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2012年5月の記事

2012年5月31日 (木)

「平成23年度における下請法等の運用状況及び企業間取引の公正化への取組」(公取委)

 今日は、午後から、公正取引委員会の大阪の事務所(正式には近畿中国四国事務所です。)に行ってきました。実際に公取委を訪れるのは久しぶりで、以前は公取委の入っている合同庁舎の1階はロビー風だったのに、今は警備が厳しくなって用のない人は入れなくなってます。

 公取委訪問は、ある事案について下請法など違反行為があるという申告のためで、申告書などを提出して、担当の方2名に内容の説明を少しして帰ってきました。

 この下請法(下請代金支払遅延等防止法)に関しては、昨日、公取委が、「平成23年度における下請法等の運用状況及び企業間取引の公正化への取組」を公表しています。

 → 公取委サイト 報道発表資料(PDF)

 これによれば、平成23年度の勧告件数は平成16年改正法施行以降では最多の18件となっています。
 勧告の対象となった違反行為類型の内訳は、下請代金の減額が18件、返品及び不当な経済上の利益の提供要請が各3件、受領拒否及び有償支給原材料等の対価の早期決済が各1件です(重複有り)。

 また、勧告にまでは至らない指導件数は過去最多の4,326件。

 勧告や指導が行われた不当減額事件において、親事業者が下請事業者に返還した減額分は、下請事業者6,391名に対して、総額17億1417万円という金額になっています。平成22年度が総額10億3145万円、平成21年度が4億8116万円ですから、平成23年度は総額ベースではかなり多額の返還がなされたという結果になっています。

 下請法については、公取委中小企業庁のサイトに説明や相談窓口が紹介されています。インターネットでの申告窓口もあります。また、中小企業庁の委託で(財)全国中小企業取引振興協会による「下請かけこみ寺」という事業もあります(先日からフリーダイヤルの窓口ができたようですね。)。

 → 公正取引委員会 下請法ページ

 → 中小企業庁 経営サポート「取引・官公需支援」

 → (財)全国中小企業取引振興協会「下請かけこみ寺」

2012年5月28日 (月)

明治学院大学法科大学院が学生募集を停止

 週刊ダイヤモンド(6/2号)「ネットの罠」という特集を組んでおり、「無料ゲームの落とし穴」「狙われる個人情報」「スマホ時代の最新護身術」という3部構成で、最近のソーシャルゲームやスマホ無料アプリの問題を取り扱っています。最近の状況を把握するにはいいですね。

 → 週刊 ダイヤモンド 2012年 6/2号 [雑誌]

 この雑誌をパラパラと見ている最中に、明治学院大学の法科大学院(ロースクール)が学生の新規募集を停止することを決めたとのニュースが飛び込んできました。
 募集停止となったのは、これで、姫路独協大大宮法科大学院大に続いて3校目になります(但し、大宮は桐蔭横浜大と統合)。

 明治学院大学からは、今回の募集停止の理由が公表されています。

 → 「法科大学院の学生募集停止について」

 直接の理由は、入学者数の減少のようですが、そこにあげられている教授会からの発表資料(PDF)が苦渋の決断を伝えていますね。文部科学省の法科大学院施策、特に適性試験成績の重視について、批判的なコメントとなっています。

 明治学院大学の法科大学院は、全国の法科大学院の中で、合格率が特に低かったわけではないこともあり、他の法科大学院の関係者にも波紋を呼んでいるのではないかと思われます。

2012年5月26日 (土)

amazonの上に楽天のバナーを貼った理由

 今朝の日経に、楽天などのインターネット関連の大手企業が海外拠点から電子書籍や広告を配信することによって、消費税負担をなくすという記事がありました。

 消費税分安くできることで、消費者にもメリットがあるかもしれませんが、その分だけ日本の国としては税収が減るわけで、単純に喜べる話ではありません。この「課税の空洞化」が進むことの問題については、解説記事を日経の三宅伸吾編集委員が経済面に書かれており、政府としても消費地課税を打ち出すべきとされています。

 こういった電子書籍などに限らず、インターネット利用の取引は、税務当局から捕捉されにくいという問題は以前から指摘されていました。消費税のみならず、所得税法人税も同じくです。商品やサービスが、デジタルコンテンツになり、ネットで配信されるようになるとますます問題は大きくなりそうですね。

 冒頭の記事では、楽天など日本企業が米アマゾンに対抗して海外へ、となっていますが、そのアマゾンは、一応、日本法人は存在するものの、日本の消費者が書籍などの商品をアマゾンから購入した場合、売り主はアメリカのアマゾン社であり、その利益についての法人税は、日本には支払われない形となっています。つまり、我々が商品を購入した代金からの法人税は日本の収入にはならないようです。
 このアマゾンの問題については批判も多く、日本に法人税を払わないアマゾンからは買わない、という人も多いようです。私も、このブログの右側にはアマゾンのバナーリンクをしており、ブログで本を紹介するときもアマゾンのリンクを貼っていますので、ちょっと悩んでいます。お気づきの方もおられるかと思いますが、少し前から、アマゾンの上に、楽天ブックスのバナーリンクを貼っているのは、そのあたりの悩みの現れです(本当の話・・・苦笑)。

2012年5月25日 (金)

生活保護のニュースを見ながら、ちょっとだけ

 ちょっとだけです。

 今朝から話題になっている生活保護に関する話題。

 渦中の河本さんに対しても、また、それを追及した片山さんなどの議員さんに対しても、特にネット上では、それぞれを批判して溜飲をさげているような感じがいたします。

 この問題は、そういった「誰が」という個人の問題ではなく、生活保護制度についての幅広い、かつ、困難な問題を表面に出したとは思います。単純な問題でないと思います。他人事ではなく、我々国民がどういうふうに高齢者や経済的困窮者を支えるかという問題です。

 河本さんは、これから、もっと精進してみんなを楽しく笑わせていただいたらいいし、国会議員はもっと突っ込んで生活保護などの政策を全体的に見てもらえばいい。でも、それを支えて、ちゃんとした考えを出さないといけない責任があるのは、我々一般市民、選挙民なのを無責任に忘れてはいけないですね。

2012年5月22日 (火)

ソーシャルゲーム問題~不当表示視点からの検討~

 またソーシャルゲームのコンプガチャ規制問題との関連の話に戻ります。

 日経サイトで、「続・行き過ぎたソーシャルゲーム 依然残る『射幸心』-「ガチャ依存」か「脱ガチャ」か 健全化への分水嶺」という記事(井上理記者)を読みました。
 「コンプガチャ」の禁止により一段落ついたかに見える今回の問題ですが、それ以後について鋭く切り込んでいる良い記事であると思います。

 今回は、昔に問題となって禁止対象とされていた「カード合わせ」規制が、「コンプガチャ」に合致したため、ある意味「ラッキー」な部分があったともいえるわけですが、もし、「カード合わせ」規制がなかったらどうか、それは許されるのか、という点も考えなければなりません。もちろん、その場合でも、以前のカード合わせ問題の時と同様に新たに景品規制の対象とするということも1つの方法であったかもしれません。

 ただ、以前の、菓子に入っていたカードとは、そもそも別の問題であるように思います。現在の問題状況で「コンプガチャ」だけを規制することの妥当性も考える必要があります。上の日経記事は、そのあたりの実態も紹介しています。

 私は、この問題については、景品表示法での規制に限っていうならば、景品規制ではなく、本来は不当表示での規制が必要なのではないかと最近は考えています。まだ、詳しく検討できていませんが、コンプガチャを含めてガチャの場合には、確率表示などが本来必要な場合があるのではないか、それを不表示にしておれば、それ自体が不当表示には該当しないか、という点の検討がありうると思います。特に、一般のユーザーが期待する確率より相当程度低い確率でしか欲するアイテムを得られないというような状況があるとすれば、不表示や間違った表示は優良誤認に該当しないでしょうか(換金性を意識すれば、有利誤認もあるかな。)。

 上の日経記事には、「確率変動の疑念」が紹介されています。カードの組み合わせが完成に近づくと、必要なカードが出る確率が低くなるようになっているなどの可能性について言及しています。このような行為は、景品表示法を離れて、刑事的にも民事的にも大問題だと思いますので(この点は今回は触れませんが)、当然、大手事業者はそのような行為は否定しているとのことですが、仮に現在そのような事業者がいないとしても、ネットのゲームでは、悪質な事業者がそのような操作をすることは容易であり、そのような行為についての規制は現段階でも検討すべきであろうと思います。

 記事中には、そのような行為も何が問題なのか、という開発会社の声も紹介されていますが、競馬などのギャンブルであれ、投資であれ、勝敗、損得は当然予定されているとはいえ、運営事業者側は客に対して公正である必要はあります。勝敗を管理することによって、客に不当に損をさせて自分が儲けるということは許されません。ここは、パチンコやパチスロでも、カジノや丁半博打でも、基本的には同じことだと思うのですが。競馬で八百長は許されないし、商品先物取引や証券取引などでの業者による「客殺し」行為も許されないのは当然で、これは客側の自己責任とは別の問題です。

 今の所、私としては、ソーシャルゲーム(に限らないと思うのですが)でのガチャなどについては、上で述べたように、優良誤認での一般的な規制も可能ではあると思いますが、ただ、実際には運用上困難なところもあろうかと思いますので、この際、景品表示法4条1項3号の具体的な表示指定をしてしまえないかと思っています。また、公正競争規約(11条)による自主規制ということも考えられますね(この場合はアウトサイダーには直接及ばないですが)。

 中途半端なことをごちゃごちゃと書いてきましたが、パブコメの意見をまとめるための雑感ですので、ご容赦ください。


【追記】(5/23)

 読売も、確率操作、調整について、こんな記事を出していましたね。

 なお、本文のを含め、新聞記事リンクは後日切れると思いますので、ご注意ください。

 → 読売新聞(5月14日)
   「コンプガチャ、カギはネトゲ廃人・搾り取り加減」

平成24年度司法試験終了、試験問題公表(法務省)

 今日は、もう一つ連投します。

 本年度の司法試験が、この日曜日に終わりました。受験生の皆さん、お疲れ様でした。

 今年は、5月16,17,19,20日の4日間で行われました。現在の司法試験では、この4日間の最初3日間に論文式試験があり、最後の1日に短答式(択一式)試験が行われます。
 そして、短答式試験の結果で足切りが行われ、これに合格した者だけが論文式試験の採点をしてもらえるというシステムですね。私たちの世代とはかなり違う方式になっています。

 試験問題は既に法務省サイトで公表されています。司法試験には無関係という方も一度見ていただくと面白いかもしれません。

 → 法務省サイト 「平成24年度司法試験問題」

【追 記】(5/22)

 短答式試験の成績発表は、6月7日(木)、最終の合格発表は9月11日(火)となっています。

 また、昨年度までの新旧司法試験の併行実施はなくなっています。

「サクラサイト」被害撲滅キャンペーン(国民生活センター)

 話題を変えます。もっとも、たぶん、次はまた戻ると思いますが(苦笑)

 国民生活センターが、「詐欺的“サクラサイト商法”被害撲滅キャンペーン」というのを始めています。

 → 「詐欺的“サクラサイト商法”被害撲滅キャンペーン」

 この「サクラサイト商法」というのは、国民生活センターによれば、「サイト業者に雇われた“サクラ”が異性、芸能人、社長、弁護士、占い師などのキャラクターになりすまして、消費者のさまざまな気持ちを利用し、サイトに誘導し、メール交換等の有料サービスを利用させ、その度に支払いを続けさせるサイト」「サクラサイト」と言い、このようなサクラサイトでお金を支払ってしまったという手口を「サクラサイト商法」と呼んでいます(このような「サクラサイト商法」にわざわざ「詐欺的」と付け加えなくてもいいような気はしますが。)

 以前は、アダルトサイトなどの利用によって不当な請求がなされたり、出会い系サイトといいながら、実は相手方は「サクラ」であるというようなものが典型事例でした。したがって、このようなケースでは、男性が被害に会うことがほとんどでしたが、現在問題となっている「サクラサイト」は、そのような異性との出会いやアダルトコンテンツなどに限らず、老若男女を問わずといったものになっており、メールやSNSなどを通じて、被害者の善意に乗じて支払をさせるものもあり、ターゲットは拡大しています。

 先日公表された国民生活センターの報告書でも、苦情相談の110番の結果は、女性のほうが多く、また、30代、40代を中心に幅広い年齢層からの相談が見られています。詳しい手口などの実態については、各リンク先をご覧下さい。

 → 国民生活センター(4/19公表)
   
「詐欺的な“サクラサイト商法”にご用心!
      -悪質“出会い系サイト”被害110番の結果報告から-」

 このようなサクラサイト商法に関しては、今月末を中心に、全国の弁護士会や被害弁護団において、「全国一斉110番」が開設されます。地域によって、日が違いますので、ご確認ください。

 → 「サクラサイト被害撲滅全国一斉110番の開催について」

 → facebookページ「サクラサイト被害全国一斉110番」

2012年5月21日 (月)

すみません。またコンプガチャ関連です。

 他の話題を書きたいところですが、またコンプガチャ関連で恐縮です。

 実は、さきほど、ブログ「企業法務戦士の雑感」を読ませていただいて初めて気づいたのですが、19日の日本経済新聞朝刊にこの問題について私のコメントが少し掲載されたようです。取材は受けましたが、土日はほとんど新聞を見ておらず、掲載されたのはさっきまで全く知りませんでした。

 → 企業法務戦士の雑感
  
「[企業法務]コンプガチャ問題に消費者庁が示した一つの「結論」」

 コンプガチャの返金等についての私の考え方は、企業法務戦士氏に書いていただいた通りで、当ブログの最近の記事の通りです。記者の電話取材にも全く同じ内容でお話したつもりなのですが、実際に新聞のコメントになると短くなってしまうので、今回に限らず、こういうことがよくありますね。私も気づかない内に、その点をフォローいただいた企業法務戦士氏に感謝いたします。

 それと、日経に掲載されたことを知らなかったもので、一昨日にこの問題に関してメッセージをいただいたりして不思議に思っていたところ、やっと状況が分かりました。なんだか話が噛み合わないな、と思っていましたが、これを見て合点がいきました。

 ちょっと、釈明かたがた、でした。

 消費者庁のパブコメには意見提出しようと思っていますが、仕事がバタバタしているので、いつになるやら、というところです。

2012年5月18日 (金)

「コンプガチャ規制」続報と、大阪弁護士会・裁判員裁判ゲーム公開(ゲーム2題)

 本日は、ソーシャルゲームコンプガチャ問題につき、松原消費者行政担当大臣が記者会見で、景品表示法の運用基準を改正して、コンプガチャが違法となるという見解を明確にすることを明らかにしたと報道されています。

 で、早速、消費者庁は、コンプガチャに関する景品表示法(景品規制)上の考え方を「オンラインゲームの『コンプガチャ』と景品表示法の景品規制について」を公表するとともに、この考え方に基づいて作成した「『懸賞による景品類の提供に関する事項の制限』の運用基準について」改正案パブリックコメント募集を開始しています。

 現行の「『懸賞による景品類の提供に関する事項の制限』の運用基準」の「カード合わせ」に以下の類型を加えたということになっていますね。

次のような場合は、告示第五項のカード合わせの方法に当たる。
 携帯電話ネットワークやインターネット上で提供されるゲームの中で、ゲームのプレーヤーに対してゲーム中で用いるアイテム等を、偶然性を利用して提供するアイテム等の種類が決まる方法によって有料で提供する場合であって、特定の数種類のアイテム等を全部揃えたプレーヤーに対して、例えばゲーム上で敵と戦うキャラクターや、プレーヤーの分身となるキャラクター(いわゆる「アバター」と呼ばれるもの)が仮想空間上で住む部屋を飾るためのアイテムなど、ゲーム上で使用することができる別のアイテム等を提供するとき。

 → 「「カード合わせ」に関する景品表示法(景品規制)上の考え
    方の公表及び景品表示法の運用基準の改正に関するパブリッ
    クコメントについて」
(PDF)

 → (参考)現行の運用基準(PDF)


 本当はこっちをメインにするつもりだったのですが、同じくゲーム関連で、先日、予告動画が公開されたことを当ブログでも取り上げた、大阪弁護士会裁判員裁判ゲームの続報です。

 本日、大阪弁護士会サイトで公開され、既にダウンロードできるようになっています。
 もっとも、私もまだダウンロードもできていないのですが、週末にでもやってみようかと思っています。よろしければ是非。

 こちらは、コンプガチャも、有料アイテムもありません。

 → 「ゲームで裁判員! スイートホーム炎上事件」  

 【追記】(5/18)

 このゲームの制作は、大阪弁護士会法教育委員会です。その中で、弁護士になる前からゲーム制作の実績があるという飯田幸子弁護士が中心的な役割をされています。

 ご本人に承諾いただきましたので、Facebookに投稿された内容を紹介させていただきます。

「大阪弁護士会法教育委員会制作の裁判員ゲーム「ゲームで裁判員!」がとうとう公開されました。
 1年半くらいこのゲームの制作に携わっていたので,感慨も一入です。弁護士になったらやってみたかったことがひとつかないました(本業じゃないあたりが)。
 (弁護人としての立場だと)楽しい思い出など皆無だった裁判員裁判が,ひょっとして楽しく思えるかもしれないから,やってみるよ」(同期談)ということで,裁判員裁判経験者の方も,そうでない方も,弁護士も,そうでない方も,DLよろしくお願いします。」

2012年5月15日 (火)

「コンプガチャ規制」に関する消費者庁長官記者会見要旨(※追記資料有り)

 ソーシャルゲームの「コンプガチャ問題」も(世間的には)一段落といった感じになってきました。ただ、これで一件落着かどうかは、まだ様子を見る必要はありそうです。

 そんな中で、5月9日の福嶋消費者庁長官記者会見の要旨が昨日公表され、記者との質疑応答の中で、コンプガチャ問題について、いろいろと述べられていますので、ご紹介します。なお、食べログなどの口コミサイト問題(ステマ)等に関しても触れられています。

 → 福嶋消費者庁長官記者会見要旨(5月9日)

 結構長いので、詳しくは上記リンク先をお読みいただきたいのですが、現在の時点での消費者庁の考え方としては公式的な話になりますので、参考になります。

 まず、これまでの消費者庁の考え方として、「ガチャでカードを取得することは、それ自体が消費者と事業者の取引ですから、そのカードが景品に当たるわけではありません。」という点を押さえたうえで、

カードの特定の組み合わせによって、レアカードを得るということは、事業者からすると提供するということは、カードの取引を誘引する、カードの取引に消費者を誘引するための景品というふうに捉えることができると思います、レアカードについては。・・・・・一般論として、景品表示法上の問題点があると考えています。」とし、

こうした考え方をきちんとまとめて、消費者庁の考え方として提示をして、事業者、もちろん消費者の皆さんにもですが、特に事業者の皆さんに注意喚起をしていきたいと思っています。」としています。

 そして、この見解を出す時期については、実態の把握などに時間がかかっており、「今週中」(つまり先週中)には無理だが、できる限り速やかに、とのことです。

 また、記者から「・・ガチャ自体についての当選確率について、各事業者にそれを出させる、明示させるということはお考えでしょうか。」との質問には、「必要があればそういうこともあり得るのかもしれません。」とするだけで明言はなかったようです。この点について、私は、不表示による不当表示の規制は検討可能ではないかと思っています(難しい問題があるのは承知してますが)。

 そして、コンプガチャ以外に踏み込むことはないのか、という質問には、「(カード合わせの類型に)他のものでも当たれば、当然、それ自体も景表法上の問題がある」としています。

 賭博罪、風営法に関しての質問には、「そういったものに無関心だということではありませんが、消費者庁が直接所管をしている法律の運用として、今、景表法上の問題点を明確にするというところに、今、消費者庁としては集中しています。」とかわしていますが、これは消費者庁の所轄外なので仕方のないところかもしれません。
 もっとも、記者からの、関係省庁が集まって規制について取り組むことをしなかった、という指摘に対して、「そういう必要性があれば、あらゆる取組みを考えたいと思いますが、事業者の皆さん自身もソーシャルゲームプラットホーム協議会をつくって、自主規制といいますか、自主改善に取り組んでおられますから、そういったことへの協力もしていきたいと思いますし、適正なものになるように、あらゆる方法を模索していくつもりです。」との答弁がされています。

 最後に、事業者の収益構造に関する質問について、「絵合わせで全体の収益のどのぐらいをあげているかということの御質問になると思うのですが、今の時点でそこまで正確な事業者の収益構造の把握まで全事業者に対してするというのは、とても難しいと思います。大手にある程度話を聞くということはあり得ると思いますけど、繰り返しですが、今回は景品表示法の禁止事項に当たるのではないか、当たる可能性があるというものについて取組みをしているわけです。」としたうえで、
法律上に当たらなければ何をやってもいいかという話ではない。子どもの射幸心を法律に抵触しなければ幾らあおっても構わないとか、そういう話ではないです。それは社会的に非難されることもあるだろうし、先ほど言いましたような、自主的な取組みも事業者は行っている。自分たちの業界を健全に発展させていくためには、やはり社会的な批判を受けるような事業では駄目だと思います。そういうふうに事業者の方も認識して改善しようとしている取組みもあるわけですし、景表法だけですべてが解決するということを考えているわけではありません。」と述べておられますね。


【追記】(5/15 PM6:00)

 消費者庁のインターネット消費者取引連絡会の第5回が今日開催されたようで、コンプガチャ問題も当然取り上げられたそうです。

 既に、配布資料も公開されています。ゲームに関しては前回の第4回の配布資料にもいろいろとあります。ご参考まで。

 → 消費者庁「インターネット消費者取引連絡会」

2012年5月10日 (木)

合格者不当表示事案(消費者庁)と自動車脱出ハンマーの性能テスト(国民生活センター)

 ここのところ景品表示法の話題が続きますが、今日は、消費者庁景品表示法違反(優良誤認)措置命令を出しています。
 予備校を経営するお茶の水女子アカデミー(東京都文京区)の受講生中の看護大学などの入試合格者の割合の表示が不当であったとするものです。
 ちょっと時間がないもので、詳しくは消費者庁の発表資料をご覧下さい。
 → 消費者庁発表資料(PDF)

 なお、以前から同様の水増し合格実績の不当表示事案はあります。次の当ブログ記事およびそこからのリンク記事をご覧下さい。

 → 「学習塾による大学合格実績の不当表示(消費者庁)」


 次に、今年4月27日に国民生活センターが、「ウインドーガラスが割れない自動車用緊急脱出ハンマー」として公表していたものの関連ですが、本日、国民生活センターが続報として、前回、割れないと発表された商品とは別の3商品についての性能テストの結果を公表しています。ガラスの破砕性能やシートベルトの切断性能ですね。
 今回の3商品はガラスが割れたようですが、生命にかかわるものですので、重要ですね。詳しい報告書(PDF)は下記リンク先からリンクしています。

 → 「自動車用緊急脱出ハンマーの性能
     -シートベルトカッターが付いているものを対象に-」

 

2012年5月 9日 (水)

「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」の改定(消費者庁)

 さて、コンプガチャ(コンプリート・ガチャ)問題は速い展開をみせて、今日、大手のソーシャルゲーム運営会社であるNHN Japan、グリー、サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、ドワンゴ、ミクシィ、KLabなどがそろってコンプガチャを中止することを決定したとのことです。
 しかし、これで収束するのか、それともコンプガチャ以外の課金システムなどについても問題視されることになるのか、今後の動きが注目されるところですね。

 この動きの中で、今日は消費者庁サイトの発表資料に「『インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項』の一部改定について」というのが出ましたので、一瞬、コンプガチャ問題について早々に消費者庁の考え方を公表したのかな、と思ってしまいましたが、さすがにそうではありませんでした。

 →  「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の
    問題点及び留意事項」の一部改定について
(消費者庁・PDF)

 この「問題点及び留意事項」は昨年10月に出されたものであり、当ブログでも取り上げました。

 → 「「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の
    問題点及び留意事項」の公表(消費者庁)」
(11/10/28)

 この中で、グルメサイトなどの口コミサイトの問題も取り上げられ、話題になったことは記憶に新しく、「ステマ(ステルス・マーケティング)」という言葉が一気に広まることになりましたが、今回は、ここのところに問題となる事例が1つ加わったというのが改定の内容となっています。

 加わった事例は、次の通りです。

 商品・サービスを提供する店舗を経営する事業者が、口コミ投稿の代行を行う事業者に依頼し、自己の供給する商品・サービスに関するサイトの口コミ情報コーナーに口コミを多数書き込ませ、口コミサイト上の評価自体を変動させて、もともと口コミサイト上で当該商品・サービスに対する好意的な評価はさほど多くなかったにもかかわらず、提供する商品・サービスの品質その他の内容について、あたかも一般消費者の多数から好意的評価を受けているかのように表示させること。

 これまで、問題事例として記載されていたものは2つで、飲食店事業者自身が、口コミサイトに、客のふりをして、使ってもいない地鶏が使われているかのように書いた場合と、ブロガーに十分な根拠もないのに商品の効果を書かせる場合が挙げられていました。

 今回は、口コミ代行業者に依頼して口コミ投稿を多数させて評価を上げる行為が加えられたわけですね。前の2事例が、食材や効果についての不当表示のケースであったのに対して、今回の事例は、代行業者に依頼して、やらせ書き込みを多数させて口コミサイト上の評価、ランキングを上げる場合で、このような場合も、景品表示法上の優良誤認、有利誤認という不当表示に該当する可能性があることを示した点で意味があることになります。

2012年5月 6日 (日)

コンプガチャ規制問題の補足

 消費者庁がコンプガチャについて景品表示法による規制に乗り出す方針との報道は、昨日朝の読売に続いて日経など他の報道機関も流し始めました。各社の記事の中身を見る限りは消費者庁ルートの情報を元にしているものと思われます。

 昨日もリンクいたしました「やまもといちろうBLOG」でも関連の補足記事を2つほど追加されていますが、報道よりも突っ込んだ情報が記載されていますので、関心のある方は是非お読みください。
 → やまもといちろうBLOG
 ・「消費者庁がコンプガチャ禁止へ、GREE田中社長は暖かくして寝る(補足あり)」
 ・「ソーシャルゲームへの「コンプガチャ」規制関連のメモ」
 ・「さらなる補遺」

 なお、やまもといちろう氏は、課金の返還請求について触れておられますが、景品表示法違反があったからと言って、その取引が無効になったり取り消せるという効果には直接つながりません。あくまでも行政規制ですので、仮に、消費者庁が不当景品だということで措置命令を出しても、課金返金の請求権が発生するというものではありません。民法や消費者契約法などの民事法で返金が請求できる根拠が存在することが必要ですが、これは景品表示法違反というだけでは駄目ですので、ご注意ください。

 他にも、ネット上ではいろいろと今回の報道に対する反応がブログなどにあがってきていますが、法律的な見地からは、次のブログがお勧めです(というか、あまりにも著名ブログでありますが)。いくつかの重要な指摘もなされています。

 → 企業法務戦士の雑感
 「景表法は変質したのか?~「コンプリートガチャ」規制をめぐって。」

 また、今回「カード合わせ」規制がクローズアップされたため、以前のAKB48の「桜の花びらたち2008」発売の際のキャンペーンが中止されたケースについて関連した発言も目立つようです。確かに、あのときも景品表示法(当時は公正取引委員会が所管)が話題になりましたが、「カード合わせ」の突っ込んだ話にまでなっていたかどうか確かな記憶はありません。なお、AKB側の広報では、景品表示法ではなく、独占禁止法(不公正な取引方法)に違反する恐れあり、とのことで中止したとされています。
 当時の当ブログの記事をリンクしておきます。

 → 「AKB48の企画中止と独占禁止法」(08/3/23)

 当時は、AKB48が今のようなトップアイドルグループになるとは思ってませんでしたね。


【追記】(5/6)

 なお、課金返還の話に限りませんが、個別の相談などはブログでは受け付けておりませんので、コメント等にもお返事できないと思いますが、ご了承ください。わざわざ追記することでもないんですけど、そういった感じのキーワード検索でアクセスされている方もおられるようなんで、先に書いておきます。


【追記】(5/6)

 やまもといちろうBLOGの最新記事によれば、被害者の会が損害賠償訴訟を起こす動きがあるとのこと、今回の消費者庁の動きと直接関連があるものではないということです。ひとまず、ご紹介のみ。

「冗談のような「ソーシャルゲーム被害者の会」が立ち上がり、返還訴訟を起こすらしい」

 蛇足的に付け加えると、返金、損害賠償請求の可能性から考えれば、今回の「カード合わせ」の該当性の問題は本筋ではなく、ガチャ全体のシステムの暴利性、欺瞞性(公序良俗違反)みたいなものが立証できるとか、未成年取消の主張ができる、といったところが、突っ込み所ではないかと思いますね。


【追記】(5/9)

 どちらも企業法務分野の著名ブログですが、今回の問題に関連した記事が出されていますのでご紹介。

 → ビジネス法務の部屋
 
 「闘うコンプライアンス(景表法違反で御社は闘いますか?)」

 大阪の山口利昭弁護士のブログ。ガチャ問題そのものではなく、このような企業の景品表示法違反リスク一般について書かれています。

 → 企業法務マンサバイバル
  
「コンプリートガチャ問題に対する行政指導のあり方について」

 橋詰卓司氏のブログ。今回の問題に関連して、消費者庁の行政指導のあり方について懸念を示されています。


2012年5月 5日 (土)

「コンプガチャ」景品表示法違反を消費者庁が判断との報道

 前回の記事に追記しましたように、本日未明からソーシャルゲーム「ガチャ」規制問題に関して新しいニュースが飛び込んできました。
 ソース的には、読売新聞の本日朝刊記事と元切込隊長の「やまもといちろうBLOG」の記事です。読売はまだネット配信はしていないようですが、朝、駅で買って掲載されているのを確認しました。読売記者がこの問題を追いかけているのは知ってたのですが、公になるのはもっと後かなと思っていたので、少し驚きました。
 他のネットメディアやブログなどでも今朝方から結構同様の記事が見られますが、私が見た限りでは、この読売新聞とやまもといちろうブログの両記事を元にしたと思われるものでした。

 いわゆる「ガチャ」全般に対する規制ではなく、そのうちの「コンプリート・ガチャ(コンプガチャ)」と呼ばれるものに対する規制で、ガチャで購入したアイテムを一定の組み合わせでそろえると、さらに上位の(レアな)アイテムをもらえるというものです。

 で、どういう規制かというと、景品表示法は、ご存知のとおり、景品規制と表示規制から成っていて、そのうちの景品規制に関して、「カード合わせ」という形態については、金額に関わらず禁止がされていて、コンプガチャがこれに該当すると消費者庁が判断して業界に中止の要請を行うことになったという報道がされたわけです。
 一般的な景品規制に関しては、ガチャ購入は景品にはあたらないとして否定的な見解を示していた消費者庁ですが、前回記事で紹介しましたように、福嶋消費者庁長官は先日の記者会見で「カード合わせ」該当性の検討を表明していました。

 「カード合わせ」規制に関する参考法令等は(リンク先はPDFファイルです。)次のようなものです。

 ただ、この「カード合わせ」規制はかなり古い時代のおまけカードに関するものであり、現在のデジタル時代を想定していないのは当然でもあり、本来的には「ガチャ」全般の何らかの規制方法を考えるべきではないかと思います。


【追記】(5/5 PM0:30)

 景品表示法の景品規制に違反する行為については、消費者庁が、それを中止させるなどの「措置命令」を出すことになります。場合によっては、警告などの行政指導で済ますこともあります。(他に都道府県知事の指示というのもありますが。)

 今回の報道では、消費者庁は、まずコンプガチャの中止要請を行い、それに応じない場合には措置命令を出す方針であるとされていますね。

 景品表示法が規制する行為をしたからといって直接的に罰則があるわけではなく、刑事罰は上記の措置命令に違反したときなどの場合に限られます。

 なお、景品表示法違反行為についての消費者団体による差し止め請求は、有利誤認、優良誤認の不当表示に限られており、景品規制違反行為については、団体訴訟の対象になっていません(景品表示法10条)。

2012年5月 2日 (水)

消費者庁関連詰め合わせ(景表法措置命令・「食品と放射能Q&A」・集団的消費者被害救済制度・ガチャ問題)

 連休の谷間ですね。大阪では強風が吹いています。

 今日は、消費者庁関連のいくつかの話題です。

 (※ 5/5追記:ガチャに関して重要追記が下にあります。)


 まず、4月27日に景品表示法違反不当表示の措置命令が出ています。
 これは京都市内の着物販売業者の不当な二重価格表示(有利誤認)の事案ですね。二重価格表示の際の比較対照価格が架空の価格であるというパターンです。
 → 消費者庁公表資料(PDF)


 次に、4月24日の福嶋消費者庁長官の記者会見要旨が消費者庁サイトに公表されています。

 → 福嶋消費者庁長官記者会見要旨(平成24年4月24日)

 ここでの主な長官の発言は、5月の消費者月間の紹介と食品放射性物質検査機器貸与に関するものです。
 なお、食品放射性物質に関しては、消費者庁「食品と放射能Q&A」が先日改訂されています(4/27)。
 → 「食品と放射能Q&A」(PDF)

 そのほか、記者会見の質疑の中で、立法化が進められている「集団的消費者被害救済制度」「ソーシャルゲーム」が話題になっています

 集団的消費者被害救済制度については、今回提出の予定で進められていましたが、まだ閣議決定もなされていない状態でしたが、これについて福嶋長官は、「新しい法律で新しい考え方に立った訴訟制度ですので、詰めるところが、論点がとても多くて、制度の考え方としては、すっきり整理したところも実際に条文にしていく作業というのは、かなりたくさんの論点を整理しないと書き込めないというようなことなので、ちょっと時間がかかっているというのが率直なところなんです。引き続き何とか今国会に提出したいということで、消費者庁としては努力をしているところです。」と述べています。ただ、もう5月に入ったので、今国会提出というのはかなり困難ではないかと思われますね。

 ソーシャルゲームに関して注目できるのは、いわゆる「ガチャ」問題に関して、「ちょっとまだ結論を出していない段階で、余り予断でお話しするようなことは避けたいと思いますが、ソーシャルゲーム上のガチャなど、それ自体が直接景表法上問題が生じるとか、対象になるということではないと思いますが、カードを組み合わせて、組み合わせによってレアカードが当たるというような仕組みがあります。これは場合によっては、景品に当たるということも考えられますので、それを踏まえた考え方を整理をして、消費者庁の考え方をまず示すということが必要なのではないかと考えています。そういった検討もしているところです。」として、ガチャ全般ではなく、カードの組み合わせによりレアカードが当たる仕組みに関しては、景品としての「カード合わせ(絵合わせ)」の該当性を検討するということを示唆している点です。
 この「カード合わせ」規制に関しては、私も今回、告示などをちょっと見てみたのですが、文献等も少なく良くわからないところも多いので、誰かまとめてくれないかなと他力本願をしているところです(笑)


【追記】(5/5 AM5:00)

 昨夜は珍しく早めに寝たため早く目覚めて、たまたま当ブログのアクセス状況を見たら、休日の深夜とは思えないアクセス数なので調べたら、ガチャ関連のキーワード検索によるアクセスでした。で、なおも調べると、やまもといちろうブログ(元切込隊長の著名ブログ)で、びっくりする内容の記事が書かれていました。

 上記の消費者庁のカード合わせ規制の関係(コンプリートガチャ・コンプガチャ)です。ただし、私自身は当該記事の真偽につき全く確認できていません。ただ、著名ブログであり、やまもといちろう氏自身、関連業界におられる方と思いますので、速報的に追記します。

 → やまもといちろうブログ(5/5記事)

 なお、ガジェット通信の関連記事を見ると、本日付の読売記事を引用していますが、私が今ネットで見た所、当該記事は確認できませんでした。読売新聞の記者がこの問題に関心を持っておられたのは私も知ってはおりますが。

(追記の追記)ネットからの情報では、読売の早い版に大きく取り上げられているようですね。

 もう少し情報が整理されてくれば、別記事で書きたいと思います。

【追記】(5/5 AM11:30)

 ひとまず、現状のまとめを新しい記事にしました。


 

2012年5月 1日 (火)

「保護者のためのあたらしいインターネットの教科書」(MIAU編)

 昨日は、一般社団法人「インターネットユーザー協会」(MIAU)シンポジウム『どうする?ニッポン二次創作文化と著作権とTPP』が慶応大学で開催されました。ありがたいことにニコニコ生放送でネット生中継がされましたので、私も仕事に出ていた事務所から視聴することができました。
 MIAUの代表理事でもある津田大介氏の司会のもとで、初音ミクやコスプレと二次創作の関係や、現在検討されている違法ダウンロードの刑罰化の問題などが議論され、当初2時間の予定が40分もオーバーしてしまいました。シンポの登壇者には法律家はいなかったものの、会場には福井健策弁護士や小倉秀夫弁護士もおられ、議論に参加されていて、法律実務的な観点からも興味深いものでした。


 さて、ニコニコ動画といえば、動画投稿サイトであり、またニコ生の運営をしているわけですが、その世界をリアルに地上に再現するという謳い文句の「ニコニコ超会議」というイベントが4月28日、29日の両日、幕張メッセで開かれ、来場者9万人以上、ネットでの視聴者役350万人と報じられています。
 → 日経PC記事

 ネット関連メディアは、この模様についてはみな取り上げていますが、従来の新聞、テレビなどのメディアはほとんど無視のようですね。私が見た限りでは、今朝のフジテレビ「とくだね」が取材していたのが注目されました。
 しかし、ニコニコ超会議の動員ぶりを含めて、こういったネットメディアの影響力は無視できるものではないし、もはや、単なる「ニコ厨」といわれるようなオタク的位置づけを越えてきたことは間違いないと思います。


 こういったネットの世界が普遍的になったということの関連で、未成年者や若い人のネットリテラシー教育・啓発が重要になってきています。既に中高生が携帯電話やスマートフォンを普通に持つ時代になりました。タブレット端末を学校で各自利用するのも間近でしょう。
 しかし、子供達に教えるべき親や先生が必ずしもネット問題に詳しくなく、子供任せになったり、過度に規制したり、ということにもなりがちです。そのような保護者らのために、冒頭のMIAUが作った教科書「保護者のためのあたらしいインターネットの教科書」(中央経済社)が発行されました。

 私も早速入手して読んでみました。内容的には、かなり平易に書かれており、子供らでも読めるようになっています。
 しかし、筆者はその道の第一人者が揃っており、ネットの基本、性情報、著作権、メール、匿名掲示板、個人情報、SNS、ネット生放送、ゲームなどについて、子供らのためだけでなく、あまり難しい技術や用語は敬遠したい大人の人のネット問題の基本的な入門書としても充分に活用できるのではと思います。


【追記】(5/2)

 「ニコニコ超会議」。今朝はフジテレビ「めざましテレビ」で軽部アナが取材して結構ちゃんと取り上げてますね。


【追記】(5/7)

 コメントもいただいていますように、その後、新聞等でも結構ちゃんと取り上げられています。そろそろ、旧メディアを追い越す勢いになってきたかもしれません。まだ、いろいろ問題もあるとは思いますが。

 そんな中で、今日は日経もこの関連で、大きく取り上げています(リンクが切れたらすみません)。

 → ニコ動で進展するコンテンツ革命、熱狂の舞台裏

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