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2011年5月13日 (金)

「廃墟写真」著作権事件控訴審判決(知的財産高裁・控訴棄却)

 昨年末に東京地裁の判決(平成10年12月21日東京地裁判決・原告請求棄却)が出されていた「廃墟写真」の著作権に関する裁判について、今月10日、知的財産高裁で控訴審判決が言い渡されています。結論は、原審の判断を支持して、原告写真家の控訴を棄却しています。

 → 平成23年5月10日知的財産高裁判決

 原審判決については、当ブログでも取り上げていますので、事案の内容などは、そちらをご覧下さい。

 → 「「廃墟写真」の翻案に関する東京地裁判決(著作権法)」(1/7)

 控訴審においても、基本的には当事者の主張内容は原審と同様のようですが、知的財産高裁は、原審の判断を支持して、「翻案権侵害を中心とする著作権侵害」の主張については、被控訴人(被告)の各写真とも原告各写真の翻案とは言えないとし、また、「名誉毀損の成否」については原審をそのまま支持し、そして、「法的保護に値する利益の侵害」の主張についても、以下の通り、これを斥けています。

「控訴人が原告各写真について主張する法的保護に値する利益として,まず廃墟を作品写真として取り上げた先駆者として,世間に認知されることによって派生する営業上の諸利益が挙げられている。しかし,原告各写真が,芸術作品の部類に属するものであることは明らかであるものの,その性質を超えて営業上の利益の対象となるような,例えば大量生産のために供される工業デザイン(インダスリアルデザイン)としての写真であると認めることはできない。廃墟写真を作品として取り上げることは写真家としての構想であり,控訴人がその先駆者であるか否かは別としても,廃墟が既存の建築物である以上,撮影することが自由な廃墟を撮影する写真に対する法的保護は,著作権及び著作者人格権を超えて認めることは原則としてできないというべきである。そして,原判決60頁2行目以下の「3 法的保護に値する利益の侵害の不法行為の成否(争点5)について」に記載のとおり,「廃墟」の被写体としての性質,控訴人が主張する利益の内容,これを保護した場合の不都合等,本件事案に表れた諸事情を勘案することにより,本件においては,控訴人主張の不法行為は成立しないと判断されるものである。控訴人が当審において主張するところによっても,上記判断は動かない。」

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