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2015年12月29日 (火)

都道府県初の景品表示法に基づく措置命令(埼玉県)

今年も残るところ後3日となりました。私の事務所は、公式には昨日で仕事納めになっていますが、私自身は本日も来客との打合せを含めて仕事モードです。


  さて、埼玉県は、12月25日付で、中古自動車販売業者株式会社ローランインターナショナル(埼玉県比企郡ときがわ町)に対し、景品表示法に基づく措置命令を出しました。    

 事案は、同社の販売する中古自動車(計61台)に修復歴があるのに、中古車情報においては、修復歴がない旨との表示(優良誤認表示)をしていたというものです。 

    → 埼玉県サイトの公表ページ 

 この埼玉県による措置命令は全国初の都道府県が行う措置命令となります。 

 昨年6月の景品表示法改正(施行昨年12月)以前は、都道府県は措置命令を出す権限はなく、調査権限と「指示」という行政指導の権限しかありませんでしたが、改正により、都道府県も措置命令を出すことができるようになっていたものです。正確にいうと、景品表示法12条11項により、消費者庁の権限の一部を政令により都道府県知事にさせることができるとされていて、この規定による政令において、合理的資料提出要求権限(景品表示法4条2項)や措置命令権限(景品表示法6条)などが都道府県で行えるようになったものです。 

 この改正は、偽装メニューが社会問題化する中で、行政の監視指導体制を強化する目的のものです。しかし、現実には、昨年12月1日の施行後の1年間、全くこの権限発動は行われてきませんでした。改正前の「指示」についても、さほど多くが行われていたわけではありませんが、最近でみると、平成20年度21件、平成21年度26件、平成22年度36件、平成23年度22件、平成24年度29件、平成25年度64件とそれなりには出されていました。しかし、中途で改正された平成26年度(改正施行前の11末まで)は、わずかに3件で、施行後の措置命令は、平成27年度を含め、上記事案に至るまで0件となっていたのです。これでは監視指導体制の強化という改正目的の逆の結果となっています。 

 しかも、都道府県のみならず、本体の消費者庁による措置命令も、先日の当ブログ記事「消費者庁は景品表示法への課徴金導入でお忙しい?」(平成27年10月25日付)でも指摘しましたように、平成27年度は平成26年度の30件からみて急減しており、このブログ記事の後で消費者庁が4件の措置命令は出しているものの、それを含めて本日まででわずかに6件となっています。9ヶ月で6件ということは年度換算すると12件ですから、昨年度の半分以下のペースですね。 

 いよいよ来年4月1日からの課徴金制度導入(こちらは、昨年11月改正によるもの)を控えているわけですが、逆に消費者庁や都道府県が萎縮することなく、不当表示等に対して権限を発動していただくことを願っています。

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