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2012年2月15日 (水)

チュッパチャプス対楽天商標権侵害事件の知財高裁判決と阪急の名称に関する裁判

 報道によれば、「チュッパチャプス」の商標権管理会社が、楽天を商標権侵害で損害賠償を請求した事件については、東京地裁判決の際に当ブログで取り上げました(当時はあえて商標名を伏せましたが)。

 → 「出店者の商標権侵害行為に関する電子モール運営事業者(楽天)

の責任についての判決(東京地裁)」(10/9/6)

 これは、「楽天市場」でキャンディー「チュッパチャプス」のロゴを使った商品を無断販売した業者がいたことを理由に、楽天が商標権を侵害したことになるか否かが問題となったものです。結論は控訴棄却で原判決が支持された訳ですが、原判決が、楽天が販売主体にあたらないことなどを理由として侵害を認めなかったのに対して、知財高裁判決は、販売店の侵害行為を放置したような場合には損害賠償の責任が生じる可能性を示唆したようですね。判決文が公表されればまた紹介したいと思います。
 (【追記】2月27日付で書きました。 → こちら
 昨日、この話を聞いたとき、結論部分が伝わってこなかったため、間違えて逆転判決などとtwitterfacebookに流してしまいました。誤報ですので、申し訳ありませんでした。

 商標関連で、もう1つ報じられているのは、阪急電鉄が不正競争防止法違反(と思われる)として、京都市下京区の「阪急住宅」に商号の使用差し止めや損害賠償などを求める訴訟を大阪地裁に起こし、14日に第1回口頭弁論が開かれた、というニュースです。これも報道記事以上にはわからないのですが、被告側はかなり以前からこの商号を使用してきたようです。

 以前は商標法で保護されるのは「商品」に関してのみで、「サービス(役務)」についても商標(サービスマーク)が認められるようになったのは、平成3年の商標権改正以後のことです。それまでは電鉄会社やホテル、飲食店などのサービスについては、商標権の保護対象になっていませんでした(なので、「うどんすき」事件などがあったわけですが。)。おそらく、本件はそれより以前から被告が「阪急」を使用していたため、商標法ではなく、不正競争防止法による請求を行っているのだろうと思います(報道からの推測で、詳しくは不明ですが)。

 実は、私も弁護士成り立ての今から四半世紀以上前に、阪急電鉄から同様に不正競争防止法違反ということで損害賠償と差止めを求められて裁判になった事件を被告側代理人として扱ったことがあります。古い事件なのである程度はご紹介してもよいかと思いますが、被告側は飲食関係の専門学校で、つまり双方ともサービスマークとして使用している関係になります。もちろん当時は上記のサービスマーク制度はない時代ですし、不正競争防止法にもまだ「著名表示冒用」の規定もなかったので、一般の周知表示に関する請求でした。結果的には、途中で和解し、一定期間の猶予と、名称変更後も一定期間は(旧称・阪急○○)を使用することを条件に今後使わないことを約して終了しました。「阪急」の周知性はともかくも、業種的に「混同」要件の争点もありましたので、法律家的に思えば、一審判決くらいは取っておいても良かったかなと思ったりもしますが。もっとも、おそらく当時でも今でも、「混同」は認定されたと思います。

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