フォト

weathernews

ツイッターでつぶやく

無料ブログはココログ

« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »

2011年5月の記事

2011年5月31日 (火)

「日本CSR普及協会・近畿支部」発足です。

 昨日の夜は、大阪弁護士会館にて、日本CSR普及協会・近畿支部の発起会と記念講演会がありました。「CSR」というのは、企業の社会的責任(corporate social responsibility)ですが、この協会については、本部および近畿支部のサイトがありますので、そちらをご覧ください。

 なお、7月13日午後4時から、第1回記念セミナーが大阪弁護士会館で予定されています。これについては、関経連会員企業(その役員・従業員を含む)及び近弁連所属弁護士であれば、協会会員以外の人も無料で参加できるとのことです。下記近畿支部サイトから申し込むことができますので、よろしくお願いします。

 → 日本CSR普及協会 公式サイト(本部)

 → 日本CSR普及協会近畿支部 公式サイト

 今回発足した近畿支部では、ひとまず研究会が次の3つ作られており、まもなく動き出すことになっています。
  •CSR・内部統制研究会
  
•消費者・公正競争研究会
  
•雇用・労働研究会

 このうち、「消費者・公正競争研究会」について、何故か私が「座長」という吉本新喜劇チックな肩書きになってしまっています(苦笑)研究会は今の所2ヶ月に1回開催する予定で、うちの研究会については、8月8日(月)夜を予定していますが、正式に決まれば、またご案内いたします。具体的なテーマとして、まずは、景品表示法を主とした「表示」の問題から始めようかと担当者で話し合っているところです。

2011年5月30日 (月)

ペニーオークション被害110番の報道記事

 季節外れの台風で大きな被害が出ているようです。天も地も、何だか嫌な感じですが、おさまってほしいですね。
 私は、昨日、大阪・鶴見緑地でのリレーマラソンの大会に高校の同級生チームで出場してきました。本来は9時~5時の8時間マラソンでしたが、台風接近で警報が出る中、2時に打ちきりとなりましたが、雨にもめげず、結構楽しめる大会でした。

 さて、前々回に書きました大阪弁護士会ペニーオークション被害110番(5/27)は、たくさんの電話があったようです。早速、この110番の模様も含めて、現在までのまとめ的な記事が産経から出ましたので、速報的にご紹介しておきます。なお、新聞記事のリンクですので、日時が経過するとリンク切れになると思いますがご容赦ください。

 → MSN産経ニュース(5/30)
   「ペニーオークションめぐるトラブル増加、弁護士会など実態把握へ」

2011年5月26日 (木)

Facebookページのご案内(不定期ポスト)

 ますますFacebookの登録者が増えているなぁと実感してますが、当ブログもFacebookとの連携みたいなことをしてますので、久しぶりにご説明を。

 このブログの左側に「Facebookページ」と書いてあって、その下側にバナー(四角いの)が2つ縦にならんでいます(後日、ブログのデザイン変更した場合は変わっているかもしれませんけども。)。
 「弁護士 川 村 哲 二」「春陽法律事務所(弁護士石田文三・弁護士川村哲二)」となっていますが、上の「弁護士 川 村 哲 二」が、私の個人のFacebookページで、下が事務所のFacebookページです。Facebookページは、Facebookに登録していない人でも見ることができますので、一度クリックしてもらえれば判りやすいかと思います。

 そして、「弁護士 川 村 哲 二」のほうには、このブログの更新情報も流しています。また、このブログには書かないけれども、重要と思われる情報や、私の職務上の関心分野の情報なども流しています。ですので、同じような分野に興味のある方はご覧いただければ幸いです。また、Facebookに登録されている方は、ページの上のほうにある「いいね!」ボタンをクリックいただけると、自分のニュースフィードに新規情報が流れてきますので、ご利用下さい。

 このFacebookページとは別に、私の個人アカウントももちろんありますが、こちらは、原則として直接知っている方などに限定していますので、「友達リクエスト」をいただいても反応しないかもしれません。悪しからずご了承ください。

2011年5月25日 (水)

「ペニーオークション被害110番」(5/27・大阪弁護士会)

 「ペニーオークション」の問題については、今年に入ってから、以下のように、当ブログでも何度か取り上げました。

 → 「ペニーオークション」(1/7)

 → 「ペニーオークションと芸能人ブログ記事」(1/25)

 → 「ペニーオークション事業者に対する景表法違反措置命令
                   (消費者庁)」
(3/31)

 今回、大阪弁護士会ではこのペニーオークションの被害実態を調査する意味から、5月27日(金)に、「ペニーオークション被害110番」を実施することになりました。担当するのは、私も所属している大阪弁護士会消費者保護委員会の電子商取引担当の部会です(私は今回は電話受付担当はしませんが)。

 → 大阪弁護士会サイト
    「『ペニーオークション被害110番』の実施について」

 大阪弁護士会の説明によれば、「・・・ペニーオークションでは、不適切な広告により知識経験に乏しい消費者を射倖性の高いシステムに安易に誘引していることが見受けられる上、一部の悪質業者の詐欺的商法の疑いをも考慮すれば、深刻な消費者問題の一つと捉えるべきであり、被害の予防と救済の観点から、まずは被害実態を正確に把握するため、・・「ペニーオークション被害110番」を実施いたします。」とのことです。

 実施概要は以下の通り。

  ◎ 実施日時  平成23年5月27日(金)
               午前10時~午後4時

  ◎ 電話番号  06-6363-1931

2011年5月23日 (月)

「東日本大震災」で寄せられた消費生活相談情報(第3報)(国民生活センター)

 先週末は、東京で著作権法学会に出席しました。著作権の間接侵害-カラオケ法理に関する議論は大変興味深く聴かせていただきました。なかでも、三村量一元判事による最近の一連の最高裁判決に対するコメントは面白く、回転寿司の例えは大笑いしました(聴いておられない方には判らないネタですみません。)。

 さて、東日本大震災から2ヶ月が経過しましたが、本日、国民生活センターが、「「東日本大震災」で寄せられた消費生活相談情報(第3報)」を公表しています。地震や津波、原子力発電所の事故等に伴う震災関連の消費生活相談の震災発生後2ヶ月間の全国の消費生活センター及び国民生活センターに寄せられた相談をまとめて情報提供しているものです。 

 → 国民生活センター発表情報

 詳しくは国民生活センターの発表を見ていただくとして、まとめとしては、

  • 全国の相談件数は4月以降徐々に減っているが、被災地からの相談は今なお多く寄せられている。
  • 発生直後多かった生活物資に関する相談は徐々に減少。住宅関係が増えてきている。
  • 「野菜」、「ミネラルウォーター」等、原発事故の影響での放射能に関わる相談は、依然として上位にきている。
  • 最近では震災に便乗していると思われる相談もみられる。

などとなっています。

 また、1ヶ月経過以降に寄せられたものの内、震災に便乗した悪質商法と思われる最近の相談事例も次の通り挙げられています。

【事例1】住宅補修

 震災で、家が10数センチ傾いたので、地震保険の申請をしたところ、保険会社の担当者が建築業者を連れて訪問してきた。建築業者が建物の外見を見て「ボーリング工事が必要で700万円くらいかかる」と言うので、高額だと思い、話だけを聞いて申し込みはしなかった。昨日、連絡があったので断ったら、「すでに手配をした」と言われ、9万円の請求を受けた。

【事例2】放射線測定器

 震災後、インターネット通販で購入した放射線測定器が届かない。業者に連絡がつかず、ホームページ上も休止になっている。どうしたらよいか。

【事例3】貴金属の買い取り

 古物商を名乗る業者から、「被災地の医療器具に使う金・銀が不足しているため、ネックレスなどの貴金属アクセサリー類を買い取りたい」と電話があった。業者名や古物商の許可番号等を聞いたら渋々答えたが、本当に医療用に使われるかもわからず、不審。

【事例4】政府事業への投資

 「震災に伴い、政府事業で被災地の人工透析患者救済のため、100万円を投資すれば、年4%の利子と、3カ月に1回1万円を支払うという制度ができた。明日、あなたの家にお伺いして説明したい」との電話があったが、不審。

【事例5】募金

 近所の一人暮らしの80歳代女性から、「公的団体を名乗る団体から封書がきて、東日本大震災への義援金をお願いしますとあった。どうしたらよいか」と相談された。公的機関が直接個人宛てに封書で義援金を募るということがあるのだろうか。便乗した詐欺ではないか。

【事例6】迷惑メール

 震災後、「あなたの居住地での放射線量の数値が上がっている」等という内容のメールがきて「除去する方法はこちらから」といった文言をクリックしたら、出会い系サイトの登録画面につながった。それをきっかけに、迷惑メールが1日に100通以上くるようになったので、対処法を知りたい。

【事例7】広告

 「名刺広告について確認したい」と、数日前から断っているのに繰り返し電話勧誘があり、昨日「掲載承諾契約書」が届いた。その契約書には「東日本大震災被災者支援キャンペーン」のための広告と書かれていた。「3万円のところを1万円にするから」と、契約を迫る電話が執拗にある。どうしたらよいか。

2011年5月20日 (金)

「民法(債権関係)の改正に関する中間的な論点整理」(法務省)

 学会シーズンとやらで、ここのところの週末は、法律関係でも学会があちこちで開かれているようです。私も明日は、東京での著作権法学会に出席する予定で、今夕から東京入りの予定です。

 さて、法務省法制審議会において、債権法分野についての民法改正の検討が進められていますが、先日(4/12)の民法(債権関係)部会第26回会議において、「民法(債権関係)の改正に関する中間的な論点整理」が決定されました。この論点整理は、雑誌NBLの最新号(953号)の付録として付いてきていましたが、雑誌本体をはるかに超える188頁の豪華付録となっておりました。もっとも、下記の通り、ネットで見ることもできます。

 → 法務省報道発表(上記論点整理のPDFファイルもあります)

 そして、この「論点整理」についてのパブリック・コメント募集期間が6月1日~8月1日と決まったようです。ただし、パブリック・コメントの手続詳細については、期間開始後公表ということです。

 ことがらの性質上、なかなか一般の方が意見を出すということは難しいと思いますが、我が国の法制度の重要な問題ですので、ご紹介しておきます。

2011年5月17日 (火)

今年度新司法試験問題と予備試験問題(法務省)

 先日の日曜までに行われていた、今年の新司法試験(短答・論文)と司法試験予備試験(短答)の問題が法務省サイトに公開されましたので、例によって、リンクだけの道しるべ的記事です。暇な方は挑戦してみてください。私は自信ないです(笑)

 受験された皆さん、お疲れ様でした。ひとまずゆっくり休んで下さい。

 → 平成23年度新司法試験問題(法務省サイト)

 → 平成23年度司法試験予備試験(法務省サイト)

 なお、新司法試験については、短答の合格発表が6月2日(木)、論文の合格発表が9月8日(木)となっています

 予備試験は、短答の合格発表が6月16日(木)で、合格者は7月の論文、10月の口述に挑戦することになります。予備試験は、法科大学院(ロースクール)を入学・卒業しなくても、司法試験を受けることが出来る制度です。

鈴木正朝教授講演と「公安テロ情報流出事件」国賠訴訟事件

 今夜(5/16)、大阪弁護士会で、鈴木正朝新潟大学法科大学院教授個人情報保護法に関する講演がありました。鈴木教授は、これまでも個人情報保護法の不備について辛口の評価をされる先生ですし、Twitterfacebookなどネット上でも歯に衣着せぬ発言を積極的にされておられますので、大変楽しみに出席させていただきました。
 今日も期待通り個人情報保護法や現在検討されている共通番号制度について、心地よく批判され、2時間の講演は大変興味深いものでした。その中でも、その情報だけでは特定の個人を識別できない商品購入情報であっても(したがって、個人情報保護法の対象となる個人情報とならないが)、それを入手した者が簡単に個人と結びつけることが可能であり、ネットワーク広告のターゲットとなりうるという点は、広告表示問題について関心のある私にとって、特に興味を惹かれました。 

 ところで、個人情報の問題としては、SONYの個人情報大量流出事件があったところですが、今日(5/16)14名の国内在住のイスラム教徒が原告となり、東京都(警視庁)、国(警察庁及び国家公安委員会)を相手に、東京地裁に国家賠償請求訴訟を提起しています。

 原告弁護団によれば、警視庁、警察庁及び国家公安委員会が、人権を侵害する態様で被害者らの個人情報を収集し、収集した個人情報を正当な理由無く保管し、かかる個人情報を漏洩させ、さらに、漏洩後に適切な損害拡大防止措置を執らなかったことを理由として、被害者らに生じた損害を賠償するよう求めたというもので、訴訟での損害賠償請求額は総額1億5400万円(一人あたり1100万円)となっています。警視庁が作成したとみられる国際テロの捜査資料がインターネット上に流出したという事件ですね。

 この裁判提起に関しては各社の報道もありますが、弁護団(公安テロ情報流出被害弁護団:団長・梓澤和幸弁護士)のwebサイトに今回の訴訟提起やこれまでの経過について詳しい内容が掲載されています。

 → 公安テロ情報流出被害弁護団サイト

 私たちが原告弁護団として行ったヤフー個人情報流出事件などと異なるところは、警察、公安の捜査情報であり、テロの関与者かと疑われる可能性のある情報が現実に広くネット上などに流出したという、まさに「機微(センシティブ)情報」の現実の流出という点があります。この裁判の今後の推移は注目ですね。

2011年5月13日 (金)

「廃墟写真」著作権事件控訴審判決(知的財産高裁・控訴棄却)

 昨年末に東京地裁の判決(平成10年12月21日東京地裁判決・原告請求棄却)が出されていた「廃墟写真」の著作権に関する裁判について、今月10日、知的財産高裁で控訴審判決が言い渡されています。結論は、原審の判断を支持して、原告写真家の控訴を棄却しています。

 → 平成23年5月10日知的財産高裁判決

 原審判決については、当ブログでも取り上げていますので、事案の内容などは、そちらをご覧下さい。

 → 「「廃墟写真」の翻案に関する東京地裁判決(著作権法)」(1/7)

 控訴審においても、基本的には当事者の主張内容は原審と同様のようですが、知的財産高裁は、原審の判断を支持して、「翻案権侵害を中心とする著作権侵害」の主張については、被控訴人(被告)の各写真とも原告各写真の翻案とは言えないとし、また、「名誉毀損の成否」については原審をそのまま支持し、そして、「法的保護に値する利益の侵害」の主張についても、以下の通り、これを斥けています。

「控訴人が原告各写真について主張する法的保護に値する利益として,まず廃墟を作品写真として取り上げた先駆者として,世間に認知されることによって派生する営業上の諸利益が挙げられている。しかし,原告各写真が,芸術作品の部類に属するものであることは明らかであるものの,その性質を超えて営業上の利益の対象となるような,例えば大量生産のために供される工業デザイン(インダスリアルデザイン)としての写真であると認めることはできない。廃墟写真を作品として取り上げることは写真家としての構想であり,控訴人がその先駆者であるか否かは別としても,廃墟が既存の建築物である以上,撮影することが自由な廃墟を撮影する写真に対する法的保護は,著作権及び著作者人格権を超えて認めることは原則としてできないというべきである。そして,原判決60頁2行目以下の「3 法的保護に値する利益の侵害の不法行為の成否(争点5)について」に記載のとおり,「廃墟」の被写体としての性質,控訴人が主張する利益の内容,これを保護した場合の不都合等,本件事案に表れた諸事情を勘案することにより,本件においては,控訴人主張の不法行為は成立しないと判断されるものである。控訴人が当審において主張するところによっても,上記判断は動かない。」

2011年5月12日 (木)

「大災害時のソーシヤルネットワーク・インターネットの効用と課題」(5/13:pm1:00~:東京)

 今回の東日本大震災では、Twitterなどのインターネット上のソーシャル・ネットワーク・システム(SNS)が、情報伝達、連絡の手段として話題になっています。その反面で、デマの伝搬なども一部、問題になったりもしました。2ヶ月経過した今でも、Twitterfacebook上では、原発に関する活発な議論、情報交換がなされています。今年に入って、映画の影響もあって、参加者が急増してきたfacebookですが、大震災以後、ますます増えているような印象があります(実際の数字は知りませんが)。

 さて、このような中で、下記のイベントが明日午後に開催されます。参加費が1000円必要ですが、これは震災チャリティとして寄付に充てられるとのことです。昨夜の情報ではまだ残席があるとのことでした(満席の場合はご容赦くださいね。)。私も是非参加したかったのですが、仕事の都合で残念ながら出席できません。内容とチャリティチケットの購入方法(ファミマでも購入可です。)などは次の法学会サイトの案内をご覧下さい。【追記】当日券もあるとのことです。事前に購入されなかった人は会場に行かれればいいようです。

 → 情報ネットワーク法学会サイトの案内ページ

 町村泰貴教授がブログで詳しく紹介されています。
 → matimulog
  
「event再掲:inlaw特別チャリティ講演会:大災害とソーシャルネット」


 ◎ 情報ネットワーク法学会 特別チャリティ講演会

「大災害時のソーシヤルネットワーク・インターネット
 の効用と課題」

● 日 時: 5月13日(金)13:00~15:30
● 場 所: 東京カルチャーカルチャー
       (東京都江東区青海1丁目3-11Zepp Tokyo2F)
● 開催趣旨
 阪神・中越そして東日本大震災にいたる大震災。そのときソーシャルメデイアの果たしてきた役割と今後の社会的、法的、技術的可能性を検証します。マスメディアとの補完関係が成り立つのか、被災者、政府・自治体、ボランティア間において共有すべき情報精度を上げるためにできること等、第一線で実践されてきた講師を迎えての議論です。
● 講 師: 藤代 裕之(ガ島通信主宰、ジャーナリスト)
       金子 郁容(慶應義塾大学政策・メディア研究科教授)
       村山 優子(学会理事長、岩手県立大学教授)
  司 会: 一戸 信哉(学会理事・敬和学園大学人文学部准教授)
● 参加費: ¥1000(寄付に充てられます)

2011年5月10日 (火)

iPhoneのパケット定額プランの広告表示についてのソフトバンクモバイル社に対する指導(総務省)

 総務省は本日、iPhone に適用される二段階パケット定額プランに関し、ソフトバンクモバイル株式会社が不適正な広告表示を行ったとして、同社に対して指導を行いました。

→ 総務省サイト
「ソフトバンクモバイル株式会社に対するiPhoneに適用される二段階パケット定額プランに関する広告表示に係る措置(指導)」

 「二段階パケット定額プラン」とは、パケット通信料の下限額と上限額が設定され、下限額に設定されたパケット通信量を超えて、上限額に設定されたパケット通信量に達するまでは、利用したパケット通信量に応じた料金が課金されるプランをいいます。

 これは、iPhoneの3G通信機能をONにしていると、初期設定の端末で利用者が、メール、ウェブ閲覧、アプリケーションの利用等を一切行わない状態でも、パケット通信が自動的に行われ、それによって二段階パケット定額プランの下限額の1,029 円を上回るパケット通信料が発生することが確認された、というもの。つまり、二段階パケット定額プランであれば、利用量が少なければ、利用者としては下限額のみの支払いで済むものと認識するはずですが、実際には、常に下限額を超えてしまうという結果となるということになります。

 総務省は、このようなソフトバンクモバイルの広告表示は不適正であり、利用者に誤認を与え、利用者の利益を害するおそれがあるものと認め、ソフトバンクモバイルに対し、二段階パケット定額プランにおいて、利用者が認識しない自動的な通信により料金プランの下限額を超えるパケット通信料が発生した原因その他の不適正な広告表示が行われた原因を究明するとともに、広告表示の適正化等の改善措置を速やかに講じ、報告を行うよう指導しました。

 また、社団法人電気通信事業者協会に対し、スマートフォンを含む携帯電話に適用されるパケット通信料に関する広告表示を適正に行うよう会員事業者への周知を要請するとともに、電気通信サービス向上推進協議会に対し、スマートフォンを含む携帯電話に適用される広告表示について、ガイドラインの運用状況の確認を行い、適正な広告表示の確保のための取組を実施するよう要請しています。

 これに対して、ソフトバンクモバイルはお詫びと対応について発表しています。

 → ソフトバンクモバイル「スマートフォン自動通信の告知に関するお詫び」

 ところで、今回の総務省による指導の措置は、電気通信事業法に基づくものと思われますが、このような不適正な広告表示は、景品表示法に違反する不当表示ともなるものであり、消費者庁からの措置命令がなされるべき事案と思われます。

 携帯電話サービスに関する料金体系は、非常に複雑なものとなっていて消費者にとってわかりにくく、実際に、携帯電話サービスの料金に関する不当表示については、これまでも景品表示法違反とされた事案があります。以下の通り、当ブログでも過去に取り上げていますので、興味のある方はご覧下さい。

 → 「イー・モバイルの携帯電話料金の不当表示(公取委)」(08/9/4)

 → 「DOCOMOとauの割引料金表示に警告(景表法)」(07/11/16)

 このほか、2006年12月12日に、ソフトバンクモバイルに対して警告、KDDIエヌ・ティ・ティ・ドコモに対して注意を行った携帯電話の料金割引についての不当表示事案があります。これを何故、当ブログが取り上げていないかというと(上記の07年の記事に少し触れてはいますが)、まだ当ブログが始まっていなかったからです(笑)

 → 消費者庁サイト「携帯電話事業者3社に対する警告等について」

2011年5月 8日 (日)

ユッケ食中毒事件とテレビ

 焼肉チェーン店「焼肉酒家えびす」で提供されたユッケが原因と見られる食中毒事件は死者が複数出るなど被害が拡大しています。
 この事件については、そもそも、生食用牛肉というものは流通していないとか、卸売り業者がユッケ用と説明していたとかいないとか、いろいろな問題が絡んでいるようで結構複雑なことになっています。ただ、いずれにせよ、生ものを出す以上は、調理現場が仕入れから調理、提供まで責任を持つべきことは当然ではないかと思います。私の場合はユッケは嫌いではないのですが、自分が信用できそうな店でしか注文しません。

 事件の起きた焼肉チェーン会社の社長のお詫び会見の様子も話題になっています。
 ある意味で正直な発言とはいえますが、それなりの企業の経営に責任を持つ者としては、リスク対応態勢ができていないように思えます。被害者、家族らの関係者やその他社会全体に対する謝罪をきちんとするとともに、今後の対応の説明、さらに自社の正当な主張の部分も世間に発信するということが、こういった記者会見では必要になるのですが、そういうことを理解して事前に会見内容を準備しておかなければいけません。でなければ、今回の会見のように(過去にもいろんな事件がありましたが)、かえって被害者や社会の反発をかって火に油を注ぐことになったり、今の時代、その映像がテレビやネット上で将来にわたって流されるという結果になってしまいます。
 あれくらいの規模の会社であれば、死者まで出した重大事態への対応のためには、マスコミ対応を含めて、費用がかかっても危機管理の専門家に相談すべきところですが、本件ではどうだったのでしょうか。

 また、食中毒事件の発生の直前の4月18日夜放映の日本テレビ「人生が変わる1分間の深イイ話」という番組の中で、この焼肉チェーンが紹介され、激安なのに高級店なみの接客などと、この店の営業内容を称賛する内容であったようです。

 → MSN産経ニュース
 → JCASTニュース
     (報道サイトは期間が経過するとリンクが切れるかもしれません)

 この番組では、ユッケを紹介したわけではないようですし、今回の事件の法的責任ということは問題にならないかもしれませんが、少なくとも、優良な店であるとして番組が推奨している形式で紹介しているわけですから、番組制作サイドの問題は考えざるを得ません。

 以前、雑誌「現代消費者法」№6に書いたことなのですが(→ 現代消費者法 No.6 Amazon・これも推奨広告(^^;) )、広告の体裁はとらないけれども、実際には広告を目的とした商品推奨の記事を載せたり、テレビやラジオの放送番組として放映されるといったこともよく見られます。受け手側は、マスコミによる客観的な記事や出演者の個人的な実体験に基づく推奨などと感じられやすく、また、広告主、広告媒体もその効果を期待している点で問題は少なくありません。マスコミ自体の信頼性を背景にして、好感度が高い芸能人や信頼ある出演者が、情報番組などで商品等を推奨する場合には、従来論じられてきた広告媒体者や広告塔の責任とは少し角度は違うのかもしれませんが、同様の問題が生じるようにも考えられますね。

2011年5月 5日 (木)

ソニーの個人情報流出事件

 ヤフーの個人情報流出事件の損害賠償請求訴訟に関わっていましたので、ここで今回のソニーの個人情報漏洩事件について、現在の状況を元に雑感的にメモしておきます。

 まず、最初に報道された情報漏洩事件は、
 ソニーのオンラインサービス「プレイステーション・ネットワーク(PSN)」から最大7700万人の個人情報が流出した恐れがあるというもので、ソニーは外部からの侵入に4月20日に気づいてPSNのサービスを停止し、個人情報流出のおそれを4月26日に公表したというもの。クレジット情報が含まれている可能性も否定できないとしています。

 さらに、これとは別に、ソニーは、5月3日に、パソコン向けオンラインゲーム運営子会社「ソニー・オンラインエンタテインメント」の利用者約2460万人アカウント、2007年当時のデータベースから約12,700件のクレジット又はデビットカードの番号と有効期限などが違法に取得された可能性があることを確認したとのことです。

 → ソニー公式サイト ニュースリリース参照

 報道によれば、既に、カナダの21歳の女性が、10億カナダドル(840億円)を超える損害賠償を求めて訴訟を提起したと報じられています。ここまで早期に提起し、一人当たりの賠償額を考えてもどうかなとは思いますし、報道を見ても集団訴訟のための宣伝的な匂いがしないでもありません。

 しかし、アメリカなどには「クラスアクション」という集団訴訟の制度がありますし、日本とは賠償額の考え方も異なると思われますので、今後こういった訴訟が拡がる可能性はあります。

 さて、日本において裁判を提起するのはどうか(管轄の問題は置いておきます。)、というと、まだいろんな情報が不明なので、以下に、あくまでも仮定的な話として書いておきます。
 日本には、アメリカのようなクラスアクション制度はありませんし、また、この情報漏洩により実際に経済的な実損害が出た(クレジット情報が悪用されて勝手に使われて支払いしなければならないとか、対応のために支出を要したとか。)ことを証明できない限りは、請求できる損害賠償額は、原則として慰謝料(精神的損害)に限定されることになると思われます。
 そうなると、従来の宇治市住民基本台帳事件、TBC事件、ヤフー事件などの過去の判決での慰謝料額の判断の状況を前提とすれば、日本の裁判所では、慰謝料とすればせいぜい一人当たり5千円~数万円ということになりそうです。もちろん、実際に流出したのが、どのような範囲なのか、また、流出した情報がクレジット情報などまで含まれているか、等の具体的な状況によって異なることにはなるとは思います。ただ、いずれにせよ、慰謝料だけでは、残念ながら日本のこれまでの裁判例を前提にする限りは、情報流出のあった利用者がそれぞれ訴訟を提起するというモチベーションにはつながらないと思われます。
 とすると、やはり、集団被害事件の被害者救済のための損害賠償請求を含めた消費者団体訴訟などの手続の整備が求められるところかと思います。懲罰的損害賠償という考え方の導入も検討されなければならないかもしれません。また、訴訟費用負担の問題も解決する必要があります。

 また、現状では明確ではありませんが、契約上、免責約款が存在するかもしれませんね。そうであれば、その効力も問題になります。

 また、ソニー側に対して日本の不法行為債務不履行による損害賠償を求めるためには、ソニー側の情報管理体制について、法的な注意義務違反があったことが要求されます。別の考え方としては、報道されているところからすれば、情報流出が判明してから1週間ほど公表しなかったということから、「もっと早く公表してくれれば、損害が発生しなかった(少なく済んだ)」というような公表遅れについての義務違反が問題になるかもしれませんね。

 思いつきの書き散らし的なメモ書きですので、おかしな所があればご指摘下されば幸いです。

【追記】(5/6)
 ITmediaが面白い記事を載せていました。ご紹介。
 → ITmedia
  「誰が、なぜ? 史上最悪規模・ソニー個人情報流出事件を時系列順に整理」

【追記】(5/8)
 こんな記事も出ていて怖いですね。ソニーもここまで執着して狙われるというのは何かあったのでしょうか?
 → cnet Japan
    
「ソニーへの第3の攻撃、ハッカーグループが計画中か--情報筋」

2011年5月 1日 (日)

「クーポンサイト完全活用ガイド」(アスキー)

 半月ほど前に出版された本です。自分が書いたわけではなく、スルーしようかと思ってたのですが、なぜか当ブログを載せてもらったので、ゴールデンウィークの真ん中でアクセスが少ない内に、記録代わりに紹介させてもらいます(笑)。

 「クーポンサイト完全活用ガイド」アスキー書籍編集部編
      アスキー・メディアワークス (2011.4)

 グルーポンなどのクーポンサイトを利用しようとする事業者向けのガイド本ですね。こういったクーポン共同購入サービスは、安易に利用しても効果が少なかったり、クーポン事業者の利益になるだけだったりする可能性もあるので、利用されるのならば、その内容を知っておくにこしたことはありません。もちろん、タイトルにあるように「儲かる」かどうかは、私は知りません(笑)
 景品表示法、特に二重価格表示の点についてアドバイスを求められたので、取材協力者として載っています。

【追記】(5/11)
 徳力基彦氏(アジャイルメディア・ネットワーク代表取締役)がブログに、この本の読書メモを書いておられました。
 → tokuriki.com(5/10)

« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »