フォト

weathernews

ツイッターでつぶやく

無料ブログはココログ

« 2012年12月 | トップページ | 2013年2月 »

2013年1月の記事

2013年1月28日 (月)

井村屋「あずきバー」商標権判決 

(少し加筆・補正しました。 1/29 PM0:00)

 報道されていますが、アイスキャンデーの井村屋「あずきバー」の商標権についての判決が出ました。裁判所サイトにも掲載されましたので、ざっと読みました。

 この裁判は、あの井村屋が,「あずきバー」の商標登録出願に対して、特許庁が同請求は成り立たないとしたことにつき、その審決には取消事由があると主張して、取消しを求めたというものです。

 これについて、知的財産高裁が、特許庁の判断を覆したものです。

 特許庁が、この商標登録を認めなかった理由は、
①本願商標を指定商品のうち「あずきを原材料とする棒状のアイス菓子」に使用しても、その商品の品質,原材料又は形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法3条1項3号に該当する、②本願商標が、その指定商品について使用された結果、需要者が原告の業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものとは認められないから、同条2項の要件を具備しない、③本願商品を「あずきを原材料とする棒状のアイス菓子」以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある商標であるから、同法4条1項16号に該当する、
というものでした。

 商標法3条1項は、商標登録の要件として各号記載の商標は登録できないものとしていて、上記の3号は、その商品の産地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状などを普通に用いられる方法で表示するようなものを挙げています。

 商標法3条2項は、1項の3~5号に該当しても、使用をされた結果、誰の業務に係る商品等であることを認識できるようになっているものについては、商標登録できる、として、1項の例外を規定しています。

 商標法4条1項は、商標登録できない商標を列挙しており、上記の16号は、「商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標」を挙げています。

 まぁ、「あずき」と「バー」を繋げただけの商品名について、商標権という独占権を与えるべきかどうかということになるわけですね。

 今回の知的財産高裁の判決でも、「品質,原材料又は形状を普通に用いられる方法で表示したものというほかない」として商標法3条1項3号該当性については肯定しました。
 そのうえで、「遅くとも本件審決の時点において,我が国の菓子の取引者,需要者の間で原告の製造・販売に係る商品として高い知名度を獲得しているものと認められ,これに伴い,本件商品の商品名を標準文字で表す「あずきバー」との商標(本願商標)は,「あずきを加味してなる菓子」(指定商品)に使用された結果,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものと認められる。」として、商標法3条2項の商標にあたるとして、特許庁の判断は誤りであるとしたのです。
 また、商品の品質の誤認を生じるおそれのあるものではないといして、商標法4条1項16号には該当しないといました。

 ここで、知的財産高裁が、特許庁の判断を覆して、井村屋側の主張が認めらた大きな理由は、

「・・・本件商品の販売実績及び宣伝広告実績並びにこれらを通じて得られた知名度によれば,本件商品の商品名を標準文字で表す「あずきバー」との商標(本願商標)は,本件商品の販売開始当時以来,原告の製造・販売に係る本件商品を意味するものとして取引者,需要者の間で用いられる取引書類等で全国的に使用されてきたことが容易に推認され,本件審決当時でも,本件商品を意味するものとして価格表や取引書類等で現に広く使用されている。」

との認定から来るものだと思います。

 この判決は、これまでの井村屋の広告実績などを踏まえたものですので、「あずきバー」という名前だけの問題ではありません。

 したがって、では「だいずバー」でも認められるだろうという単純な問題ではありませんので、素人判断はお気を付けください。

 もう少し、法律的な解説は、既に川井弁護士がブログに書かれておりますので、そちらを参照下さい。
 → 弁護士川井信之のビジネス・ロー・ノート

 

2013年1月11日 (金)

【速報】医薬品ネット販売規制違法訴訟上告審判決(最高裁)

 前記事で書きました医薬品ネット販売に関する判決(原告 ケンコーコム、ウェルネット)について、さきほど最高裁サイトに判決が掲載されました。

 → 上告審判決(PDF)

 結論は、国側の上告を棄却するもので、特に、反対意見や補足意見等は付されていません。

  (追記:ネット上を見ていると、判決についてマスコミ各社が「全面解禁」
      などと表現するせいか、医薬品のネット販売が完全に自由化された
      みたいに捉えている人がいるように思えるのですが、もちろん、医
      薬品販売業者でないと取り扱えないことには変わりません。誰でも
      自由にネットで売れるというような話ではないですので、ご注意く
      ださい。)

 判決は、薬事法の改正状況や省令の作成状況などを踏まえたうえで、

「そこで検討するに,上記事実関係等によれば,新薬事法成立の前後を通じてインターネットを通じた郵便等販売に対する需要は現実に相当程度存在していた上,郵便等販売を広範に制限することに反対する意見は一般の消費者のみならず専門家・有識者等の間にも少なからず見られ,また,政府部内においてすら,一般用医薬品の販売又は授与の方法として安全面で郵便等販売が対面販売より劣るとの知見は確立されておらず,薬剤師が配置されていない事実に直接起因する一般用医薬品の副作用等による事故も報告されていないとの認識を前提に,消費者の利便性の見地からも,一般用医薬品の販売又は授与の方法を店舗における対面によるものに限定すべき理由には乏しいとの趣旨の見解が根強く存在していたものといえる。」

「しかも,憲法22条1項による保障は,狭義における職業選択の自由のみならず職業活動の自由の保障をも包含しているものと解されるところ(最高裁昭和43年(行ツ)第120号同50年4月30日大法廷判決・民集29巻4号572頁参照),旧薬事法の下では違法とされていなかった郵便等販売に対する新たな規制は,郵便等販売をその事業の柱としてきた者の職業活動の自由を相当程度制約するものであることが明らかである。これらの事情の下で,厚生労働大臣が制定した郵便等販売を規制する新施行規則の規定が,これを定める根拠となる新薬事法の趣旨に適合するもの(行政手続法38条1項)であり,その委任の範囲を逸脱したものではないというためには,立法過程における議論をもしんしゃくした上で,新薬事法36条の5及び36条の6を始めとする新薬事法中の諸規定を見て,そこから,郵便等販売を規制する内容の省令の制定を委任する授権の趣旨が,上記規制の範囲や程度等に応じて明確に読み取れることを要するものというべきである。」

「しかるところ,新施行規則による規制は,前記2(1)のとおり一般用医薬品の過半を占める第一類医薬品及び第二類医薬品に係る郵便等販売を一律に禁止する内容のものである。これに対し,新薬事法36条の5及び36条の6は,いずれもその文理上は郵便等販売の規制並びに店舗における販売,授与及び情報提供を対面で行うことを義務付けていないことはもとより,その必要性等について明示的に触れているわけでもなく,医薬品に係る販売又は授与の方法等の制限について定める新薬事法37条1項も,郵便等販売が違法とされていなかったことの明らかな旧薬事法当時から実質的に改正されていない。また,新薬事法の他の規定中にも,店舗販売業者による一般用医薬品の販売又は授与やその際の情報提供の方法を原則として店舗における対面によるものに限るべきであるとか,郵便等販売を規制すべきであるとの趣旨を明確に示すものは存在しない。なお,検討部会における議論及びその成果である検討部会報告書並びにこれらを踏まえた新薬事法に係る法案の国会審議等において,郵便等販売の安全性に懐疑的な意見が多く出されたのは上記事実関係等のとおりであるが,それにもかかわらず郵便等販売に対する新薬事法の立場は上記のように不分明であり,その理由が立法過程での議論を含む上記事実関係等からも全くうかがわれないことからすれば,そもそも国会が新薬事法を可決するに際して第一類医薬品及び第二類医薬品に係る郵便等販売を禁止すべきであるとの意思を有していたとはいい難い。そうすると,新薬事法の授権の趣旨が,第一類医薬品及び第二類医薬品に係る郵便等販売を一律に禁止する旨の省令の制定までをも委任するものとして,上記規制の範囲や程度等に応じて明確であると解するのは困難であるというべきである。」

「したがって,新施行規則のうち,店舗販売業者に対し,一般用医薬品のうち第一類医薬品及び第二類医薬品について,① 当該店舗において対面で販売させ又は授与させなければならない(159条の14第1項,2項本文)ものとし,② 当該店舗内の情報提供を行う場所において情報の提供を対面により行わせなければならない(159条の15第1項1号,159条の17第1号,2号)ものとし,③郵便等販売をしてはならない(142条,15条の4第1項1号)ものとした各規定は,いずれも上記各医薬品に係る郵便等販売を一律に禁止することとなる限度において,新薬事法の趣旨に適合するものではなく,新薬事法の委任の範囲を逸脱した違法なものとして無効というべきである。」

「以上によれば,新施行規則の上記各規定にかかわらず第一類医薬品及び第二類医薬品に係る郵便等販売をすることができる権利ないし地位を有することの確認を求める被上告人らの請求を認容した原審の判断は,結論において是認することができる」

としています。

 判決は、立法状況から考えて、薬事法は一律に第一類、第二類医薬品についての通信販売を禁止すべきとまでは考えていない、と判断している点が注目されますね。これを踏まえると、政府が薬事法改正するとしても、一律禁止はいかがなものか、という抑止力にはなりそうに思えますね。

医薬品ネット販売規制違法訴訟の上告審判決(最高裁)

 ケンコーコムウェルネットの2社が、医薬品のネット販売を規制する薬事法の省令は違法であるとして、国を被告として、販売権利の確認を求める訴えを起こしていた訴訟の最高裁判決が先程言い渡されました。

 判決は、省令による規制を無効とした控訴審判決を支持して、上告を認めなかったものです。

 もっとも、最高裁第2小法廷はこの上告審において口頭弁論を開かずに判決期日を指定していたため、民事訴訟法上、国側の上告を認めないことはわかっていましたので、結論的には予想どおりです。

 この事件の東京高等裁判所の控訴審判決については、当ブログでも取り上げていますので、これまでの状況はそちらをご覧下さい。1審の東京地裁は原告2社側の請求を認めなかったのですが、控訴審において東京高裁は、薬事法にネット販売の禁止が明示されず、薬事法がネット販売一律禁止まで省令に委ねていないと判断して、省令による規制を違法としました。

 → 「医薬品ネット販売規制行政訴訟で原告側主張を認める逆転判決(東京高裁)」(12/4/26)

 判決の詳細がまだわかりませんので、それを見てからでないと最高裁の判断内容についてコメントできませんが、公表後、別記事で書きたいと思います。

 しかし、上告を認めなかった理由が控訴審判決での理由のままだとすると、上記ブログ記事(4/27追記部分)でも指摘したように、ネット販売規制自体が違法や違憲とされたわけではありませんので、その判断理由を前提とする限りは、省令での規制ではなく、薬事法自体を国会で改正して禁止、規制の規定を盛り込めば、規制方法としては問題がないとする考え方も可能になりそうです。

 現に、判決前の今朝のサンケイの報道によれば、政府は今回の判決に対応するため、ネット販売規制のための薬事法改正の方針を固めた、とのことです。この場合は、医薬品のネット販売の可否について国会で審議がされることになります。

 医薬品のネット販売がどのように国民の健康に影響するのか、仮にそういった安全面についての問題があるとして、全面禁止が妥当なのか、安全面を考慮した必要限度の規制をしたうえでネット販売自体は認めるのか、引き続き注視すべき問題ですね。

【追記】 最高裁サイトに判決文が掲載されましたので、追加記事を書きました。

  → 【速報】医薬品ネット販売規制違法訴訟上告審判決(最高裁)

2013年1月 9日 (水)

「インターネット上の取引と『カード合わせ』に関するQ&A」(消費者庁)

 特に関西では、ということかもしれませんが、明日が十日戎ということで、今日から3日間、「えべっさん」詣りが賑わいます。私の事務所のすぐ近くにも堀川戎があり、今日夕方ちょっと寄ってきました。今日は「宵戎」です。

 おみくじを引いたら「大吉」でした。皆さんの商売繁盛をお祈りします。


 さて、消費者庁が本日、「インターネット上の取引と「カード合わせ」に関するQ&A」を公表しています。

 → 消費者庁「インターネット上の取引と「カード合わせ」に関するQ&A」(PDF)

 これは、昨年春、ソーシャルゲームのガチャ問題の内、「コンプガチャ」について、景品表示法上の景品規制の「カード合わせ」に該当し違法であるとされましたが、その問題を整理してまとめたQ&Aです。「コンプガチャ」がなぜ違法とされたのかについては、おそらく専門家以外の人はあまり理解されていないと思われますので、興味のある方はご参照ください。

 そして、今回のQ&Aでは、違法とされた「コンプガチャ」についての考え方だけではなく、それ以外の形態のアイテム獲得等の仕組みについての景品表示法上の考え方も結構書かれています。主にQ12以降でしょうか。今回の公表は、私にとっては、その点について結構書かれているのが参考になりそうです。

2013年1月 4日 (金)

「写り込み」規定に関する文化庁解説(著作権法改正)

 私の事務所の正式営業は週明けの7日からなのですが、私自身は今日から事務所に出て仕事をしておりました。ついでに事務所近くの大阪天満宮に寄って来ました。今日も大勢の参拝客がおられました。


 さて、昨年6月に成立した著作権法改正について、違法ダウンロードの刑罰化に関しては昨年10月1日から施行されているなどしていますが、ほとんどの規定に関しては、今年元日から施行されています。

 → 文化庁解説資料「平成24年通常国会 著作権法改正について」

 今回施行された改正のうち、一般の方に広く関係するのは、「写り込み」に関するものかと思います。これについては、改正法の国会審議中にも当ブログで話題にしました。

 → 「いわゆる「写り込み」などに関する著作権法改正法案公表」(12/3/19)

 写真やビデオの撮影の際に背景に別の著作物(例えば、キャラクター)が写り込んでしまったり、その写り込んだ写真等を自分のブログに掲載するといったことがありますが、こういった他人の著作物の利用については、著作権侵害として民事的にも刑事的にも責任が問われるリスクがありました。自分のブログに貼るだけにしても、ネットで公開するわけですから、「私的複製」として許容される範囲には入りません。

 今回の改正は、当該著作物に係る撮影等(「写真の撮影,録音又は録画」です。)の対象(本来の被写体ですね)から分離することが困難であるため付随して対象となってしまう他の著作物(これを「付随対象著作物」と呼んでいます。)は、当該創作に伴って複製又は翻案することが侵害行為に当たらないことを明確にしたものです。

 この「写り込み」等の規定について、文化庁から解説資料が公表されています。

 → 文化庁解説資料「いわゆる「写り込み」等に係る規定の整備について」

 これは、関連する著作権法の規定(30条の2,30条の3,30条の4,47条の9)について具体的な内容を明示するなどしたものです。
 カメラマンや映像制作者、出版社などプロは勿論ですが、一般の方でも、ホームページやブログに自分で撮影した写真を使うなどする人は一度見ておかれてもよいかもしれませんね。

 なお、違法ダウンロード刑罰化に関しては、下記当ブログ記事、および、そこからのリンクをご覧下さい。

 → 「違法ダウンロード行為の刑罰化へ(著作権法)」(12/6/20)

2013年1月 1日 (火)

新年の御挨拶

謹 賀 新 年

 新年あけましておめでとうございます。

 例年ならば大晦日の飲み過ぎの影響でなかなかできない元旦のランニングができました。8キロ程ですが。

 写真は、自宅から2キロほど離れたところにある葛上神社で、いつものランニングコース上にあるのですが、今回走り初めの途中で、初めてお参りしたものです。

 本年も何とぞ宜しくお願い申し上げます。

« 2012年12月 | トップページ | 2013年2月 »