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2015年12月25日 (金)

平成27年版犯罪白書から少年犯罪件数を見てみた。

 法務省サイトに、平成27年版犯罪白書がアップされています。 

    → 平成27年版犯罪白書 

 この中には、犯罪についてのいろいろな統計資料がありますので、関心のある方はじっくり読んでいただければと思います。   
 また、平成27年版の特集は、「性犯罪者の実態と再犯防止」ですが、強制わいせつや強姦などの犯罪件数の推移や再犯率など興味深い資料となっています。 

 今回の白書のはしがき冒頭には次の通り書かれています。 

「我が国の犯罪情勢は,刑法犯の認知件数が平成14年に戦後最多を記録した後,国民と政府が一体となって治安の回復に取り組むなどした結果,刑法犯の認知件数は大きく減少するなど,一定の改善傾向が見られるが,凶悪な殺傷事件の発生が後を絶たないほか,特殊詐欺やサイバー犯罪,危険ドラッグに係る犯罪の発生等,依然として予断を許さない状況にある。犯罪者の動向について見ると,平成26年における一般刑法犯の検挙人員は戦後最少を記録し,初犯者や初入者の人員が減少傾向にある一方で,検挙人員に占める再犯者の比率や入所受刑者に占める再入者の比率は上昇し続けている。」 

 このように、最近の刑法犯の数は戦後最低となってきているわけですが、一方で、マスコミの報道などを通じて、最近は凶悪化したとか、急増しているとか、と思われている少年犯罪の部分を見てみましょう。 

 少年による刑法犯の検挙人員(触法少年の補導人員を含む。以下同。)の推移には、昭和26年の16万6,433人をピークとする第一の波、39年の23万8,830人をピークとする第二の波、58年の31万7,438人をピークとする第三の波という三つの大きな波が見られ、59年以降は平成7年まで減少傾向にあり、その後、若干の増減を経て、16年から毎年減少していて、26年は戦後最少の7万9,499人(前年比12.1%減)となっています。人口比についても、16年から毎年低下し、26年は、678.4(前年比85.4pt低下)となり、最も人口比の高かった昭和56年(1,721.7)の半分以下となっています。 

 つまり、事件報道から受け取られる印象とは異なり、少年犯罪の件数についても、これまで減少してきており、平成26年は戦後最小の件数となり、昭和26年の半分以下、昭和58年の約4分の1となっています。これは一般刑法犯のみならず、特別刑法犯(薬物、銃刀、軽犯罪等)や交通犯罪も同様の減少傾向にあります。 

 したがって、少年犯罪が最近急増しているとの印象は、統計的にも全く誤った認識であり、おそらく、日本の歴史上、少年犯罪が最も少ない時代となっているのではないかとも思われます。

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