昔より減っておりますが、それでも、この記事で今年49本目で、なんとかほぼ週1本ペースとなりました。前は、平日は毎日のように更新していたのですが、数年前からSNSが普及して、そちらへの投稿で済ませてしまうようになって更新が激減していった感があります。一時は中断期間が長くなり、このまま終わるかな、と思ったりもしました。   
 しかし、最近は、またブログもSNSとの相乗効果で発信手段としての魅力はあるな、と感じ始めまして、来年はさらに気分を一新して発信していきたいと思っています。来年以降もお付き合いよろしくお願い申し上げます。

 このブログも、2006年から始まって、今年で10年を超えました。投稿記事も1433本(この記事含む。最初の頃の記事で削除したものは含まず。)。ブログは、時事的なニュースなどを取り上げることが多いので、投稿から時間を経た記事は当然ながら読まれなくなっていきますが、それでも、キーワード検索で、長い期間にわたってアクセスする人の多い記事、ベストセラー記事(?)みたいなのもあります。

 今年一年(1月1日から現時点まで)で、アクセスのあった記事ベストテンは、

  1 適格消費者団体によるジャニーズファミリークラブへの規約是正の申入 7,727
  2 
::::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉::::(トップページ) 6,051
  3
この機会に適格消費者団体による差止請求の説明でも 3,700
  4
『国際ジャーナルの取材受けました』という話 2,599
  5
控訴・上告期間と年末の判決 2,599
  6
拘留と科料(引き続き軽犯罪法) 1,608
  7
マルチ大手業者に対する業務停止命令(特定商取引法)と「水素水」の効能表示 1,569
  8
KIDS-CRICコピーライト・ワールド(おじゃる丸編) 1,008
  9
最高裁判所を徳島へ、という提言 961
 10
催告後の債務承認と民法153条(時効談義:その9) 827

となります。右側の数字が、今年の各記事へのアクセス回数(PV)です。

 1位のジャニーズ記事は、つい1ヶ月ほど前の記事ですが、Twitterで拡散されて、ジャニーズファンの皆さんと思われる方々が訪問してくださり、あっというまに当ブログの一日アクセス記録を塗り替えてしまったものですね。3位の記事も、これに関連して続けて書いたものです。

 8位のおじゃる丸は、なぜかこの「コピーライトワールド」を探す人が多いのです。実は、このおじゃる丸が使われたサイトは既になくなっているのですが、これを探して当ブログにたどり着かれるようです。なので、道案内的に、今年の2月に「おじゃる丸コピーライトワールド(CRIC)は今はないですよ、という告知」という記事を書いて、リンクさせておきました。

 4位、5位、6位、8位、10位は、2007~09年にかけての古い記事ですが、当ブログでのロングセラー記事です。

 4位は、その関連記事を含め、おそらくは、国際ジャーナルなどから取材の電話勧誘があった人が検索して訪問されるのだと思われます。同社にとっては目の上のタンコブ記事かと思います。下の3年間ランキングを見ると、これが当ブログの歴代トップの記事であることがおわかりいただけるかと思います。

 5位は12月とかゴールデンウィーク前になるとアクセスが毎年増える記事です。アクセスされるのが、弁護士か一般の人かはわかりませんけど。こういった季節物ベストセラー記事としては、年明けすぐから2月上旬にかけてアクセスが毎年急増するのが、 「「恵方巻」控訴審判決と巻寿司丸かぶりの風習の由来(大阪高裁)」 (2010年)と 「丸かぶり巻きずしの商標権についての判決(「招福巻」)」 (2008年)です。

 ついでに、過去3年間(2013年12月30日~2016年12月29日)のベストテンも出してみましたが、9位にキャリーバッグ判決が何故か顔を出していること以外は、上とあまり変わりませんね。こちらのほうは、面倒なのでリンクはしてませんがご了承ください。もっとブログ開設当初からの長期間の数字を出したかったのですが、ココログの側が数年前にアクセス解析のシステムを変えましたので、これが精一杯のようでした。

  1 ::::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉::::(トップページ) 17,516
  2 『国際ジャーナルの取材受けました』という話 11,266 
  3 控訴・上告期間と年末の判決 7,929
  4 適格消費者団体によるジャニーズファミリークラブへの規約是正の申入 7,727
  5 拘留と科料(引き続き軽犯罪) 4,843
  6 この機会に適格消費者団体による差止請求の説明でも 3,700
  7 KIDS-CRICコピーライト・ワールド(おじゃる丸編) 3,570
  8 ::::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉::::(学問・資格カテゴリー) 3,016
  9 キャリーバッグによる転倒事故の損害賠償判決(東京地判・平27.4.24.) 2,673
 10 催涙スプレー携行と軽犯罪法(最高裁判決) 2,648

2016年12月27日 (火)

コメダ喫茶店の外観等に酷似する店舗に対し使用差止の仮処分が東京地裁で認められた事案

 人気の飲食店チェーン「コメダ珈琲店」に外観や内装が酷似しているとして株式会社コメダ(名古屋市)が、株式会社ミノスケ(和歌山市)を相手取って、ミノスケによる和歌山市内の「マサキ珈琲中島本店」の営業は、関西地方におけるコメダ珈琲店の郊外型舗と酷似した店舗外装 、内構造及び店舗外装 、内構造等を用いて行われおり、不正競争防止法の定める不正競争行為に該当することを理由として、店舗外観などの使用差止を求めていた仮処分の申し立てについて、12月19日付で、東京地裁(嶋末和秀裁判長)が差止を命じる決定をした、とのことです。

 コメダは、不正競争防止法2条1項1号(周知表示)もしくは2号(著名表示)に該当するとして申し立てたようですが、今回の決定の報道の内容から見ると、裁判所は1号該当として決定を出したのだと思われます。

 なお、チェーン店の店舗外観が不正競争防止法上問題になった事件としては、フジオフーズの事案(「まいどおおきに食堂」事件)があげられます(大阪地裁平成19年7月3日判決大阪高裁平成19年12月4日判決)。

 → コメダホールディングス公表資料(PDF) (双方の外観写真も掲載されています。)

 さて、では、申し立てたのは名古屋コメダ、相手方は和歌山ミノスケ、そして似ていると主張された店舗も和歌山所在なのに、この差止の仮処分事件は、どうして東京地裁で審理、決定されたのでしょう。以下は、その点について推測を交えて書いておきます(間違いがあればご指摘ください。)。

 仮処分や仮差押といった民事保全事件の管轄は、本案の管轄裁判所又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する(民事保全法12条1項)、となっています。

 だとすると、通常の事件であれば、普通裁判籍(民訴4条1項)は、被告の本店所在地(住所)ですので、和歌山地裁となります。ただ、民訴5条にはその他の特別の裁判籍が規定されています。しかし、それだけだと、やはり和歌山地裁か、せいぜい名古屋地裁(義務履行地の裁判籍)しか無理そうです。

 さらに、不正競争防止法の不正競争行為に関する事件であるところから、民訴6条の2の適用がありますが、これを単純にみると、和歌山地裁に加えて大阪地裁が選択肢に入るだけですね。

 ここで行き詰まってはいけないので、コメダの上記公表資料をよく見ると、「コメダは、上記の申立と同時に、東京地方裁判所に、㈱ミノスケを相手取って、上記仮処分命令の申立と同様の差止及び損害賠償を求める本案訴訟を 訴訟を提起しており、現在もその審理が行われています。」とあります。

 つまり、差止請求だけだと、本案訴訟は東京地裁管轄にはならないはずなのですが、差止に損害賠償請求も本案訴訟では加えているために、損害賠償債権は「持参債務」として義務履行地が名古屋となり、それが民訴6条の2によって、東京地裁でも本案訴訟を提起することが可能になっているのだと思われます。この場合でも、本案訴訟の提起を後日にして、仮処分申立だけをする場合、裁判所は東京では駄目、というかもしれませんが、本件では上記の通り、同時に申し立てており、本案訴訟は東京地裁に適法に係属しますので、仮処分事件も東京地裁で審理することには何ら問題がない、ということになりますね。

2016年12月22日 (木)

不動産のおとり広告について

 昨日、投稿しました神戸牛のおとり広告に対して消費者庁から措置命令が出された件は、昨夜以降、今朝のワイドショーにまで結構大きく取り上げられました。

 ツイッターなどを見ると、この報道を見て、不動産のほうがひどい、という意見が多く見られます。
 確かに不動産の売買や賃貸に関しての「おとり広告」はずっと以前から問題が指摘されているところです。ただ、不動産の取引に関しては、今回の「おとり広告に関する表示」告示からは除外されており、別の告示「不動産のおとり広告に関する表示」が適用されることになります。

 なお、各地の不動産公正取引協議会が策定している公正競争規約におとり広告に関する規定があり、同協議会に加盟している事業者については、景品表示法に優先して、この公正競争規約が適用されることになります。

 また、先月下旬には、国土交通省が、全国宅地建物取引業協会連合会など業界5団体宛てに、おとり広告禁止に関して注意喚起を促す通知を出すなど、ネットなどでの悪質なおとり広告の排除に乗り出していますね。

 なお、不動産のおとり広告に関する景品表示法違反表示の措置命令としては、2008年6月にエイブルに対して出されており、当ブログでも取り上げています。

→ 「賃貸住宅の広告の不当表示」(2008.6.18.)

→ 公正取引委員会(当時)の措置命令(PDF) 

 この記事の【追記】にも少し触れていますが、エイブルは公正取引協議会に加盟していなかったため(現在はわかりませんが)、公正競争規約ではなく景品表示法が適用されて措置命令を受けたようです。

2016年12月21日 (水)

神戸牛のおとり広告に対する措置命令(消費者庁)

 本日、消費者庁は、イズミヤ株式会社(大阪市西成区)及び株式会社牛肉商但馬屋(姫路市)に対し、景品表示法に基づく措置命令を行っています。

 両社の神戸牛に係る表示について、新聞折り込みチラシに「土 13日限り」、「和牛専門店 但馬屋」、「八尾店・広陵店は『兵庫産神戸牛・佐賀産和牛』」、「神戸玉津店は『兵庫産神戸牛・神戸ワインビーフ』」、「今ついている本体価格よりレジにて3割引」と記載したり、Webサイトに同様の表示をするなどして、あたかも、対象商品を当該日に販売するかのように表示していました。 

  → 消費者庁公表資料(PDF)

 しかし、実際には各店で、販売するための神戸牛の仕入れは行っておらず、対象商品の全部について取引に応じることができないものだった、というものです。 

 景品表示法で規制される不当表示行為は、優良誤認表示(5条1号)、有利誤認表示(5条2号)の他に、「商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの」(5条3号)というのがあって、これに基づいて「おとり広告に関する表示」(平成5年公正取引委員会告示第17号)が出されています。
 この告示では、事業者が顧客誘引の手段として「取引の申出に係る商品又は役務について、取引を行うための準備がなされていない場合その他実際には取引に応じることができない場合のその商品又は役務についての表示」を行うことが不当表示行為とされており、本件では、これに該当するとされたものです。

 おとり広告に対する措置命令は、そんなに多くはありませんが、最近のものでは中古車販売業者が、中古車情報誌において、情報掲載日より前に売れた中古車8台の情報を掲載していたことについて、措置命令が出されています(平成27年5月1日措置命令)。

 なお、この景品表示法5条3号に基づく指定告示としては、現在、

①無果汁の清涼飲料水等についての表示      
②商品の原産国に関する不当な表示       
③消費者信用の融資費用に関する不当な表示       
④不動産のおとり広告に関する表示       
⑤おとり広告に関する表示       
⑥有料老人ホームに関する不当な表示

の6つが出されています。 

2016年12月15日 (木)

水素水商品に関する報告書(国民生活センター)

 本日、国民生活センターから、報告書「容器入り及び生成器で作る、飲む「水素水」-「水素水」には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々です-」が公表されています。
 → 広 報 資 料
 → 報告書全文(PDF)

  国民生活センターが、飲用水として販売されている水素水10銘柄と、飲用の水素水を作るという水素水生成器9銘柄の計19銘柄について、表示・広告、溶存水素濃度を調べ、事業者へのアンケート調査の結果も取りまとめて、公表したものです。
 水素水の表示の問題については、当ブログでも取り上げています。興味のある方は、こちらもご覧下さい。
 → 「マルチ大手業者に対する業務停止命令(特定商取引法)と「水素水」の効能表示」(2016.3.12)

 報告書の内容については上記リンク先を見ていただきたいですが、溶存水素濃度のテスト結果として、

「開封時の溶存水素濃度を測定したところ、容器入りのパッケージの溶存水素濃度表示に、充填時や出荷時と記載のあった5銘柄のうち3銘柄で、表示値より測定値の方が低い濃度でした。また、パッケージに表示のない3銘柄のうち、ペットボトルの2銘柄では溶存水素(水素ガス)は検出されませんでした。 」

「開封時に溶存水素が検出された容器入り8銘柄を、未開封のまま20℃で1カ月間保管したところ、全ての銘柄で溶存水素濃度がやや低下していました。」 

「開封時に溶存水素が検出された容器入り8銘柄を、開封後に蓋(ふた)を閉めて放置した場合には、溶存水素濃度が5時間後には30~60%程度に、24時間後には10%程度に低下しました。」

「生成器の取扱説明書等には、水質等により値が変わる旨の記載もありましたが、取扱説明書等に溶存水素濃度の表示のあった銘柄で、表示値よりも測定値の方が低くなったものがありました。」   

「生成器で作った水をコップに移し替えると、1時間後に溶存水素濃度が約50~60%に低下しました。」

とのことです。 

 また、 効能効果等に関する表示・広告については、

「販売元等のホームページや直販サイトには、容器入りは10銘柄中8銘柄で、生成器は9銘柄中7銘柄で、水素や水素水に期待されている効能効果に関する記載がありました。中には、「様々な病気の原因といわれる悪玉活性酸素を無害化する」など健康保持増進効果等と受け取れる記載があり、医薬品医療機器等法や健康増進法や景品表示法に抵触するおそれがありました。」 

「販売元のホームページや直販サイトには、商品について、容器入りの3銘柄、生成器の2銘柄で、「アトピーに 痒(かゆ)い部分に水素水をつけて下さい」など健康保持増進効果等と受け取れる記載があり、医薬品医療機器等法や健康増進法や景品表示法に抵触するおそれがありました。また、1銘柄の商品のパッケージにも、同様の記載がありました。」

とされています。 

 事業者に対するアンケート調査もされているのですが、「飲用により期待できる効果を尋ねたところ、15社(3社は無回答)では、「水分補給」が最も多い回答でした。」というのが面白かったですね。

 報告書の最後には、消費者へのアドバイス、事業者への要望と並んで、行政への要望が書かれており、消費者庁表示対策課厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課に対して、 

「販売元等のホームページや直販サイトには、容器入り水素水の10銘柄中5銘柄で、水素水生成器の9銘柄中7銘柄で、「様々な病気の原因といわれる悪玉活性酸素を無害化する」、「アトピーに痒い部分に水素水をつけて下さい。」など健康保持増進効果等があると受け取れる記載がありました。また、水素水生成器の1銘柄の商品のパッケージにも、同様の記載がありました。これらは、医薬品 医療機器等法や健康増進法、景品表示法に抵触するおそれがありますので、事業者に対し、表示の改善を指導するよう要望します。」

とされており、今後消費者庁および厚生労働省が何らかの指導や行政処分を行う可能性がありますね。注目したいと思います。

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