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2013年1月28日 (月)

井村屋「あずきバー」商標権判決 

(少し加筆・補正しました。 1/29 PM0:00)

 報道されていますが、アイスキャンデーの井村屋「あずきバー」の商標権についての判決が出ました。裁判所サイトにも掲載されましたので、ざっと読みました。

 この裁判は、あの井村屋が,「あずきバー」の商標登録出願に対して、特許庁が同請求は成り立たないとしたことにつき、その審決には取消事由があると主張して、取消しを求めたというものです。

 これについて、知的財産高裁が、特許庁の判断を覆したものです。

 特許庁が、この商標登録を認めなかった理由は、
①本願商標を指定商品のうち「あずきを原材料とする棒状のアイス菓子」に使用しても、その商品の品質,原材料又は形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法3条1項3号に該当する、②本願商標が、その指定商品について使用された結果、需要者が原告の業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものとは認められないから、同条2項の要件を具備しない、③本願商品を「あずきを原材料とする棒状のアイス菓子」以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある商標であるから、同法4条1項16号に該当する、
というものでした。

 商標法3条1項は、商標登録の要件として各号記載の商標は登録できないものとしていて、上記の3号は、その商品の産地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状などを普通に用いられる方法で表示するようなものを挙げています。

 商標法3条2項は、1項の3~5号に該当しても、使用をされた結果、誰の業務に係る商品等であることを認識できるようになっているものについては、商標登録できる、として、1項の例外を規定しています。

 商標法4条1項は、商標登録できない商標を列挙しており、上記の16号は、「商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標」を挙げています。

 まぁ、「あずき」と「バー」を繋げただけの商品名について、商標権という独占権を与えるべきかどうかということになるわけですね。

 今回の知的財産高裁の判決でも、「品質,原材料又は形状を普通に用いられる方法で表示したものというほかない」として商標法3条1項3号該当性については肯定しました。
 そのうえで、「遅くとも本件審決の時点において,我が国の菓子の取引者,需要者の間で原告の製造・販売に係る商品として高い知名度を獲得しているものと認められ,これに伴い,本件商品の商品名を標準文字で表す「あずきバー」との商標(本願商標)は,「あずきを加味してなる菓子」(指定商品)に使用された結果,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものと認められる。」として、商標法3条2項の商標にあたるとして、特許庁の判断は誤りであるとしたのです。
 また、商品の品質の誤認を生じるおそれのあるものではないといして、商標法4条1項16号には該当しないといました。

 ここで、知的財産高裁が、特許庁の判断を覆して、井村屋側の主張が認めらた大きな理由は、

「・・・本件商品の販売実績及び宣伝広告実績並びにこれらを通じて得られた知名度によれば,本件商品の商品名を標準文字で表す「あずきバー」との商標(本願商標)は,本件商品の販売開始当時以来,原告の製造・販売に係る本件商品を意味するものとして取引者,需要者の間で用いられる取引書類等で全国的に使用されてきたことが容易に推認され,本件審決当時でも,本件商品を意味するものとして価格表や取引書類等で現に広く使用されている。」

との認定から来るものだと思います。

 この判決は、これまでの井村屋の広告実績などを踏まえたものですので、「あずきバー」という名前だけの問題ではありません。

 したがって、では「だいずバー」でも認められるだろうという単純な問題ではありませんので、素人判断はお気を付けください。

 もう少し、法律的な解説は、既に川井弁護士がブログに書かれておりますので、そちらを参照下さい。
 → 弁護士川井信之のビジネス・ロー・ノート

 

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