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2016年1月 4日 (月)

マイナンバー制度の違憲差止訴訟

 いよいよ、マイナンバー(個人番号)制度の本格実施が始まりました。 

 正月の新聞でも、マイナンバーに関するさまざまな記事が出ていましたが、まだまだ混乱は続いていますね。本格実施となって、これから、いろいろと実務的な問題点が浮かび上がってくるだろうと思います。 

 マイナンバー制度の導入にはこれまでから批判的な意見も多く、昨年12月1日に東京、大阪など各地で、この制度が憲法に違反するなどの理由で、制度を中止(差止)することなどを求める訴訟が一斉提起されました(別の日に提訴の地域もありましたが)。 

 当ブログの昨年最後の記事でも、雑誌「消費者情報」新年号のマイナンバー特集を紹介しました。その表紙の人、坂本団弁護士も大阪訴訟の代理人のお一人です(団長?)。 

 マイナンバー違憲訴訟の訴状は、東京地裁に提訴されたものが、「共通番号いらないネット」のサイトに掲載されています。 

マイナンバー違憲訴訟訴状(東京) 

 なお、私は大阪の訴状も拝見しましたが、当然ながら原告は異なる以外、主張の中身は全く同じです。以下、簡単にまとめておきます。 

 マイナンバー制度の危険性としては、まず、その本質的危険性として漏洩の危険性、名寄せ・突合の危険性、成りすましの危険性をあげ、さらに、マイナンバー制度の利用拡大による近い将来における危険性の増大、および、その他、性同一障害者、ペンネームの使用者、ストーカー被害者等の危険性安全対策の不十分性をあげています。 

 そして、原告らの権利・利益の侵害の内容としては、プライバシー権、人格自律権の侵害(憲法第13条で保障されたプライバシー権、原告らの同意なき収集・利用等による侵害、漏洩による直接侵害の危険性、プライバシー権侵害だけに止まらない人格権自律権等の侵害、性同一性障害者らの人格権侵害)が存在するとし、マイナンバー制度には、制度創設の必要性もなく、費用対効果も著しくバランスを失している、としています。 

 このようなことから、マイナンバー制度による権利侵害の危険性は極めて高く、これを除去、予防するには、原告らのマイナンバーの収集・保管・利用・提供を差し止めるべきであり、既に保存している原告らのマイナンバーを削除する必要がある、とし、それに加えて、原告1人当たり11万円の慰謝料等の支払を求めているものです。 

 このような違憲訴訟は、本件にかかわらず、なかなか困難なものではありますが、今後、マイナンバー制度の利用が拡がるにつれて、上記のような危険性が現実化し、被害も拡がっていくような事態になれば、考え直さなければならなくなるかもしれませんね。

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