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2015年10月25日 (日)

消費者庁は景品表示法への課徴金導入でお忙しい?

 昨年11月に成立した景品表示法改正、不当表示事案に対して課徴金制度を導入する重要なものですが、まだ施行日は決定されていないようです。   
もっとも、公布日(平成26年11月27日)から1年6月以内とされていますので、遅くとも来年5月中には施行されることとなります。 

 この課徴金の金額算定等に関する政令案について意見募集(パブリックコメント)が消費者庁から出されました。期限は11月18日です。 

  → 景表法改正法施行に伴う政令案に関する意見募集 

 おそらく、この課徴金制度の導入に向けて、消費者庁表示対策課は大変忙しくされているものと思います。関係の皆さんのご苦労は充分に想像できます・・・・・にしても、ここのところの景品表示法の執行状況を見てみると、驚きました。 

  → 景品表示法に基づく法的措置件数の推移及び措置事件の概要の公表(平成27年9月30日現在)(PDF) 

 景品表示法に基づく法的措置件数のうち国(平成21年8月まで公正取引委員会、同年9月以降消費者庁)による件数の推移をみると、 

 ※それぞれ年度(4月から3月まで)です。 

   平成18年  32件      
   平成19年  56件      
   平成20年  52件      
   平成21年  12件(途中で公取委→消費者庁)      
   平成22年  20件      
   平成23年  28件      
   平成24年  37件      
   平成25年  45件      
   平成26年  30件      
   平成27年   2件(4~9月までの6ヶ月間)
 

 公取委から消費者庁に移管された平成21年9月以降、消費者庁の立ち上げのためのバタバタのせいか、パタッと執行が止まり、件数が激減してしまったのが、ようやく公取委時代の水準に戻って来ていました。 

 ところが、今年度に入ってから、5月に優良誤認表示について2件の措置命令(ダイエット食品と中古車)が出されたのみで、その後、5ヶ月間にわたって、1つも措置命令が出されていません。都道府県による執行もゼロで、平成26年度(指示3件)を含めて激減してます。 

 不当表示事案の発生が激減したのが原因であれば喜ばしいことですが、おそらくそんなことはないでしょう。 

 課徴金導入に向けての準備で、法執行どころじゃない、というふうに見えるのですが、いかがでしょうか。なんだか規制を強化するための改正のたびに、法執行件数が減るというのは皮肉です。 

 課徴金の導入に関しても、これによって措置命令・課徴金納付命令に対する事業者側の不服申立が激増する可能性が高く、裁判所で争われることになるため、消費者庁の法執行が萎縮する傾向になることが心配なのですが、くれぐれもそうならないようにお願いします。 

 独占禁止法の課徴金についても、公取委の裁量性導入の話が最近出てきているようです。不当表示事案でも、課徴金について消費者庁の裁量を認める制度のほうが事案に応じて柔軟に執行できるので、私はいいと思うのですが、これは、また別の機会に。

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